売掛金の回収が遅れて資金繰りに混乱が!そんなときの銀行交渉は・・・

資金繰りを回していくにあたって、売掛金が正しく入金されることを織り込んで資金繰りをしている会社は多いことと思います。

このような会社では、売掛金の回収に問題が生じると、資金繰りが狂う危険性が高いです。

売掛金の遅れによって資金が不足する場合、それを融資によって補う必要があります。

しかし、後ろ向きの要因による資金需要ですから、銀行が難色を示すことも多いです。

では、このような場合には、どのように交渉すれば、融資が出やすくなるのでしょうか。

本稿で詳しく解説していきます。

資金繰りを作る要素とは

会社が資金繰りをうまく回していくためには、売上の回収と支払いのバランスをうまくとりつつ、銀行への信頼を構築して融資を受けやすい状態を作っておき、できるだけ手元資金もある程度確保しておくことが必要です。

このいずれかが欠けてしまうと、資金繰りがショートする恐れがあります。

仕入先や販売先との取引を始めるにあたっては、自社が不利にならないように契約条件をしっかり作り、与信管理も細やかに行うことが大切です。

それができなければ、売掛金の回収が遅れたり、貸し倒れに陥ったりする可能性が高まり、資金繰りに混乱を招きます。

銀行との付き合いを構築することも大切です。

取引先とのトラブルなどによって資金繰りが狂った時や、事業拡大に伴って資金需要が増加する時などに、スムーズに融資が受けられなければ、資金繰りに混乱を招きます。

CFイエロー
CFイエロー

手元資金は、いざという時の保険よ。

売掛金回収にトラブルが発生し、資金不足に陥り、さらに銀行との融資交渉が難航しているとなれば、頼りになるのは手元資金です。

手元資金で対処できずに資金ショートを起こせば、会社は倒産の危機に陥ります。

以上のように、健全な資金繰りのためには、様々な面から安定を図っていく必要があります。

どれも欠かすことのできない、大切なものです。

なぜ売掛金が大切か

どれが特に大切であるかを決めるのは困難ですが、実際に経営者を悩ませることが多いのは売掛金でしょう。

きちんと売上が上がっており、利益率もそれなりに維持できているならば、売掛金をきちんと回収していくことで、資金繰りはかなり回りやすくなります。

売掛金をきちんと回収して稼いでいる会社ならば、銀行も堅調だと見なして融資してくれやすくなります。

融資を受けて運転資金を賄っていけば、手元資金を流出させずに資金繰りができるため、月商の2ヶ月分、3ヶ月分と積んでいくこともできます。

そのような厚い手元資金が、さらに融資を引き出しやすい状況を引き寄せていくことになります。

逆に、売掛金の回収遅延や貸し倒れが起こったら、どうなるでしょうか。

入金予定の売掛金を見込んで資金繰りを回している会社では、資金ショートの危険が生じることとなります。

売掛金のトラブルは後ろ向きの理由ですから、この補填を銀行にお願いしても、銀行は慎重になるのが普通です。

売掛金のトラブルによって、融資が受けにくくなってしまいます。

融資が受けられない場合、手元資金から補填を図ることとなりますが、それによって手元資金を大きく減少させることとなります。

CFブルー
CFブルー

当然、会社の安定性が低下すると同時に、融資にもマイナスに響くぞ。

もちろん、カバーできるだけの手元資金がなければ、資産の売却その他で対応することになります。

融資以外の資金調達でもカバーできない場合、支払いができずに黒字倒産に至ります。

以上のように、売掛金回収が順調な場合と、順調でない場合を比較すれば、この一点によって資金繰りには天地の差が生じます。

だからこそ、売掛金が資金繰りに与える影響は非常に大きいのです。

中小企業の与信管理は厳しい

しかし、どれだけ与信管理を徹底しても、売掛金のトラブルは決してゼロにはなりません。

