よくある信用保証協会の疑問 Q&A

中小企業の多くは、銀行から融資を受ける際に、信用保証協会の保証付き融資であることを条件に、融資を受けることが多いと思います。

これは、信用保証協会の保証をつけることで、銀行がリスクを避けようとしているからです。

保証協会付き融資であっても、何の疑いもなく借りている人も多いと思いますが、保証協会は融資と密接な関係にあり、保証料も安くはありません。

とはいえ、保証協会についての知識はあまり一般的ではなく、疑問もたくさんあることでしょう。

そこで本稿では、信用保証協会についてのよくある疑問と答えを、Q&A形式で紹介していきたいと思います。

【Q1】信用保証協会の審査はどれくらいかかる?

 

CF イエロー
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早くて1~2週間、長くて3週間~1ヶ月程度よ!

保証協会付き融資を受けるためには、銀行と信用保証協会の両方で審査を受ける必要があり、通常の融資に比べて時間がかかります。

資金繰りのための融資を希望している人の中には、できるだけ早く融資を実行してほしいと思っているでしょうが、通常の融資よりも時間がかかるのが普通です。

しかし、必要以上に遅いというイメージを抱いている人もいます。

全国信用保証協会連合会は社団法人であり、公的要素を帯びていることから、いわゆる「お役所仕事」のようにのんびりしているイメージがあるのでしょう。

実際には、保証協会の審査にかかる時間は、早くて1~2週間、遅くて3週間~1ヶ月といったところです。

1ヶ月を大幅に超えることは、よほどイレギュラーなケースを除けばないでしょう。

1週間~1ヶ月と言われれば、非常に幅があると思うかもしれません。

しかし、審査にかかる時間は、各保証協会や案件によって異なるため、一概にどれくらいかかると言いにくいのです。

CF ブルー
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都心部は会社の数が多く、融資案件の数も多いため、3週間程度かかるとされているよ!

逆に、地方になるほど審査が早くなる傾向があります。

もっとも、この期間は資金使途によっても異なります。

運転資金の場合の審査は2~3週間ということが多く、設備資金になると設備投資の効果を検証する必要があることから、3~5週間かかるのが一般的です。

もちろんこの目安は、書類の不備などがなく、スムーズに進んだ場合です。

信用保証協会への提出資料は多く、書類不備が発生することがありますし、稀に銀行員が提出を忘れてしまって審査が遅れるというケースもあると言われます。

銀行側のミスはほとんど起きないので安心していいでしょうが、会社側が提出する資料に不備がないように注意しておくことが、審査を早める唯一の方法だと言えます。

【Q2】経営者の個人情報は審査に影響する?

 

CF ブルー
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基本的に影響しないが、銀行にバレる可能性はある。

信用保証協会に保証を依頼する際には、「個人情報の取り扱いに関する同意書」を提出します。

書類の名前からして、経営者個人の情報を調べ上げる際の情報の取り扱い方について同意する書類に思えます。

このため、経営者個人の個人情報が審査に影響すると考える人は少なくありません。

しかし、ここでいう「個人情報」とは、過去の金融事故履歴や消費者金融からの借入額などについて記録した個人信用情報のことではありません。

これは、主に会社としての個人情報を指しており、経営者の個人情報を指しているのではありません。

保証協会が審査の際に重視するのは、保証する相手がどのような個人であるかということではなく、どのような会社であるかということです。

経営者個人ではなく、会社が事業のために融資するのですから、経営者個人の信用情報は照会しないのです。

したがって、消費者金融から借りているとか、過去にクレジットカードの支払いを延滞したとか、借金を返済できなくなって債務整理をしたとか、そのような情報を保証協会が知ることはないため、審査にも影響しません。

ただし、保証協会は債務の保証をするだけで、あくまでもお金を出すのは銀行です。

銀行も、事業のための貸し出しの際に、各経営者の個人信用情報を照会することは基本的にはありません。

しかし、何らかの疑わしい点があれば調べるでしょう。

銀行が調べれば、金融事故履歴や消費者金融からの借り入れなどはすぐに分かります。

そうなれば、銀行は融資をストップしますから、保証協会付き融資は受けられなくなります。

CF レッド
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【Q3】保証を受けやすい資金使途は?

CF レッド
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資金使途によって保証を受けやすくなるということはないよ!

