銀行と良い関係を築くためには積極的な姿勢が必要です

会社が安定した経営をするためには、銀行から安定的に資金の供給を受けることが重要です。

安定的に資金の供給を受けるためには「業績が良く、売上の伸びも順調で、利益をしっかり出しており、返済能力が申し分ない」ということが一番大切なのです。

しかし、それ以外にも、銀行と良い関係を築くということが非常に重要です。

そこで本稿では、銀行と良い関係を築くために、会社が持つべき積極的な姿勢について解説していきます。

積極的に向き合う理由

まず認識しておきたいのが、銀行と良い関係を築くということについてありがちな勘違いです。

良い関係を築くというと、袖の下を使って丸め込むとか、うまく言いくるめて出し抜くとかいうことだと勘違いする人がいるのですが、それは違います。

本稿でお伝えするのは、銀行と会社は対等な関係であることを前提とします。

会社は銀行から資金の供給を受けて経営していく、銀行は会社から利息収入を得るという関係において、いかに向き合っていくか、良好な関係を築いていくかということです。

良好な関係を築くためには、会社は積極的な姿勢を持つことが必要です。

すなわち、次のことが大切です。

  1. 積極的に銀行を訪問する
  2. 積極的に情報を開示する
  3. 積極的に悪い情報を伝える

この三点について詳しく知ると、銀行と対等に、良い関係を築いていく方法が分かります。

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積極性1:銀行を訪問する

まず、積極的な姿勢の一つ目は、銀行を積極的に訪問することです。

多くの経営者は、銀行を積極的に訪問していませんが、それではいけません。

なぜならば、自社から訪問しなければ、銀行から訪問してくれることは少ないからです。

進む銀行員の効率化

一昔前ならば、銀行の担当者が会社を訪れて情報を収集するのが普通でした。

そうすることによって、担当者と経営者の間には密接な関係が生まれていたものです。

しかし、最近ではそのようなことはなくなっています。
バブル崩壊後、銀行は効率化を進めてきました。

店舗の統廃合や営業マンの削減などを積極的に行った結果、現在では営業マン一人当たりが担当する会社の数は多くなっています。

各会社を頻繁に訪問するような余裕はなくなっているのです。

このため、例えば集金のために担当者が会社を訪問したり、特に用事がないのに、ついでに訪問したりすることはなくなりました。

また、効率化を進めた結果、営業マンは優良企業のみを積極的に訪問するようになりました。

業績が順調で、しっかりと利益を出しており、返済能力が高い会社には、利息を稼ぐために融資を受けてもらおうと、積極的に営業をかけるようになっています。

そのような会社であれば、集金にも出向くでしょうし、ついでに訪問することもあると思います。

訪問の頻度を増やし、情報収集に余念がありません。

逆に、営業マンにとって魅力のない会社では、営業マンが訪問してくることはほとんどありませんし、場合によっては担当者がいないという場合もあります。

企業側の積極性

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そこで、会社の積極性が求められているよ!

なにしろ、上記のように銀行の効率化が進んだ現在では、銀行と密接な関係のある会社は色々な金融サービスの利用が可能であり、そうでない会社は従来の金融サービスしか利用できない状況です。

利用できる金融サービスの質が高く、また種類が豊富であれば、会社がその時々で最もマッチした金融サービスを選ぶことが可能であり、経営に大きなプラスをもたらします。

銀行と密接な関係を築くかどうかによって、経営が左右されるのです。

では、どうすれば銀行と密接な関係を築くことができるのでしょうか。

それは簡単なことです。

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営業マンが自社を訪問してくれないならば、経営者自ら銀行を訪問すればよいのだ!

銀行と良い関係を築いていくためには、銀行が訪問してくれるのを待っていても始まりません。

そうではなく、自社から銀行へと訪問し、積極的に事業をアピールし、注目してもらうことが大切なのです。

銀行は、会社が訪問しに行ったとき、粗末に扱うようなことはありません。

上記の通り、銀行と会社の関係は対等なのですから、堂々と訪問すればいいのです。

銀行も、会社の情報は欲しいと考えていますから、会社側から積極的に訪問し、情報を開示していけば、ありがたいと考えることはあっても迷惑と考えることはありません。

といっても、ターゲットを絞らず、気が向いた時に銀行を訪れ、ただ雑談して帰るというのであれば、何の意味もありません。

訪問する相手を考え、訪問の頻度を定期的にし、目的をもって話すことが大切です。

誰を訪問する?