リスクの大きさには差がありますが、全額を現金で取引せずに信用取引をしている以上、必ずリスクはあるのです。

CFレッド
CFレッド

特に中小企業では、このリスクが大きくなりやすいといえるんだ。

大企業のように、販売力や商品力などが高ければ、取引先は見つけやすく、安全性の高い取引先を選んでいくことができます。

取引条件も自社に有利なものに設定しやすいため、売掛金のリスクを引き下げていくことができます。

しかし、中小企業ではそうはいきません。

販売先の開拓には苦労を伴うことも多く、たくさんの取引先から選んで販売するのではなく、限られた取引先から選んで販売していくのが普通です。

与信管理をするとしても、リスクを厳しく考えすぎると、売上に支障が出てしまうため、ある程度のリスクを許容して取引することになります。

また、中小企業ゆえに取引先の信用調査能力もそれほど高くなく、取引先が潜在的に抱えるリスクを見過ごして取引に至ることもあります。

このように、中小企業では与信管理をしっかりやっているつもりでも、売掛金の回収遅延や貸し倒れに見舞われるリスクが高くなりがちなのです。

CF戦隊
CF戦隊

もし今、資金繰りにお困りなら、こちらの窓口に相談されてみてはいかがでしょうか。

ファクタリングジャパンについての関連記事はこちら

売掛金の回収にトラブル。どう対処すべき?

実際に売掛金の回収が困難になり、資金繰りが狂ってしまった時、どのように対処していくべきでしょうか。

  • 回収遅延や貸し倒れに陥った売掛金が少額である
  • 手元資金がかなり潤沢である
  • すぐに資金化できる(なおかつ事業に影響がない)資産を多数保有している

など、自社だけで処理しても資金繰りに問題がないならば、それも良いと思います。

しかし、実際に資金繰りが狂っている状況ですから、それは不可能と考えるのが普通です。

無理して自社で対処し、手元資金などを目減りさせてしまえば、資金繰りは一層不安定となります。

そこで、まずは銀行に融資を申し入れるのが正解です。

銀行にトラブルを知られたくないと考える人も多いでしょうが、無理して自社で処理して資金繰りが不安定になれば、銀行交渉は一層困難になる可能性があります。

また、自社だけで処理しても、銀行にはいずれ勘づかれる可能性が高いです。

銀行がその期の決算書をチェックすれば、貸し倒れに対応した分だけ資産内容が変化していることに気が付きます。

さらに詳しく見ていけば、貸し倒れの事実はほぼ推測が付きます。

貸し倒れを処理せずに、売掛金として計上し続けるならば、短期的には隠すことができるかもしれません。

しかし、取引先と金額が同じ売掛金が計上され続けることになるのですから、これもいずれは気付かれることになります。

CFイエロー
CFイエロー

自社だけで処理したとしても、それで得られるメリットは少なく、むしろデメリットが大きいわよ。

このため、早い段階で銀行から融資を受け、それによって立て直しを図った方が、長期的に見て資金繰りにプラスになりやすいです。

もちろん、売掛金の回収にトラブルが生じれば、融資の申し入れを受けた銀行は、後ろ向きの理由だと捉えます。

融資には慎重になるでしょう。

しかし、赤字や債務超過、業績や財務内容の長期的な悪化といった重大な問題ではありませんから、融資を受けられる可能性は充分にあります。

その融資によって経営が安定し、順調に返済されていくならば、銀行は特に問題ないと考えるのです。

融資交渉がスムーズにいかないと感じられたり、融資条件が多少悪くなったりすることはあるでしょうが、その融資で経営が安定するならば進んで受け入れるべきでしょう。

CF戦隊
CF戦隊

売掛金、今すぐ現金化できます。フォーム送信で調達額がすぐに分かるサイトがこちら。

メンターキャピタルについての関連記事はこちら

融資担当者との交渉は?

