人間関係に悩んで離職する若手は多い。助成金を活用しながら良好な環境を築くためには?

若手の離職率が高く、従業員の高齢化に悩んでいる中小企業が増えています。

そのような会社では、若手の離職率低下が急務となっています。

若手の離職率を下げるためには、自社で若手の離職が起こっている理由を探し、改善に取り組む必要があります。

若手の離職の理由の中でも、特に多いのが

人間関係への悩み

です。

したがって、人間関係に問題がある会社では、人間関係の改善を優先的に進めていくべきでしょう。

本稿では、人間関係が若手の離職を引き起こす理由と、それを改善するためのメンター制度について解説していきます。

人間関係が良くなければ離職へ

少子高齢化社会の日本では、人口の減少に伴って若手の人材が徐々に減っており、今後もその流れは続くと考えられています。

これは、若手の人材確保が難しくなってきていることを意味します。

実際に、多くの中小企業では従業員の高年齢化が目立っています。

そのような会社は、若手に技術やノウハウを継承することができず、中高年のベテランがやがて退職するにつれて、経営が困難になることが予想されます。

したがって、中小企業では若手の確保が急務となっているのですが、そもそも若手が減少している今、採用活動そのものが難しい状況です。

若手の確保に努める会社は、困難な中で採用した若手を、離職させないように働きかけることで、若手を定着させることが求められます。

しかし、若手の離職率は高く、厚生労働省の調査を見ても、

  • 大卒では3割
  • 高卒では5割
  • 中卒では7割

入社3年以内に離職していることが分かっています。

若手を確保するためには、若手が離職する理由を理解し、離職が起こりにくい環境を作っていく必要があります。

CFイエロー
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若手の採用は難しく、離職しやすいのよ。
採用するだけではなく、定着させることが重要ね!

約2割が人間関係で離職する

若手が離職する理由には色々なものがありますが、厚生労働省の調査結果では、

人間関係が良くなかった

という理由で、19.6%の人が離職しています。

これは、数ある理由の中でも特に高い数値です。

離職の理由のうち、上位の五つを見てみると、

1位・・・労働時間・休日・休暇の条件が良くなかった(22.2%)
2位・・・人間関係が良くなかった(19.6%)
3位・・・仕事が自分に合わない(18.8%)
4位・・・賃金の条件が良くなかった(18.0%)
5位・・・その他(16.9%)

となっています。

人間関係は、色々な離職の理由の中でも2番目に多いのです。

日本能率協会の2019年度新入社員意識調査を見ても、

新入社員の「働く上での不安」

の項目では、

  • 仕事での失敗やミス
  • 職場での人間関係

同率1位となっています。

これを見ても、人間関係を不安に感じている若手の多さが分かります。

離職の理由を考えるとき、賃金への不満や仕事への適性のなさをイメージする経営者は多く、それらの理由も離職の大きな理由となっています。

このため、離職率を下げるために賃金の増額に取り組む会社も多いです。

もちろん、賃金増額は離職率の低下に貢献します。

しかし、人間関係への不満はそれを上回っているのですから、いくら賃金の増額に取り組んでも、人間関係に問題がある会社では、大きな効果が得られない可能性も高いです。

したがって、人間関係に問題がある会社では、若手の離職率を下げるためにも、人間関係の改善に取り組んでいく必要があります。

CFブルー
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若い人材は、思っている以上に人間関係に悩んでいるのだ。

優先的に検討したい取り組み

労働時間・休日・休暇の条件は離職の最も大きな理由となっています。

  • 労働時間の削減
  • 休日出勤の削減
  • 有給休暇の取得促進

などに抵抗を感じる会社も多いはずです。

人材不足だからこそ、労働時間や休日・休暇の条件が悪くなっているのですから、離職率低下のためとはいえ、取り組みのハードルは高いです。

また、賃金の増額は、人件費負担の増大につながり、財務的に直接的な影響を与えるため、これもやや難しい取り組みと言えるでしょう。

これに対し、人間関係への取り組みは、コスト的な負担も軽いため、取り組みへのハードルは低いです。

経営が厳しい中小企業は、優先的に取り組むべき課題と言えます。

CFレッド
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コストをかけずに離職率を下げるには、人間関係の改善を優先していこう。