まず訪問する相手ですが、最も訪問したいのが支店長です。

支店長は支店の最高権力者であり、本部に次いで権限を持っている存在です。

それぞれの会社との取引方針は、支店長の判断で決まっていくと言ってもいいほどです。

したがって、「銀行と良い関係を築く≒支店長と良い関係を築く」と考えてください。

しかし、あくまでも銀行には担当者がいます。

融資の稟議でも、担当者から課長へ、課長から支店長へと話が流れていきます。

したがって、経営者がいきなり支店長を訪問すると、当者や課長をないがしろにしたと捉えられてしまうこともあります。

したがって、まずは担当者への訪問、次に担当者と課長を同席してもらっての訪問、次に支店長への訪問といった形で、順番を間違えないようにしなければなりません。

稟議の際に、稟議書を作る担当者との関係が悪く、また課長との関係も悪ければ、いかに支店長を訪問しているからと言って、稟議が通る可能性は低いです。

だからこそ、担当者と課長に対して訪問し、自社を理解してもらい、支店長の理解へとつなげていくことが重要です。

どれくらい訪問する?

では、訪問の頻度はどれくらいが望ましいのでしょうか。

まず、あまりに頻度が少なければ、会社のことを理解してもらうのは難しいです。

銀行は何百社もの取引先を抱えているため、その他大勢のうちの一社と認識されることでしょう。

しかし、訪問が多すぎても銀行業務の邪魔になってしまいますから、多ければいいというものでもありません。

そこで、理想となるのが、担当者への訪問は月に2回程度、そのうち1回は課長同席での席を持ち、支店長への訪問は四半期ごとに1回といった塩梅です。

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支店長訪問は、下記の通り年始に行なうのも良いわ!

また、自社に招いて工場見学などをしてもらう機会も持ちたいものですが、これは銀行の人事異動によって、支店長・課長・担当者の誰かが変わったときが狙い目となります。

このような頻度で訪問を続けていき、銀行と良い関係が築かれてくると、銀行側から訪問してくれることも増えてきます。

もっとも、支店長は多忙ですから、なかなか会えないこともあるでしょう。

その場合、四半期ごとの訪問も課長となりますが、支店長との面会は年始を狙ってください

なぜならば、銀行は年始の営業開始から3日間程度、挨拶のための期間を設けているからです。
そのタイミングを狙って支店長と面会し、接点を持つことができるのです。

訪問のタイミングは、年始最初の営業時間の午前中がおすすめです。

と言うのも、年始最初の営業日はまだお正月気分が抜けておらず、さらに午後になると訪問が殺到する可能性があるからです。

したがって、お正月気分が抜けておらず、なおかつ訪問が割合に少ない、「年始最初の営業日の午前中」が狙い目となります。

訪問してどうする?

なお、せっかく訪問しても、雑談で終わってしまったならば銀行としても迷惑ですし、何の意味もありません。

あくまでも、目的は銀行と良い関係を築くことにあります。

つまり、銀行訪問の目的は、会社の事業を理解してもらい、成長戦略に納得してもらい、成長のために必要となる資金調達を円滑にすることにあります。

そのためには、銀行を訪問したら、次の流れで伝えていきます。

  • 会社の概要
  • 会社の現在の状況
  • 会社の長期ビジョン
  • 会社の成長戦略
  • 会社の成長のための銀行への要望

つまり、自社の状況と長期的な成長戦略を述べ、その成長によって銀行との取引拡大が可能であり、銀行としても利益になることなので、ぜひ成長のために金融サービスを提供してほしいと伝えるのです。

これを聞いた銀行が理解・納得すれば、銀行にとっても美味しい話になりますから、積極的な支援が期待できるようになるのです。

なお、支店長は忙しい立場ですから、あまり細かい話をしすぎても具体的な支援にはつながりにくいです。

逆に担当者の場合、企業理念などの大まかな話をしすぎても、具体的な行動にはつながりにくいです。

そこで、詳細な内容は担当者や課長へと伝え、理念や事業への思いといった大まかな話は支店長にするというように使い分けると、訪問の効果がスムーズに表れてくると思います。