売掛金にトラブルが生じて銀行に交渉する場合、融資交渉ではどのような対話が行われるのでしょうか。

それを知っておくことで、融資交渉の役に立つことと思います。
(もちろん、本稿で紹介するのはあくまで一例ですから、臨機応変に対応する必要があります)

ここでは、以下のようなごく一般的な中小企業を例とします。

  • 建設業者(業歴20年程度)
  • 前期売上高は2億円、経常利益は200万円(建設業者の売上高経常利益率としては一般的な水準)
  • 業績は横ばい(ある意味で安定)
  • 借入・返済状況は良好(複数の銀行から融資を受けており、返済は順調)

建設会社では、工期が長い案件で運転資金がかさむことも多く、資金繰りがタイトになりがちです。

また、長期の案件では、一件あたりの売掛金が高額になることもよくあります。

このため、売掛金を見込んで資金繰りを回している会社が多く、回収遅延や貸し倒れの影響も大きくなってしまいます。

この会社でも、売掛金を見込んで資金繰りを回していたところ、売掛金の入金が遅れることとなり、資金繰りに狂いが生じました。

そこで、準主力行の銀行に融資を申し入れるという流れです。

融資担当者との対話は、以下のような内容が想定されるよ。


担当者「いつもは資金繰りもうまく回っているようでしたが、今回は売掛金の遅延とのことですね。
どのような状況でしょうか。」

経営者「取引先から、先日電話がありましてね。
支払いを少し待って欲しいと。
問題ない会社と思っていたから、ウチも資金繰りに織り込んでいたので困ってしまって。
断ろうにも、取引が長い相手なので強く出られません。」

担当者「そういうことですか。
入金が遅れる売掛金はいかほどでしょうか。」

経営者「1000万円です。」

担当者「ご相談されているのは当行だけですか?」

経営者「そうです。
以前も融資してもらっていますし、今回もお世話になれればと思いまして。」

担当者「A銀行(主力行)に相談されるのが、スムーズにも思えますが・・・」

経営者「それも考えましたが、融資を受けている銀行で一番返済が進んでいることですし、追加融資を受けるには適当かなと思ったので。」

担当者「そうだったのですね。
売掛金の入金はいつ頃の御予定でしょうか?」

経営者「来月中にはなんとかすると言われています。
相手方の社長とは長く付き合ってきて、でたらめを言う人じゃないとわかっているから、おそらく来月には回収できると思います。」

担当者「わかりました。
では、融資期間はどのようにいたしましょうか。」

経営者「来月には入金だから、1~2ヶ月くらいでいいかな。」

担当者「来月入金されるとしても、ずいぶん短いように思います。
もし入金が遅れると、経営に大きく響くのではないでしょうか。」

経営者「そうですね。」

担当者「前回、3000万円で融資していますが、その返済が1000万円進んでいます。
ですから、これまでの返済分をお戻しする形で、再度期間3年の返済計画ではいかがでしょうか。」

経営者「それはいいですね。
その他に条件変更はないですか?」

担当者「そこについてですが、当行とお付き合いいただいてからもう10年ほど経過していることですし、例えば売上の入金を当行の口座に指定いただくなど、取引を増やしていただけるとありがたいのですが・・・」

経営者「今回お世話になることだし、そういうことも考えなきゃいけませんね。
しかし、売上はメインのA銀行にお願いしているから、それを変えるとなると、それはそれで問題があるんだけど・・・」

担当者「その点は承知しています。
売上を全て移していただくというのではなく、例えば新規の取引が発生した時に入金をしていただくというのはいかがでしょうか。
もしくは、B信金の定期預金を当行に移していただく、ということも考えられると思います。」

経営者「なるほど、新規取引先の入金なら対応できます。
あと、B信金は融資を受けていないし、何となく預けたのがそのままになっているだけなので、再来月に満期ですから、ぜひそうしましょう。」

担当者「それであれば、当行も積極対応が可能です。
ぜひ、宜しくお願い致します。」


売掛金の遅延によって資金繰りが混乱しているとき、金融機関は積極対応しにくいものです。

しかし、普段から大きな問題を抱えている会社でなければ、交渉次第では融資を引き出すことが可能です。

資金繰りにトラブルが発生している会社を支援するには、銀行はそれなりにリスクを抱えることになります。

したがって、そのリスクに見合うメリットがなければ、融資は難しいと判断する可能性も高いです。

そこで、上記の例では、新規取引の際の売上の入金先として利用することや、定期預金の移し替えを材料として交渉しています。

銀行は、預金者から集めた預金を融資などで運用し、利息収入をあげています。

つまり、預金は融資の原資になるのですから、売上の入金先として利用してもらったり、定期預金を移し替えてもらったりすれば、銀行は運用できる資金が増るというメリットが得られます。