銀行の融資に対してよくあるイメージに、運転資金は借りやすく、設備資金は借りにくいというものがあります。

保証協会の保証についても同様に、運転資金は借りやすくて設備資金は借りにくいというイメージをしている人がたくさんいます。

これは全くの勘違いです。

確かに、銀行や保証協会は資金使途を確認します。

しかし、資金使途によって借りやすさや保証の受けやすさが変わるということはありません。

銀行や保証協会が見ている点は、融資を受けた会社が、どのような資金使途を予定しているか、その資金使途で融資をすれば経営にどのような効果があるかです。

そして、プラスの効果が見込めるか、プラスの効果によってきちんと返済ができるかどうかということです。

運転資金でも設備資金でも、それを融資することによって経営にプラスの効果が現れるかどうかが重要です。

CF イエロー
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その会社に融資したところで焼け石に水だと思えば銀行は融資しないし、保証協会も保証しないわ!

したがって、「どのような資金使途が審査に有利か」ではなく「どのような資金使途が経営に効果的か」を基準に資金使途を考え、資金使途は正直に伝えるようにしましょう。

運転資金ならば運転資金として、設備資金ならば設備資金として融資を受けるのです。

もし、運転資金よりも設備資金の方が審査に有利だと勘違いし、本当は資金使途とは異なる名目で融資を受けたら大変です。

銀行も保証協会も、設備資金として融資したものを運転資金に“流用された”と捉えるため、資金使途違反を問われることになります。

資金使途違反は、保証協会の保証免責事項にも該当しますから、資金使途違反が明らかになった時点で保証を外されます。

銀行からは期限の利益の損失を理由に一括返済を要求されるでしょう。

そのようなことになれば、経営が立ち行くはずもありません。

保証を受けやすい資金使途などはありません。資金使途は正直に伝えましょう。

CF イエロー
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【Q4】信用保証協会が自社を訪問する理由は?

CF イエロー
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会社が実在することを確かめるためよ。

保証を受けるにあたって、保証協会が会社の訪問を希望することがあります。

これは毎回ではなく、保証協会の支店ごとに対応は異なりますが、新規の保証の場合には頻度が高く、特に東京都内では訪問率が高いといわれます。

保証協会から訪問したいと言われた時、「なにか審査で問題があったのではないか。これ以上さぐりを入れられて、借りられないと困ったことになる」などと考え、訪問を断る経営者がいるようですが、この対応は間違いです。

なぜならば、保証協会が訪問する理由は、単に会社が本当に存在していて、事業を行っているかを調べるためだからです。

ちゃんとそこで事業を営んでいるならば、何も警戒する必要はありません。

むしろ、訪問を渋ると、会社が実在しないのではないか、ペーパーカンパニーなのではないかなどといった疑いをかけられ、保証を受けられなくなる可能性が高まります。

多くの会社は実在しているでしょうから、実在することを確認するために訪問するといえば、なんとも面倒なことをする、当たり前ではないかと思う人も多いかもしれません。

しかし、保証制度を悪用する人も実際にいるのですから、保証協会としては訪問しなければならないという考えがあります。

これは、かつて国が起業を奨励し、制度融資(国や自治体が銀行にお金を預け、保証協会付きで融資を出すもの)によって支援を図ったとき、創業すると見せかけて融資を受け、一度も返済せずに雲隠れする詐欺師が多数出たことによります。

これによる被害を受けた保証協会は、それ以降、新規に保証する会社に対しては訪問をし、時には既存の保証相手にも抜き打ち訪問をするようになったと言います。

このような背景から、信用保証協会が訪問するのは仕方のないことであるといえます。

保証協会は訪問によってリスク低減に努めているのですから、訪問を渋るような非協力的な会社に対しては、リスク回避の観点から保証を見送る可能性も十分にあります。

CF レッド
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したがって、保証協会から訪問を希望された場合には、快く受け入れることが大切だ!

訪問した保証協会は、事務所内の様子から会社としての実態があるか、つまり本当に従業員が働いており、パソコンやコピー機やデスクなどの設備があってオフィスの体をなしており・・・といった点を確認します。

会社としての実態があれば、それだけで何も問題ありません。

保証協会の担当者は、社内の様子を見ながら「従業員の勤務態度が不真面目。減点」「整理整頓ができていない。減点」といったチェックをしているのではありませんから、安心して訪問を受けてください。

【Q5】保証協会の枠はどの銀行で使う?