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積極性2:情報を開示する

銀行への訪問と同時に必要なことは、情報を積極的に開示することです。

これは、銀行に自社を評価してもらうためには、ぜひとも必要なことだと言えます。

貸し手と借り手は対等ですが、銀行は貸し手に当ります。

お金を貸してほしいと言われたときに銀行が困るのは、情報を積極的に開示しようとせず、お金を貸してほしいと言ってくる「都合のいい」会社です。

銀行からしてみれば、融資するかどうかの判断をできるだけのデータがないのですから、判断のしようがありません。

銀行は、貸したお金はきちんと回収する必要があるのですから、事業の実態を把握することが必要不可欠なのです。

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貸し手と借り手が本当に対等になるためには、不釣り合いをなくす必要があるわ。

つまり、銀行がお金を出すのに会社は情報を出そうとしないという不釣り合いが解消されなければ、信頼関係は生まれず、円滑な資金調達も不可能です。

したがって、資金調達を円滑に進めたいならば、会社は銀行に対して、積極的に情報を開示していくことが非常に重要となります。

情報の垂れ流しはNG

ただし、情報を積極的に開示するとはいっても、それは情報を垂れ流すということではありません。

業績が良い時は情報を垂れ流しても何ら問題ありませんが、業績が悪い時に情報を垂れ流してしまうと、銀行が融資を引き締めにかかります。

そして資金調達が困難になり、経営が破綻してしまう可能性もあるからです。

もちろん、これは開示すべき情報を隠したり、粉飾したりすることとも違います。

情報を積極的に開示するということは、正確に、適正に開示することであって、開示すべき情報を隠したり、粉飾したりすることとは全く異なります。

情報開示は戦略的に

積極的に開示しつつ、なおかつ垂れ流しにしないということは、開示すべき情報を戦略的に開示していく必要があるということです。

そのためには、以下のポイントが重要となります。

情報に理由を添える

そもそも、今得られている情報は、経営の結果がデータとして得られているものであって、あくまでも結果に過ぎません。

銀行に結果だけを開示すれば、銀行はそれを額面通り受け取ります。

銀行の解釈が悪い方へ傾けば、会社にとって都合の悪いことになりかねません。

そこで、結果としての情報を開示しながら、その結果になった理由を添えることが大切です。

もし、自社で分析して理由が分からなかったとしても、一応の見解を立て、「○○が要因であると考える」と伝える必要があります。

一番いけないのが、理由はわからないが結果はこうである、という情報の伝え方です。

それは、銀行に「どうぞ自由に解釈してください」ということになり、さらに「結果がこうなった理由がわかりません(自社の事業構造をよく理解していません)」と言うのと同じことになってしまいます。

したがって、どんな結果に至ったにせよ、何らかの理由を添えることが大切です。

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理由を特定しておくことは、自社の今後の取り組みを考えるうえでも有益なことだ!

対策と共に開示する

現状分析を行ない、結果と要因を特定すれば、それを踏まえた対策を考えておきましょう。

すなわち、要因を知れば、それが一過性のものであるのか、慢性的なものであるのかが分かります。

自社に直接的な原因がなく、業界のトレンドによるものなのか、世界経済の影響によるものなのかなどもわかるでしょうから、自社の取り組みを同時に考えるのです。

要因を特定し、それへの対策も考えることができていれば、銀行にそれを添えて情報を開示することができます。

ただし、情報を開示する時点では、具体的な行動まで立案することはできないかもしれません。

それでも、対策と方向性を打ち出して情報を開示できれば、銀行は「この経営者はきちんと自社の現状を認識している」と評価します。

また、情報の開示を通じて、自社のとるべき対策を整理しておけることも、後に役立つことになるでしょう。

以上のポイントを踏まえた情報開示は、できるだけスピーディに行なうことが大切です。

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スピードを欠いてしまうと、銀行にとっても役に立つ情報とはならないわ!