CF戦隊
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具体的な悩みと対処

さて、人間関係に悩んで離職する若手が非常に多いわけですが、具体的には人間関係のどのような点に悩んでいるのでしょうか。

これを知るためには、入社したばかりの若手の、特殊な立場から考えるのが分かりやすいです。

入社したばかりの若手は、会社の業務に必要な知識や経験を持っていません。

一人前になるために、覚えなければならないことがたくさんあります。

もちろん、先輩や上司といったベテランからの指導も欠かせません。

ベテランとの人間関係がうまくいかない、あるいはベテランとのコミュニケーションが取りにくい環境であれば、若手はベテランに質問できず、仕事はうまくいかず、ストレスに感じて離職することが多くなります。

また、若手とベテランのコミュニケーションがうまく取れなければ、意思疎通が困難となり、行き違いや勘違いが生まれ、人間関係が悪化してしまうこともあります。

人間関係が悪化すれば、若手はベテランから満足な指導を受けられません。

聞くべきことを聞けないだけではなく、聞いても十分に教えてもらえなくなることもあります。

このような状況に陥れば、人間関係がうまくいかない若手は疎外感を抱き、一層離職しやすくなります。

CFイエロー
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まずは、若手の立場を理解してあげてほしいわ。

コミュニケーションの活発化を

以上のことから、人間関係改善のためには、行き違いや勘違いによる人間関係の悪化を防ぎ、学びやすい環境を作っていくために、若手とベテランのコミュニケーションを活発化することが重要です。

コミュニケーションが活発化し、若手がベテランに対して親しみを抱くようになれば、聞きたいことを聞きやすくなり、仕事に取り組みやすくなります。

若手の育成が順調に進むため、生産性にも良い影響が期待できます。

もちろん、仕事上のことだけではなく、私生活での悩みや将来へのビジョンなど、様々な会話が生まれ、連帯感が高まります。

このような好循環ができてくると、若手は人間関係を不安に感じることはなく、むしろ安心感を抱くようになります。

少々賃金や労働時間・休日などの条件に問題があっても、人間関係でストレスを抱えなくてよい気楽さから、長く働きたいと考える若手も増えます。

そのうえで、様々な労働条件の改善に努めていけば、離職率も順調に下げられるはずです。

CFブルー
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コミュニケーションが活発化すれば、離職率だけではなく、生産性にも良い効果が得られるんだね!

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助成金を活用しよう

若手とベテランのコミュニケーションを円滑化するためには、会社は若手に働きかけるのではなく、ベテランに働きかけることが重要です。

そもそも、知識や経験に乏しく、社風にも馴染んでいない若手は、ベテランに対して遠慮があるものです。

若手がベテランに近づいていくよう働きかけても、うまくいかない可能性が高いです。

それよりも、ベテランに働きかけることで、若手がベテランに親しみやすい雰囲気を作っていくことが大切です。

上記の日本能率協会の調査でも、新入社員に

理想の上司・先輩

を聞いたところ、

1位・・・仕事について丁寧な指導をする上司・先輩
2位・・・仕事の結果に対するねぎらい・褒め言葉を忘れない上司・先輩

が挙げられています。

これらの理想は、どちらも「ベテラン→若手」という流れが基本となっています。

ベテランが丁寧な指導をする、あるいは仕事の結果を評価する社風を作っていくためには、会社がベテランに働きかけ、若手の理想とする上司・先輩を増やしていくことが重要です。

CFレッド
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日本では、教えを受ける若手から教えるベテランの流れで、人間関係を考えることが多い。
しかし、それはもう古い考え方なのかもしれないな。