CF ブルー
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新規の銀行を開拓する際に使おう!

保証協会の保証には、枠があります。

無担保ならば8000万円、有担保ならば2億円が基本的な保証上限となっています。

つまり、銀行Aで3000万円、銀行Bから5000万円の保証を受けたら、それ以上の保証は受けられません。

また、8000万円の保証枠があるからと言って、必ず8000万円まで保証を受けられるということではなく、月商に応じて8000万円まで保証可能という意味です。

複数の銀行で、上限なしに保証を受けられるならば、どの銀行で保証枠を使えばよいかと迷うことはありません。

しかし、保証枠には上限があるため、保証枠を使う銀行はどこにすればよいかという疑問が起こります。

このことに関して、メインバンクで保証枠を使うのが良いという考えがあります。

保証協会付き融資は銀行のリスクヘッジになり、銀行は保証を好むため、プロパー融資を受けているメインバンクとの付き合いの中で、保証枠を使っていくのが良いという考え方です。

CF イエロー
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しかし、メインバンクで保証枠を使わなければならないという決まりはないし、その必要もないわ!

むしろ、既にプロパー融資を受けられている銀行に保証枠を使うのはもったいないことです。

なぜならば保証協会付き融資は、他の銀行から新規融資を受ける際の条件として求められることが多いからです。

メインバンクに保証枠を使い、他の銀行で保証が使えなくなってしまうと、銀行の新規開拓が困難になってしまいます。

したがって、保証枠は新規の銀行を開拓するために使うのが良いでしょう。

新規融資の際には保証協会付き融資で融資を受け、返済実績を作っていけば、やがてプロパー融資を引き出すことも可能となります。

つまり、保証協会の保証枠は、より多くの銀行と付き合い、より多くの銀行からプロパー融資を引き出すための道具とするのです。

もちろん、メインバンクから「保証協会付き融資もぜひウチで」と要請されることがあると思います。

その場合にも、きちんと理由を述べて断れば問題ありません。

例えば、

「当社のメインバンクはあくまで○○銀行ですが、長期的な資金繰りを考えると、メインバンクだけに頼るよりも、複数の銀行から融資を受けていきたいと思っています。

新規の融資を受け、いずれはプロパー融資を引き出していくためにも、保証枠はそちらで使っていきたいのです」

などと断ります。

このようにきちんと断れば、銀行員は「この社長は会社の経営が良くわかっている」という印象を受けると思います。

銀行との関係が悪化することもないでしょう。

CF ブルー
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返す必要のない、助成金で資金調達する方法もあります。

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【Q6】経営革新計画で保証上限額が増えるって?

CF レッド
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増えますが、保証を受けるのは簡単ではないのだ!

中小企業庁は、中小企業の経営革新を奨励しています。

このため、経営革新計画の承認を受ければ、通常の保証上限額に加えて、無担保ならば8000万円、有担保ならば2億円の特例枠が認められます。

しかし、経営革新の認定を受けたからといって、必ず通常の保証枠以上の保証を受けられると考えてはいけません。

あくまでも保証可能な枠が広がるだけのことであって、実際に保証を受けられるかどうかは別問題です。

中には、コンサルタントや中小企業診断士から「うちと顧問契約を結べば、経営革新計画の認定を受けられるようにします。そうすれば、保証枠が追加されますよ(追加融資が受けられるとは言わない)」などと言われ、契約してしまう会社もあります。

追加融資を受けたいばかりに、このような甘い誘いに乗ってしまうのです。

確かに、コンサルタントや中小企業診断士の知識をもってすれば、経営革新の承認を受けることは簡単です。

承認を受ければ、確かに保証枠は広がります。

しかし、本当に経営を革新する気があるのではなく、追加融資を受けたいと思って経営革新の承認を受けたような会社を、保証協会が保証することはありません

特に、このような会社の中には、業績が悪く、とにかくお金に困っており、追加融資を受けたいと考えて経営革新の承認を受けようとする会社が少なくありません。

そのような会社が、いくら認定を受けたからと言って、保証協会の審査には通るはずがないのです。

保証協会からみれば、

「業績が良い会社が、更なる業績向上を目指して経営革新を謳うなら分かります。

しかし、これまで業績が悪かった会社には、経営革新など無理でしょう。

それ以前に、経営を正常化することが先ではないのですか」

としか考えられないからです。

このことから、経営革新計画の承認を受け、保証上限額が増えたとしても、この特別枠で融資を受けた会社は、全体の2割以下となっています。

【Q7】信用保証料は分割払いできる?

