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事業再生のためにまずやるべき!リスケジュールの考え方

経営困難に陥ったとき、経営者は責任を果たすべく奔走することと思います。

このとき、方向性を誤ってしまうと、経営状況をさらに悪化させてしまう可能性があります。

その場しのぎをするのではなく、事業を立て直すことを考えて対策を練っていくと、色々な方法が見つかります。

その中の一つにリスケ(リスケジュール=返済計画の変更)があります。

本稿では、事業再生のためにリスケがおすすめとなる理由を解説していきます。

会社の経営が悪化した時の経営者の責任は?

会社の経営が悪化するというのは、色々な場合に言えることですが、主に以下のような場合に経営が悪化したということができるでしょう。

 

  •  売上や利益が継続的に減少している。
  • 業績が悪化したために銀行が融資してくれなくなった。
  • 3ヶ月以内にすべき支払いが困難である。
  • 資金繰りが悪化したために、経営者の主な仕事が資金繰りになってしまった。
  • 税金や社会保険の納付が遅れがちになっている。 

 

売上や利益の減少も、一時的なものならばさほど問題ありません。

国内外の経済の状況の変化によって、一時的に減少するというのは普通にあり得ることです。

問題は、継続的に減少しているということです。

売上や利益の減少に歯止めが利かないというのは、経営環境の変化に対応しきれていないということだからです。

一時的な業績の悪化ならば、それに対する方策をきちんと立てていくことによって、銀行も融資を継続してくれることが多いです。

しかし、対策ができておらず、業績悪化に歯止めが利かない場合には、銀行も融資するのはリスクが高いと考えて追加の融資を行わず、むしろ、積極的な回収に乗り出すことも考えられます。

そうなると、取引先に数か月以内に行うべき買掛金の支払いが難しくなってしまいます。

銀行が運転資金を融資してくれることをアテにしていただけに、それが不可能となると、手形の不渡りなどのトラブルを起こすことになります。

信用不安は、ビジネスにおいて絶対に避けるべきことです。

支払いの滞納、手形の不渡り、銀行への返済の遅れなどを起こしてしまうと、取引先との関係は急速に悪化していき、取引が縮小したり、なくなったりすることは避けられないでしょう。

銀行も、継続して付き合っていくことが難しくなります。

ついには税金や社会保険の支払いも困難になっていき、経営は立ち行かなくなってしまいます。 

このように会社の経営が悪化した時、経営者の守るべき責任にはどのようなものがあるのでしょうか。

経営者は、会社を経営する代表として、必ず守るべきいくつかの責任があります。

それは、

 

  • 従業員(とその家族)を守ること
  • 取引先に迷惑をかけないこと
  • 銀行から借りたお金を返済すること

です。

 

経営が悪化して会社が倒産し、経営者が収入を失うだけならば、なんとか自己責任として納得することもできるでしょう。

しかし、会社で働いている従業員まで収入を断たれることとなり、その家族まで不幸に見舞われるかもしれません。

また、取引先への支払いができなければ、取引先は不良債権を抱えることとなり、資金繰りが悪化します。

自社との取引額が大きい取引先ならば、多額の貸し倒れによって銀行からの融資を受けられなくなったり、連鎖倒産したりすることもあり得ます。

従業員や取引先を不幸に陥れるのは、道義的に避けるべきことです。

銀行から借りたお金を返す責任は、少し意味合いが違います。

銀行もビジネスでお金を貸していますから、返済できなかった時に損失を被るのは、ある意味銀行側の責任でもあります。

しかし、借りたお金を返せなければ会社の信頼は大きく失われ、資金繰りの融通が利かなくなり、やはり会社の経営に大きな悪影響をもたらし、ひいては従業員や取引先に迷惑をかけることになってしまいます。

 