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メンター制度の概要

そのために活用したい制度のひとつに「メンター制度」があります。

メンター制度とは

指導するベテランをメンター、指導を受ける若手をメンティと位置づけ、メンターとメンティの対話を通して、メンティの育成を図るものです。

人材育成制度のひとつとして、近年注目されている制度です。

若手に対する指導は、どの会社でも等しく取り組んでいることですから、あえてメンター制度を導入する意味が分かりにくい人もいるかもしれません。

しかし、メンター制度は、一般的な若手の指導・育成とは異なります。

一般的な若手の指導・育成と言えば、そこに含まれる範囲は広く、尚且つ曖昧です。

指導・育成の中で、ベテランから若手に対して指示や命令が行われることも多いです。

一方、メンター制度は指示・命令を含まないことに特徴があります。

メンターはメンティに対して、指示や命令を行うのではなく、

  • メンター自身の若手時代の成功体験を話し、メンティの今後に対する不安を和らげる
  • 対話を通じて、メンターはメンティの不安や悩みを把握し、相談に乗る

などが主体となります。

メンティがのびのびと働けるようにサポートしていくイメージです。

また、このイメージではメンティの育成だけにメリットがあるようにも見えますが、メンターの成長にも役立ちます。

メンターはメンティを教え、導く過程で責任感を抱くようになり、成長していくのです。

以上のように、メンター制度を導入すれば、ベテランと新人の間でコミュニケーションが生まれ、円滑化も期待できます。

メンター制度によって、メンターがメンティを育成することを「メンタリング」といいます。

メンタリングがうまくいけば、メンターとメンティの間でコミュニケーションが活発になります。

さらに、メンターとメンティは同じ部署のベテランと新人を組み合わせるものではなく、部署間を超えた関係でメンタリングを図ります。

これにより、部署を越えてコミュニケーションが活発化し、会社全体での人間関係が円滑になります。

このような、メンタリングを通して全社的に構築された人間関係を「メンタリングチェーン」といいます。

メンタリングチェーンを作っていくことで、若手の離職率を大きく引き下げることが期待できます。

CFブルー
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メンター制度で、コミュニケーションを活発化していこう!

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メンター制度と助成金

現在、メンター制度やそれに類する制度を導入している日本企業は51%に留まります。

まだまだ十分に普及しているとは言い難いものの、メンター制度によって若手の離職率を下げる効果が期待されているため、政府はメンター制度を導入した会社には助成金を支給しています。

メンター制度を導入した会社は、人材確保等支援助成金の雇用管理制度助成コースによって助成金を受給することができます。

人間関係の改善によって若手の離職率低下に取り組む会社では、この助成金を活用するのがおすすめです。

人材確保等支援助成金の雇用管理制度助成コースでは、

  • 評価・処遇制度の導入
  • 研修制度の導入
  • 健康づくり制度の導入
  • メンター制度の導入
  • 短時間正社員制度の導入

いずれかを実施し、設定されている離職率ポイントの低下を達成した場合に、57万円(生産性要件を満たしている場合には72万円)の助成金を受給できます。

なお、離職率低下の目標値は、以下のように設定されています。

対象事業所における
雇用保険一般被保険者の
人数区分
1
~9人
10
~29人
30
~99人
100
~299人
300人
以上
低下させる離職率の目標値 15% 10% 7% 5% 3%
CFイエロー
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メンター制度を導入して、助成金も受給しよう!

※メンター制度の概要や助成金の受給について、詳しくはこちら

→離職率低下に役立つメンター制度とは?メリットは?助成金は受給できる?

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まとめ

若手の人材が離職する理由の中でも、人間関係への悩みは特に多くなっています。

若手の離職に悩んでいる会社は、自社で離職が起こっている理由を考えてみましょう。

その時、人間関係が悪いことが分かれば、人間関係の改善を優先して取り組むべきです。

そのために、メンター制度の導入が役立ちます。

もちろん、メンター制度の導入にも難しい点はありますが、コスト負担なども小さいので、是非検討してみてください。

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