したがって、完璧な情報を仕上げて開示するために数週間もかけるよりも、ある程度の分析を加えて数日のうちに開示したほうが、銀行との関係を築く上では役立ちます。

情報を分析し、要因を特定し、対策を立て、素早く情報を開示することが、銀行と良い関係を築く上では大切なことだと知っておいてください。

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返す必要のない、助成金で資金調達する方法もあります。

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積極性3:悪い情報は素早く伝える

最後に必要となる積極性は、最も難しいものかもしれません。

それは、悪い情報はできるだけ早く伝えるということです。

なぜこれが難しいかと言えば、銀行に対して悪い情報を伝えてしまうと、融資を受けにくくなってしまうと考えられるからです。

しかし、悪い情報を開示することなく、知られないうちに改善しようと考えても、おそらくかなり困難でしょう。

なぜならば、悪い情報が出た時には、それが更なる悪材料を呼び、どんどん悪化していくことの方が多いからです。

そして、銀行に隠し通すのはかなり困難です。

と言うのも、会社が悪い状況に追い込まれた時、やがて資金繰りが大きく影響を受けることになるからです。

資金繰りが回らなくなってしまえば、会社は倒産してしまいます。

したがって、悪い情報が出た時には、早晩銀行に相談しなければならない状況に追い込まれるのが普通です。

いよいよ資金繰りが回らなくなってから銀行に相談した場合、銀行からしてみれば、「ギリギリまで情報を隠された、騙された」という意識が芽生えてしまいます。

そうなると、もうどんな形でも支援を仰ぐことはできなくなるでしょう。

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信頼関係は失われ、リスケの相談なども不可能になり、会社は倒産まっしぐらとなるぞ!

悪い状況に陥ったときでも、銀行からできるだけ円滑に資金を調達するためには、できるだけ早いうちに伝えることが大切です。

素早く伝えておけば、銀行は「まだ十分にリカバリー可能だ」と考えて支援してくれるかもしれませんし、むしろそうなるように情報を伝えていくべきです。

伝え方も戦略的に

積極性2の内容とリンクしますが、悪い情報も垂れ流すのはいけません。

何の戦略もなしに開示しても、支援を受けられるとは限らないからです。

正直に伝えることは大切ですが、正直に伝えた結果、銀行が「もうこれは駄目だ」と判断してしまったならば、銀行は支援するどころか回収に動き出すでしょう。

つまり、悪い情報は素早く伝えることが大切ですが、それ以上に戦略的な開示が必要だということです。

情報が悪ければ悪いほど、この戦略はよく考える必要があります。
悪い情報を戦略的に開示するためには、伝える相手をよく考えることが重要となります。

まず、伝える相手は担当者か、課長か、支店長かということを考えます。

銀行の稟議制度というものを考えると、まず担当者に情報を伝え、課長、支店長と話を持って行くのが良いように思われるかもしれません。

しかし、悪い情報の場合には、担当者が自分の成績を気にして、情報を握りつぶしたり、情報を正確に伝えなかったりする可能性があります。

もしそうなってしまえば、会社は悪い情報を速やかに伝えたのに、全く伝わっていなかったり、うまく伝わっていなかったりするかもしれません。

とはいえ、支店長だけに直接伝えると、担当者や課長の顔を潰すことになりますから、担当者・課長・支店長の全員が揃っている席で伝えることがポイントとなります。

この三役を揃え、銀行で経営者自ら伝えます。

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自社に呼んで伝えるのはよくないよ!

なぜならば、その情報が従業員の耳に入り、動揺をきたし、取引先などに伝わり、今後の取引に悪影響をもたらす可能性があるからです。

次にタイミングですが、できるだけ早く伝えることが大前提となります。

少しの遅れで、銀行に「情報の開示が遅い、それでは対処のしようがない」という感情を生む可能性があります。

逆に、伝えるタイミングが早ければ早いほど選択肢も増えますから、銀行としても対応がしやすいでしょう。

さらに、ただ悪い情報をそのまま持ち込むだけではなく、事前に対策を考えておき、対策と共に情報を開示することが大切です。

対策を考えているということは、事の重大性をよく認識しているということであり、銀行が安心する材料となります。

悪い情報は、以上のように戦略的に、スピーディに情報を開示し、取り返しのつかなくなることだけは避けてほしいと思います。

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まとめ

本稿で紹介した通り、銀行と良い関係を築くためには、銀行を積極的に訪問し、情報は適切に、積極的に開示することが大切です。

訪問によって銀行との関係を緊密なものにし、情報開示によって評価してもらい、資金調達を円滑にするのです。

さらに、悪材料が出た時には積極的に伝達することで、せっかく築いた関係を壊すことなく、支援を継続してもらえるように仕向けていきましょう。

銀行と良い関係を築いていくことは、会社の存続のために非常に重要なことです。

本稿のような積極性をもって、銀行と良い関係を築いていってほしいと思います。