また、口座内の資金が送金などに使われた際には、銀行は手数料で稼ぐことができます。

CFレッド
CFレッド

このようなメリットを与えることで、売掛金の回収遅延という後ろ向きな理由であっても、融資を受けられる可能性が高まるんだ。

支店内ではどう捉えるか

本来、後ろ向きな理由での資金需要であり、融資には慎重になるのが普通ですから、支店内の稟議も気にかかるところです。

しかし、銀行側に相応のメリットがあるならば、稟議でも問題ないと判断されることはよくあります。

融資担当者と上司の会話例を見てみると、そのことが良くわかると思います。


担当者「A社から運転資金の申し入れがありました。
希望額は1000万円で、売掛金の入金遅れによるものです。」

上司「そうか。あまり良くない理由だね。
こっちで断っても、A銀行(主力行)から融資が出るだろう。
それじゃダメなのか?」

担当者「当行が断っても、おそらくA銀行は融資を出すでしょう。
しかし、融資を受けている4行のうち、借入残高が一番少ないのが当行であるため、追加融資を頼みやすいと思ったようです。」

上司「そういうことか。
担当のキミは、正直どう思う?」

担当者「売掛金の支払いを遅らせているのはB社です。
これまでA社とは長く付き合ってきた先ですから、強く回収していくこともできず、社長はかなり困っています。
融資額は1000万円で、それほど大きくありません。
その融資によって、貸しを作れるならば、安いと考えます。
社長は信義をよくわかっていますから、ここで支援することで関係強化につながることは間違いありません。」

上司「関係が深まるのはいいけど、それだけではメリットが小さくないかな。
担保は取るの?」

担当者「会社にも社長にも担保にできるものはないため、厳しいと思います。
しかし、新規の取引では当行を入金先にすること、B信金の定期預金が満期になったら当行に移すことを検討してもらえるとのことです」

