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スプレッド融資の金利は?
スプレッド融資で基準となる金利は、TIBORレートを基準としています。
TIBORは「Tokyo Inter-Bank Offered Rate」の略であり、東京銀行間取引金利(銀行同士の資金の貸し借りを行う市場での金利)のことです。
銀行業界内で、資金を融通し合って金融の円滑化に貢献しようとする意図があるため、TIBORレートは非常に低く設定されています。
こういった意図があるため、TIBORでの取引によって、資金が不足している銀行は資金が潤沢な銀行から低い金利で借りることができます。
TIBORレートの設定は最長で12ヶ月で、短期融資が前提です。
もちろん、長期資金をTIBORから調達することもあるのですが、その場合には12ヶ月ごとに金利の見直しをします。
スプレッド融資で借りる際の金利条件
スプレッド融資では、上記のTIBORレートを最優遇貸出金利とするため、「TIBORレート+スプレッド(銀行の設定する上乗せ金利)」となります。
銀行がスプレッドを1%に設定したとしても、一般的な短期融資の金利よりもかなり低く抑えられます。
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スプレッド融資のハードルは高い
このような好条件であれば、どの会社でもスプレッド融資を受けたいと考えるはずです。
しかし、スプレッド融資のハードルは極めて高く、特に中小企業がスプレッド融資を受けられる可能性は低いです。
これは、以下のような問題があるからです。
収益性の問題
第一に、収益性の問題が挙げられます。
TIBORレートを基準にしているため、スプレッド融資を実行した場合、銀行の利息収入は少なくなります。
したがって、スプレッド融資を実行する場合には、銀行はある程度まとまった融資額であることを条件としています。
中小企業と大企業では、資金需要に大きな差があります。
銀行の規模によって、スプレッド融資を検討できる融資額は異なりますが、最低でも1億円以上の借入れは必要とされています。
中小企業の短期資金は、数百万円~数千万円ということがほとんどですから、スプレッド融資を希望しても受け入れられない可能性が高いです。
銀行の規模の問題
収益性の問題と関わりの深い問題ですが、銀行の規模も問題です。
上記の通り、スプレッド融資は収益性が低く、大口融資に限定することで収益性をカバーしています。
大口の融資を希望する会社、すなわち大企業はメガバンクと積極的に付き合っています。
スプレッド融資が大口融資を対象としていることを考えると、スプレッド融資の大部分を実行しているのはメガバンクと考えることができます。
実際、企業に対する融資全体のうち、スプレッド融資が占めている割合を見てみると、メガバンクは49%、地方銀行は14%、信用金庫は2%となっています。
このように、メガバンクではスプレッド融資がそれほど珍しくないものの、地方銀行や信金・信組など、小規模な金融機関ほどスプレッド融資が困難となります。
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リスクの問題
次に、リスクの問題があげられます。
そもそも、銀行が融資先によって金利条件を変えているのは、融資先によって異なる貸し倒れリスクに備えるためです。
貸し倒れリスクが高い融資先に対しては、リスクに見合う収益を求めるため、金利は高めに設定されます。
スプレッド融資では超低金利を適用するため、貸し倒れリスクが極めて低い会社でなければ融資はできません。
実際、TIBORレートをベースとした融資は「財務内容に懸念無く、取引優良な先に限る」と定められています。
リスク判断には信用格付けを使用
スプレッド融資を出せるかどうかを判断するためには、「信用格付け」を用います。
信用格付けとは、金融庁の指導に基づいて、会社の決算内容から安全性を格付けするものです。
最も良い格付けは「正常先」であり、スプレッド融資を受けるためには、少なくとも正常先の格付けでなければなりません。
正常先より下の格付けの会社は、スプレッド融資を受けることはできません。
中小企業の経営基盤はあまり強いものではなく、外部環境によって容易に業績が落ち込むことが珍しくありません。
中小企業は信用格付けの維持が難しいということであり、これもスプレッド融資を受けにくくしている原因と言えるでしょう。
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長期的な目標にしよう
以上のことから、スプレッド融資が受けられるのは、それなりに規模が大きい超優良企業に限定されることがわかります。
低金利で借りたいからと言って、一般的な中小企業が銀行と交渉をしても、スプレッド融資が受けられる可能性は極めて低いです。
そのような交渉は、まったくもって合理性がないため、銀行が応じることはありません。
むしろ、自社の規模や信用格付けを無視して、そのような交渉を持ち掛けてしまえば、交渉が成立しないばかりか、銀行から疎まれる可能性もあります。
そのようなことにならないためには、自社の業容を拡大し、信用格付けも高く維持することで、将来的にスプレッド融資が受けられる会社を作っていくことが大切です。
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まとめ:スプレッド融資は非常に難しい
スプレッド融資は、通常の融資に比べて非常に低い金利で融資を受けることができます。
しかし、超低金利ゆえに、収益性を確保できるだけの融資額である大企業が中心であり、多くの中小企業はスプレッド融資を受けられない仕組み>になっています。
自社の現状を無視してスプレッド融資を望むのではなく、将来的にスプレッド融資を受けることを目指して経営に取り組んでいきましょう。
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