責任には順番がある

責任を考える時に重要となるのが、責任を果たす順番を間違えないということです。

経営者の中には、経営が悪化した時に、銀行への返済を最優先するケースが多いです。

銀行への返済を間違えると、事業の継続が困難になるという考えから、そのような選択に至ります。

確かに、銀行との信頼関係は重要ですが、責任の優先順位としては間違っています。

なぜならば、銀行というものは、事業を立て直していく信念があり、従来の予定より時間がかかっても返済していく意志があるならば、すぐに関係を切ったりはしないからです。

銀行としても、会社を見捨てるということは取引先が一社減ることであり、なによりも貸し倒れを起こしてしまうことになるのですから、できればそうなってほしくはないと考えています。

そこに交渉の余地があります。

しかし、多くの経営者は銀行への返済こそが最優先だと考え、資金繰りに奔走します。

高金利の商工ローンに相談したり、個人でカードローンを契約したり、親戚や知人にお願いしてお金を借りようとするのです。

こうして、経営者の仕事の半分以上が資金繰りになってしまうことも珍しくありませんが、そうなると会社の経営はもっと悪化します。

商工ローンは高金利でいずれ経営を圧迫する可能性が高く、個人のカードローンや身内からの借金で対応できる金額はたかがしれています。

もっと根本的な解決に奔走すべき経営者が、非効率な資金繰りに奔走しているのですから、経営立て直しの可能性はどんどん狭まっていきます。

 

 

銀行にはリスケを相談する

そこで、経営者が奔走すべきは、経営を立て直すために銀行へのリスケを交渉することです。

「リスケ」とは「リスケジュール」のことであり、すなわち銀行から融資を受ける時に合意している返済スケジュールをリスケジュールしてもらうことで、金利の引き下げや返済期間の延期などを依頼することです。

経営が悪化している会社の中には、銀行への返済が資金繰りを大きく圧迫していることが少なくありません。

そこで、リスケジュールによって負担が軽減されるならば、経営の立て直しもかなり現実的になってきます。

特に、リスケによって元金の返済を一時的にゼロにしてもらい、利息だけを支払う状況に持ち込むことができれば効果は大きいでしょう。

リスケを考えたことがなかった経営者は、銀行にそのような相談をして大丈夫だろうか、やはり信頼を失わないだろうかという心配をしていることと思います。

しかし、公的機関である中小企業再生支援協議会が支援した会社の約8割がリスケによって立て直しを図っています。

このことから、事業を立て直すためにリスケが非常に有効であることを、国も認めていると捉えることもできます。

リスケは、皆さんが思っている以上に一般的な手段なのです。

 

大切なのは交渉力

もちろん、リスケを認めることは、銀行にとっては好ましくないことです。

リスケの依頼を銀行側から見てみれば、当然戻ってくるべき元金が予定通りに戻ってこなくなり、またリスケに応じたところで、本当に戻ってくるのかという疑いも生まれるからです。

しかも、「リスケしてほしい」というのは、会社側の一方的な都合だと考えることもできます。

したがって、何の計画もなしにリスケを相談すれば、却って状況が悪化する可能性があります。

これまでの信頼関係は一気に損なわれ、一括返済を求められるようなことにもなりかねません。

リスケを躊躇している経営者の多くも、ここを悩みとしています。

銀行には経営悪化の事実をできるだけ知られない方がよいと考え、街金融から高金利で借り入れたり、取引先への返済を遅らせたり、従業員への給与支払を遅らせたり、知人から借金したりと、どんどん泥沼に陥っていくのです。

しかし、ここでよく考えてみましょう。

「正しい方法で銀行にリスケを交渉する」というリスクと、「従業員や取引先から信頼を失う」というリスクを比較した時、どちらがより大きいリスクでしょうか。

いうまでもなく、後者でしょう。

従業員や取引先からの信頼を失えば、事業は立ち行かなくなるのです。

ここまで読めば、通常ならば再生困難な会社が再生していくためには、リスケなしには考えられないことが分かると思います。

リスケの交渉にあたって重要となるのは、以下の事柄です。

 