上司「定期預金の金額と満期は?」

担当者「1000万円の再来月満期です。」

上司「それなら、ウチに移してもらえれば保全になるね。」

担当者「はい。当行は融資以外に取引が全くない状態ですから、ここで関係強化を図るのは悪くないと思います。」

上司「新規取引の売上入金と、定期預金は確実に取れるね?」

担当者「あの社長のことです、間違いありません。」

上司「よし、稟議をあげてくれ。」


融資担当者は、普段の付き合いを通して社長の人柄を知っており、実際の対話から会社の現状も直接感じ取っています。

そして、1000万円の融資は問題ないと考えています。

一方、融資担当者以外は付き合いがほとんどないものです。

したがって、

  • あの社長の性格ならきちんと返してくれるだろう、取引強化にも役立つかもしれない
  • 社長の話しを聞く限り大丈夫そうだ

といった視点は持っていません。

このため、後ろ向きな理由での融資では、上司などは融資に積極的になりにくいのが普通です。

それを、融資担当者がどう説得していくかという図式になるわけですが、担当者の説得材料が多ければ多いほど、稟議はスムーズに進むようになります。

CFイエロー
CFイエロー

社長の性格など、担当者しか知らない定性的な情報だけでは、説得は難しいものよ。

そこで、

  • ここで融資を出すと、こんなメリットがある

という材料があれば、上司も納得しやすく、融資が出やすくなるのです。

稟議書はこんな感じ

このような流れで方針が決められたのち、融資担当者は稟議書を作っていきます。

稟議書は稟議の中心となる資料ですから、非常に重要なものです。

この例のケースでは、以下のような稟議書が作られることとなります。

概況

  • 業歴20年の建設業者。
  • 取引先は大手を含め多数。
  • 業績は安定して推移。

資金使途

  • 経常運転資金。
  • 売掛金の入金遅延につき、本件融資によって資金繰り安定を図るもの。

融資条件

  • 証貸
  • 金額10百万円
  • 融資期間3年の分割返済
  • 利率2.2%
  • 前回融資と同水準

保全

  • 全額無担保扱い許容。
  • 他行も無担保扱いにて積極対応。
  • 業績は安定しており、事業基盤も確立されていることから、無担保扱いを許容するもの。

資金調達余力

  • 会社および代表者に見るべき担保資産なし。
  • 一方、マル保の利用は足元で20百万円程度。
  • 当社の規模と業績から、十分な保証余力を認められるもの。

狙い

  • 他行も当社に積極対応しており、他行からの調達可能性もあるものと思料。
  • 当行は融資取引のみであるが、本件によって取引振りの改善を図りたい。

稟議書には、売掛金の入金が遅れて資金繰りに狂いが生じていることはきちんと記載されます。

そして、それでも融資を出すべきメリットについても触れられます。

この場合には、売掛金遅延は確かに悪い状況であるものの、

  • 業績や経営状態は基本的に安定している
  • 他行が積極対応していることから資金繰りは回る可能性が高い(貸し倒れに陥る可能性が低い)
  • 信用保証協会の保証枠も余っており、資金調達余力があるため、これも資金繰りに役立つ
  • 売掛金のトラブルでありながら、貸し倒れリスクはそれほど高くなく、それ以上に取引メリットが見込める

ということを前提に稟議が組成されました。

CFブルー
CFブルー

この融資は、高い確率で実行されるだろう。

CF戦隊
CF戦隊

返す必要のない、助成金で資金調達する方法もあります。

助成金についての関連記事はこちら

売掛金が遅れても融資は受けられる!

以上の具体例を見ても、売掛金が遅れているからといって、融資を受けられないわけではないことが分かったと思います。

売掛金のトラブルで資金繰りに困った時の銀行交渉は、以下のポイントを意識してください。

  • ただの遅延ならば、売掛金が焦げ付かないことを説明する
  • 回収不能ならば、それによる経営全般への影響が問題ないレベルであることを説明する
  • 他行から融資を受けてもよい、というスタンスで臨む
  • 売掛金トラブルによる資金繰りへの影響は、あくまでも一時的なものであることを説明する
  • 多少融資条件が悪化しても受け入れる
  • 銀行にメリットを提供する
CFレッド
CFレッド

このような条件が揃えば、かなり融資は出やすくなるぞ。

どこに融資を依頼する?

このほか、上記の会社のように、融資の申し入れ先をきちんと検討することが交渉に役立ちます。

資金繰りに困った時、

「とりあえず、一番積極的に支援してくれるメインバンクにお願いしよう」

と考える人は多いと思います。

それが必ずしも間違っているわけではありませんが、以下のような理由から、メインバンク以外も検討してみるべきです。

万が一メインバンクに断られたら危ない

確かに、メインバンクは融資してくれる可能性が高いです。

しかし、もしメインバンクが融資に消極的な対応をした時が厄介です。

メインバンクから融資を受けられなかった場合、他の銀行に融資を依頼するほかありません。

しかし、準主力以下の銀行が融資してくれる可能性はかなり低くなっています。

なぜならば、

最も積極的に支援するはずのメインバンクが融資を拒否している。(主力行が見放した)

これは危ない案件だから見送ろう。

と考えるのが普通だからです。

CFイエロー
CFイエロー

会社が危機に陥った時にも、支援の音頭をとるのはメインバンクよ。

メインバンクが融資すれば、他行も

メインバンクがまだ支援しているならば、すぐに倒産ということはないだろう

と安心し、融資を出しやすくなります。

リスケジュールを申し込むときでも、メインバンクがリスケジュールに応じることで、他行も足並み揃えて応じるという流れが普通です。

このように、メインバンクの動きは、取引している銀行全体に大きな影響を与えますから、注意深く交渉することが大切です。

メインバンクに交渉するのは、準主力行以下の銀行から融資を拒否されてからでも遅くはありません。

メインバンクならば、

準主力のC銀行が支援を拒否した。
ならば当行も・・・

といった考え方はしません。

他行の動向を参考にはしますが、あくまでもメインバンクとしての判断を下すのです。

メインバンクより融資交渉しやすい銀行もある

また、メインバンクよりも融資交渉がしやすい銀行もあるかもしれません。

まず、メインバンクへの融資交渉ですが、メインバンクは、

  • 主力行としての立場を維持したい
    (融資を断ることで関係が悪化したり、他行の融資シェアが高まって追い抜かれたり、今後の取引拡大に支障が出たりすることを避けたい)