CF イエロー
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できるよ!
ただし、途中で支払いができなくなれば保証を外されるわ。

保証協会付き融資は、本来ならば銀行が融資しにくい会社でも融資を受けられる仕組みであり、ありがたい仕組みだといえます。

しかし、保証協会付き融資には大きな問題があります。

それは、保証協会付き融資を受けた場合には、信用保証協会に対して保証料を支払う必要があるということです。

保証料は、決して安いものではありません。

保証料の計算式は、保証料=融資総額×保証料率×保証期間(月数)/12×分割係数です。

保証料率は案件ごとに異なり、平均保証料は1.55%です。

分割係数は、融資を分割返済する場合の、返済の進捗を考慮した掛け目のことです。

例えば保証料1.50%の5年保証(5年間の分割払い、分割係数は0.55)3000万円を借りた場合には、保証料=3000万円×1.50×60/12×0.55=123万7500円となります。

調達コストだけでこれだけかかってしまうのですから、やはり高いですし、分割で支払いたいと思う人も多いことでしょう。

ところが、銀行は分割払いを好みません。
したがって、一括払いが当然といった態度で融資を進めようとするでしょう。

これは、分割払いになると管理の手間がかかることと、途中で保証料が支払えなくなった場合のリスクを嫌うからです。

保証料を分割払いにし、途中で支払えなくなってしまうと、保証協会の保証は外れ、銀行は残債を一括請求しなければならなくなります。

そのようなことをされても、支払える会社はほとんどないでしょう。

つまり、銀行にとって不良債権となってしまうのです。
だからこそ、銀行は分割払いを嫌います。

分割払いを勧めてくることはありませんし、一括払いを求めてくるでしょう。

しかし、仕組みとして分割払いは可能です。

保証協会の保証申込書には、分割払いか一括払いかを選択する欄がありますし、保証協会の公式サイトを見てみても、分割払いの案内があります。

ただし、保証期間が2年超であることが条件です。

したがって、保証料の一括払いをしたくない場合には、銀行に分割払いにしてほしいと申し出ましょう。

そうすれば、銀行も断ることはできません。

ただし、上記のように、保証料が支払えなくなった場合にはリスクがあることを忘れないでください。

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【Q8】他の都道府県の信用保証協会は使える?

CF ブルー
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使えるよ!有効活用しよう!

本社以外の都道府県に工場や営業所がある場合でも、本社所在地の信用保証協会しか使えないのか、あるいは関連施設がある都道府県の信用保証協会は使えるのかといった疑問があります。

結論から言うと、本社以外の都道府県の信用保証協会でも、工場や営業所などの関連施設があれば、その都道府県の信用保証協会を利用することができます。

対象となる関連施設の基準は、その施設が運営されていることを保証協会に証明できることです。

例えば、営業所があるならば、その営業所で実際に商売が行われている実態を、支店登記のコピーや、法人市民税の納付書などによって証明することで、その地区の保証協会を利用できます。

もっとも、信用保証協会の上限額は上記の通り無担保ならば8000万円といった枠が設けられており、この上限は一つの法人に対する上限額となっています。

つまり、複数の都道府県の信用保証協会に保証を依頼しても、それぞれの保証協会に8000万円の上限があるのではなく、利用した保証協会全てをトータルして8000万円の上限となります。

しかし、利用できる信用保証協会が複数ある会社は、それらを検討してみる価値があります。

というのも、信用保証協会は、全国信用保証協会連合会という組織が束ねているものの、それぞれの信用保証協会で保証制度が違うからです。

複数の保証協会を利用できるならば、各保証協会の保証制度を見比べてみて、自社に最も適している条件の保証制度を利用すると、経営的にもメリットがあるでしょう。

まとめ

本稿では、信用保証協会に対するよくある質問についてまとめていきました。

本稿の内容によって、保証協会に対する基本的な疑問は解消されたと思いますし、基本知識も学べたのではないかと思います。

信用保証協会は、融資を受けにくい会社でも融資を受けるために必要なものであり、その反面で保証料によって資金調達コストがかさむなど、良い面も悪い面もあります。

保証協会に対する疑問を解消し、正しく利用することが大切です。