銀行の考え方を知る

まず、交渉相手である銀行が、リスケや依頼してきた会社についてどう考えているのかを知る必要があります。

銀行の考え方を知れば、交渉の方法もおのずと見えてきます。

 

リスクを知る

リスケを交渉することによって生じるリスクを、正しく知っておくことも大切です。

なぜならば、リスクを過剰に考えているならば、交渉に支障をきたしてしまうからです。

リスクを明確に知り、対処方法を知ることが重要です。

 
この点を抑えておくことによって、リスケへの心構えはかなり変わってくることでしょう。

では、それぞれを見ていくこととしましょう。

これらの要素は、詳しく書けば非常に長くなってしまうため、それは別の機会に譲るとして、ここでは簡単に見ていきたいと思います。

 

資金繰りが厳しければまずは相談を

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銀行の考え方を知る

始めに、リスケを銀行はどう考えているのか、そしてリスケを依頼してきた経営者をどう見るのでしょうか。

 

銀行は困難を知っている

まず前提として知っておきたいのが、「実は、銀行は困難な状況を知っている」ということです。

銀行は、融資している会社から毎年の決算書を受け取り、それを精査することによって、会社の経営状況を把握します。

決算書に粉飾がなければ、会社の経営が厳しく、キャッシュフローは少なく、返済も近いうちに厳しくなってくるだろうということは把握されているのです。

つまり銀行は、経営者がリスケの依頼をした時点で、すでに「いずれ何らかの動きがあるだろう」と知っているのです。

そして、経営が破綻しそうだとキャッチすれば、回収に乗り出します。

リスケの相談があったときにも、青天の霹靂といった感じではなく、来るべきものが来たという反応です。

そのような会社が泥沼に陥る前に、銀行がリスケを勧めればよいと思うかもしれません。

しかし、銀行がリスケを勧めてしまうと、多くの会社が安易にリスケを検討するようになり、銀行は困ったことになります。

だからこそ、経営者から相談しなければならないのです。

 

銀行員はリスケを嫌がる

しかし、経営者側からリスケを相談したとしても、簡単に応じてくれないことが多いです。

これは、銀行員が基本的にリスケを嫌うからです。

銀行は稟議制度を採用しており、融資やリスケの際には稟議を行います。

すなわち、

支店の担当者→支店の上司→支店長→本部の担当者→本部部長

という流れで稟議書が回ります。

この流れのどこかで稟議書が不十分となれば、支店の担当者まで稟議書が差し戻され、再度稟議書を作り直すことになります。

このため、銀行員には負担の大きい仕事であり、だからこそ嫌われるのです。

リスケの相談に来た経営者が、稟議がスムーズに進むだけの資料を揃え、円滑に進むべく交渉できなければ、銀行員はそれを嫌ってなかなか相談には乗ってくれません。

 

銀行もリスケを嫌がる

また、銀行員だけではなく、銀行自体もリスケを嫌います。

それはリスケに応じてしまうと、その会社への融資は不良債権扱いとなり、銀行の赤字の要因となるからです。

銀行は、各融資先を債権者区分に分けて管理しており、その区分に応じて貸倒引当金を積んでおきます。

リスケを依頼してきた会社に対しては、多くの貸倒引当金を積む必要があり、業績を悪化させてしまいます。

銀行も株式会社であり、株主への配慮から業績悪化は防ぐ必要があります。

このため、銀行はリスケを嫌うのです。

リスケに応じてもらうためには、経営計画書を充実させ、再建の可能性が高く不良債権扱いはしなくても良いことを納得してもらわなければなりません。

 

 

リスクを知る

次に、リスケ交渉のリスクを正しく把握しておきましょう。

 