という考えから、「融資してもよい」と判断することが多いです。

しかし、メインバンク以外の銀行では、これ以上に強い動機で融資に対応することもあります。

例えば、

  • まもなく完済となる銀行
  • 融資以外で取引していない銀行

などでは、融資交渉をしやすいでしょう。

まもなく完済となる銀行では、完済以降は利息収入を得られなくなるのですから、できれば追加融資を出したいと思っているものです。

後ろ向きな理由でも、貸し倒れの心配はないと判断すれば、融資を出す可能性が高いです。

後ろ向きな理由ではあるが、それほど大きなトラブルでもないようだし、追加融資の良い機会だ。

と考えて、積極対応になるかもしれません。

次に、融資以外の取引をしていない銀行も狙い目です。

そのような銀行では、

  • 売上の入金先に指定してもらう
  • 定期預金を預けてもらう
  • 為替取引を任せてもらう

などして、融資以外の取引もしていきたいと考えているからです。

融資以外で取引がないならば、その銀行との関係はそれほど深くないと思います。

CFレッド
CFレッド

銀行としては、融資以外の取引を獲得していくためにも、関係を深める機会をさぐっているんだ。

後ろ向きな理由であれば、そこであえて融資を出すことによって、

銀行としても本当は出したくない融資を出す

という立場を取ることができます。

それが、会社に対して貸しを作ることとなり、関係を深める良い機会になることは十分に考えられます。

融資と引き換えに、融資外取引の獲得につながることもあります。

つまり、ただメインバンクに融資を申し込むだけならば、

売掛金でトラブルが起きまして、できれば運転資金をお願いしたく・・・

といった下手からの融資依頼になるところを、メインバンク以外の銀行ならば、メリットを提供しつつ融資交渉をすることができるのです。

「売掛金の遅延が起きて、資金繰りが狂ってしまいました。

入金自体には問題ありませんし、試算表の通り足元の業績も安定しています。

そちらから受けている融資はもうすぐ完済となるため、よければ追加融資をお願いしたいのですが(これを機に、追加融資を出しませんか?)」

「資金繰りに見込んでいた売掛金が遅延となりました。

入金は問題ありませんし、業績への影響も軽微です。

ただ、足元の資金がちょっと足りないもので・・・。

現在、2社との新規契約が取れそうなのですが、その売上の入金先として使わせてもらうので、運転資金を世話してくれませんか。」

このように、単なる融資依頼ではなく、融資交渉ができるのですから、スムーズに融資を受けられる可能性が高まるというわけです。

融資が必要になったときには、銀行との関係を整理してみましょう。

そして、融資を出したいはずだと考えられる銀行に交渉すれば、融資を受けやすくなるのです。

CF戦隊
CF戦隊

業界最大手の資金調達プロなら、10社のうち9社で資金繰りが改善しています。

資金調達プロに関する関連記事はこちら

まとめ

どのような会社でも、売掛金の回収遅延はしばしば起こるものであり、貸し倒れに見舞われることもあります。

財務基盤がぜい弱な中小企業では、資金繰りに大きな悪影響が出ることもあります。

そのような、後ろ向きな理由で融資を依頼すると、融資交渉は難航するものです。

そういう時だからこそ、融資交渉を戦略的に進めていくべきです。

融資を出すだけの理由がある銀行と交渉すれば、融資を受けやすくなります。

このような融資交渉を身に着けて、資金繰りに役立てることをおすすめします。

コメント

タイトルとURLをコピーしました