売掛金のまま期日まで待っているなんて非常にもったいない!

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売掛債権は、通常数ヶ月後にようやく支払われるものです。

中小企業やベンチャー企業では、売掛債権の支払いまでの資金繰りに悩むことが多いものですが、その悩みを売掛債権流動化で解決することができます。

本稿では、売掛債権流動化と、その方法であるファクタリングについて解説していきます。

 

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売掛債権流動化とは

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売掛債権とは、企業間で商品の販売やサービスの提供、工事の施工などが行われたときに、将来的に売り手が買い手から代金を受け取る権利のことを言います。

売掛債権の回収には、一般的に数ヶ月を要します。
つまり、仕入れや生産に資金を投入し、売上を上げ、実際に手元に資金が入ってくるまでに数ヶ月がかかるということです。

実際に資金が入って売掛債権を回収するまでの期間を売掛債権の回転期間と言います。

売掛債権を回収するまでの期間中も仕入れや生産に資金が必要となるため、時に売掛債権は財政を圧迫する材料となります。

売掛債権の回転期間の長短は取引先によって異なりますが、長ければ長いほど資金繰りに悪影響は及ぼします。
そのため、回転期間はできるだけ短くするに越したことはありません。

CFブルー
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この問題を解決するのが、売掛債権流動化だよ!

流動化とは、流動性に乏しい資産の流動性を高めることです。
この場合は売掛債権を現金化などによって回転期間を早めることです。

売掛債権は貸借対照表では「流動資産」に分類されます。
現金や有価証券と同じ分類となっているため、一見流動性が高そうに見えるかもしれません。

しかし、流動資産とは一年以内に資金化が可能なもののことです。

そのため、一年以内に決済期日を控えているほとんどの売掛債権は企業の財政を圧迫する流動性の悪いものです。
それにもかかわらず、流動資産に分類されているのです。

CFレッド
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しかし、売掛債権は譲渡やその他の方法によって、決済期日を待たずに資金化することが可能だ!
CFイエロー
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そのように資金調達に活用できることから、流動化の対象となるよ!

売掛債権流動化を利用すれば、決済期日以前に売掛債権を第三者(金融機関やファクタリング会社など)に譲渡して現金化できます。
担保として融資を受けたりすることによって、資金調達を行うことができます。

売掛債権流動化によってどれくらいの現金を手にすることができるかは、個々の売掛債権が持つ信用力に依存しています。

 

売掛債権流動化の仕組み

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売掛債権流動化の仕組みを説明すると、以下のようになります。

  • 企業は売掛先に商品やサービスを提供する
  • 売掛先に対する売掛債権が発生する
  • 企業が金融機関やファクタリング会社に売掛債権を譲渡する
  • 譲渡を受けた金融機関やファクタリング会社は資金提供を行う
  • 支払期日に金融機関やファクタリング会社は売掛先に代金の回収を行う

売掛債権は売掛先に商品やサービスを提供(納入)した時点で発生します。
支払期日にその代金を支払えば消滅するものです。

上記の通り、売掛債権は流動性に乏しいものであり、決済期日前に決済が行われることはほとんどありません。

このことに対して、売掛債権流動化は納入から決済までの間に何らかの方法によって売掛債権を資金化し、回転期間を早め、企業の資金繰りを改善します。

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といっても、納入さえすればいつでも売掛債権流動化が可能になるかというと、そうとは限らないよ!

例えば、納入の直後に流動化したいと考えたとしても、実際には「検収の完了・売掛債権の額面の確定・流動化の承諾(対抗要件の具備)」などの手続きが必要となるからです。

実務上流動化が可能となるのは検収完了から決済までの間であり、一般的には検収以前の状態で流動化を行うことはできません。

また、流動化の方法によっては、売掛債権流動化ができない場合もあります。
売掛債権の支払いまでの期間が極めて短いために、売掛債権流動化の手続きに必要となる期間が、検収から決済までの期間より短い場合などがそれに当たります。

 

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売掛債権流動化のソリューション

売掛債権流動化の方法は、大きく分けて以下の三つがあります。

  • ファクタリング
  • 売掛債権担保融資
  • 売掛債権証券化

本稿では主にファクタリングについて解説しているため、ファクタリング以外の方法についてはごく簡単に述べるに止めます。

それぞれの概要は以下の通りになります。

 

ファクタリング

ファクタリングは、企業が売掛債権を第三者に譲渡して資金を受け取る方法です。譲渡先はファクターと呼ばれ、ファクタリング会社がこれに当たります。

他の方法とは異なり、ファクタリングは相対取引が基本となります。

ファクタリング会社は売掛債権をさらに転売することはなく、売掛先から債権回収を行うことになります。

 

売掛債権担保融資

売掛債権担保融資は、売掛債権を担保として融資を受け、資金調達を行う方法です。この方法は譲渡ではなく融資であり、調達した資金は後に返済する必要があります

この場合、売掛債権は譲渡売却されるわけではなく、返済不能となった際の弁済手段となります。

 

売掛債権証券化

売掛債権証券化は、企業が保有する売掛債権をSPVという事業体に譲渡して資金を受け取る方法です。

SPVは買い取った売掛債権が生み出すキャッシュフローを裏付けとして、投資家に証券を発行しています。

 

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ファクタリングについての記事はこちら