リスケ中の新規融資は困難になる

リスケを行うと、銀行が再び貸してくれなくなるだろうと考えている経営者は多いです。

しかし、リスケを行ったからと言って困難になることはなく、正しくは「リスケ中は新規融資が困難になる」ということです。

リスケを行っているということは、返済のためのキャッシュがないということです。

そのような会社に、新規融資をするはずがありません。

しかし、リスケが終了して会社が立ち直り返済を再開したならば、新規融資は可能となります。

 

取引先に知られると大変なことになる

経営困難からリスケを行ったのですから、それが取引先に知られてしまうと、取引先が取引から撤退するリスクがあります。

経営困難な会社に掛け売りをしてしまうと、貸し倒れになってしまうかもしれないと考えるからです。

また、悪い噂は誇張とともにスピーディに広がっていくものですから、実態以上に悪い噂が広まり、経営に大きな悪影響をもたらす可能性もあります。

そのため、取引先にリスケの事実を知られないように注意しなければなりません。

リスケの事実が、銀行から漏れてしまうことはほとんどあり得ません。

銀行が漏れたということは個人情報保護違反であり、銀行員には守秘義務があるため、情報漏洩の心配はないのです。

もし、取引先にリスケを知られてしまうのは、社長か社員が漏らした場合です。

このため、情報の管理は徹底し、取引先に知られないようにしなければなりません。

 

保証人に迷惑は掛からない

親類や知人が保証人になっている経営者は、リスケによってそのような人々に迷惑がかかることは避けたいと思っていることでしょう。

しかし、これは心配無用です。

リスケを応じた場合には、銀行は保証人に何のアクションも起こさないからです。

このリスクを恐れている経営者は、おそらく、従来の契約内容を守れなくてリスケをお願いするのだから、契約不履行によって保証人に迷惑がかかるのではないかと思っているのでしょう。

しかし、リスケが成立するということは、リスケの内容を盛り込んだうえで新たに契約を結ぶということです。

だからこそ、その契約を守るためにも、銀行は保証人に何らのアクションも起こしません。

むしろ、リスケを起こしたら保証人に迷惑がかかるかもしれないと恐れ、何の相談もせず、従来の契約を履行できなくなった場合には、保証人に迷惑がかかります。

保証人に迷惑をかけたくないならば、リスケの相談は必ずすべきなのです。

 

家財の差押えはない

リスケと保証人の関係は、上記の通り勘違いされやすいものです。

それと同時に勘違いされやすいのは、リスケと差押えの関係です。

リスケを依頼したことによって、家財を差し押さえられて家族が大変な思いをしたりすると思っているならば、それは間違いです。

このような勘違いは、ドラマや映画、マンガなどの影響によるものだと思われます。

ドラマや漫画では、家電から何から、家の中にある金目のものは根こそぎ持って行くイメージを持っているのですが、実際の差押えの実例を見てみると、かなりの高額品でなければ差押えしません。

こまごまとしたものを差し押さえていたのでは、差押えの人件費や売却などの経費の方が上回ってしまうからです。

また、生活必需品を差し押さえることは法律で禁止されていますから、マンガのようにタンスやテレビや冷蔵庫といったものを差し押さえられることはありません。

それ以前に、そのようなひどいことをしてしまうと、銀行の信頼は失墜します。

銀行は信頼を重んじる商売であり、預金者がいなければ成り立たない商売であり、民間からの評判を非常に気にします。

そのような銀行が、無理な差押えによって反感を買うようなことはするはずがありませんし、ましてやリスケによってそのようなリスクは発生しません。

 

まとめ

経営困難に陥った会社の経営者は、焦りから優先順位を間違え、それによって経営状況をどんどん悪化させてしまうこともあります。

しかし、冷静になって考えてみると、銀行に交渉することで事業の立て直しを図れる場合が多々あります。

経営立て直しのためにも、まずは財務内容を見直し、リスケ交渉によって返済猶予などをすれば再建が可能となるならば、銀行にリスケを相談してみてはいかがでしょうか。

銀行のリスケへの考え方なども把握して検討していくと、再建の道が見えてくるかもしれません。

 

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