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ゼロから学ぶファクタリング、これを読めばあなたも専門家!

皆さんは、ファクタリングをご存知でしょうか。

ファクタリングといえば、売掛債権を売却することで資金を得ることというイメージがあります。

そのイメージは間違いではありませんが、不十分です。

ファクタリングには、売掛債権の資金化にとどまらない、さまざまな働きがあるのです。

本稿では、ファクタリングの働きを詳しく解説していきます。 

資金調達プロ

はじめに

特に中小企業に言えることですが、現金の確保に悩まされている企業は少なくありません。

借入金の返済や買掛金・手形の支払いなどのために、早い段階で現金が必要であるにもかかわらず、資金調達の道がなく困る、などといった危機的な状況に陥り、商工ローンなどの金利が高い借入をしてしまう企業もあります。

そんな企業が資金調達を行う方法として、当サイトでお勧めしているのが「ファクタリング」という方法です。

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ファクタリングとは、簡単にいうならば、売掛債権を現金化する資金調達方法のことです。

ファクタリング業者にもよりますが、即日で現金の確保が可能となることもあります。

現金がなく、銀行からの融資を受けられず、かといって商工ローンを頼るのもいかがなものか・・・という状況において、売掛金の支払期日がまだ先である、あるいは売掛金の回収がうまくいっていないことが原因ということはよくあることです。

そのような企業であれば、ファクタリングのよって売掛債権を資金化し、借入をすることなく現金を確保することができれば、これほど助かることはありません。

誰が聞いてもすぐれた資金調達法であり、売掛債権を買い叩かれるという悪質なものでもありません。

より詳しく言うならば、企業が保有している売掛債権をファクタリング会社が償還請求権無しで買い取るシステムです。

売掛先の支払いサイトに関わらず、企業はファクタリング会社から買取代金を受け取ることで、資金調達ができます。

日本では、欧米と比較してまだファクタリングがそれほど浸透していません。

そのため、「ファクタリング」と聞いてもピンと来ない人も多いことでしょう。

一部の調査では、ファクタリングの浸透度について、以下のような結果が出ています(経営者100人を対象としたアンケートです)。

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  • ファクタリングについて、人に説明できるほど理解している・・・3%
  • ファクタリングの意味は知っているが深くは理解していない・・・12%
  • ファクタリングというキーワードは知っているが意味は知らない・・・27%
  • ファクタリングというキーワードを知らない・・・58%

 

本稿を読んでいるあなたが、ファクタリングを知らなかったとしても、それは普通のことですから心配いりません。

むしろ、多くの人が知らないファクタリングを知り、企業経営に生かすことができれば、他社に一歩先んじることになるでしょう。

本稿ではファクタリングについて、徹底的に解説していきます。

本稿を読めば、皆さんもファクタリングの専門家です。 

 

 

ファクタリングの仕組み

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ファクタリングの全容を知るためには、まずファクタリングの仕組みを知るのがよいでしょう。

ファクタリングとは

 

ファクタリング会社と契約を交わすことで、企業が保有する売掛債権を、償還請求権無しでファクタリング会社に買い取ってもらい、企業は売掛金の支払期日を前倒しして現金を得ることができる方法。

 

ということです。

簡単にいうならば、ファクタリング会社に売掛債権を売って資金調達できる仕組みのことです。

ちなみに、売掛債権とは、商品やサービスを掛け売りした場合に、後日の支払期日までに代金を受け取ることができる権利のことを言います。

ファクタリング会社は、この権利を多少割安で買い取り、後日の支払期日に売掛先を満額回収することによって、利益を得ているわけです。 

 

ファクタリングの流れ

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このことを踏まえて、ファクタリングが完結するまでのおおまかな仕組み・流れを見ていきましょう。 

あなたの企業が、取引先に1000万円の商品やサービスを売るにあたって、その場では現金を受け取らず、後日の支払いを約して掛け売りをしたとします。

数ヶ月後に1000万円が支払われるという契約で、商品やサービスを提供したということです。

売掛金が入金されるのは数ヶ月後のことであり、実際は企業の商品や労働力その他が提供されたものの、現金は増えていない状況です。

その状況の中で、支払期日までの経営を回していかなければなりません。

支払期日が来るまでは売掛金は入ってこず、あなたの企業が資金繰りに困ることがあったとします。

現金はなく、銀行からの融資も断られてしまいました。

手形の支払い期日は迫っており、もし支払いが遅れてしまえば信用を大きく損なうため、どうしても現金が必要です。

早急に商品を売って現金を得ることもできません。

そこで、すぐに現金を得るためには、ファクタリング会社と契約するという方法があります。

売掛債権の集金代行業務委託契約や債権譲渡契約などを結ぶと、あなたの売掛債権はファクタリング会社に売却されたことになります。

契約の際には、ファクタリング会社が売掛債権の性質(どのような債権か、売掛先に支払い能力はあるかなど)を調査した上で、買取率を決定しています。

本来の売掛金の回収期限はまだ先のことであっても、ファクタリング会社は契約に沿って買取代金の支払いを行います。

その現金をもって、あなたの会社は手形の支払いや従業員への給与支払いが可能となり、危機を免れることができました。

保有していた売掛債権を売っただけなので、借入をしたことにもならず、むしろ企業の財務はすっきりしました。

後日、あなたの会社には売掛先から売掛金が支払われます。

ファクタリング会社との契約にあたって、集金代行業務委託契約を交わしているため、売掛債権はすでに保有していませんが、あなたが売掛先から売掛金を回収することになるのです。

つまり、売掛先にはファクタリング会社とのかかわりが知られることはありません。

もし、そのことが知られてしまえば、資金繰りに苦しんでいることを取引先に知られ、信用を損なうことになるかもしれません。

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しかし、通常のファクタリングではその心配はありません。

集金代行によって売掛先から売掛金を回収したら、そのままファクタリング会社に支払います。

ここをもって、ファクタリング取引は完了します。

※上記の例では、あなたの会社が資金繰りに行き詰って売掛債権を売却した例を挙げました。

しかし、実際には資金繰りに行き詰っているわけではなくとも、キャッシュフローを改善するためにファクタリングを利用することも可能です。

ファクタリング会社は、そのような長期契約にも応じています。

 

仕組みの理解にあたって

仕組みの理解にあたり、知っておくべきことがあります。

それは、売掛債権の売却に伴う権利的側面についてです。

ファクタリング会社と契約する際には、聞きなれない用語も出てきますから、そのことに関して理解しておく必要があります。 

 

償還請求権とは

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先ほどから、「償還請求権」という用語が登場していますが、これは「売掛債権を買い取ってもらった後に売掛先が倒産した場合に、ファクタリング会社があなたに返金を請求する権利」のことです。

ファクタリングにあたって、償還請求権の有無は非常に重要なことであるため、よく理解しておく必要があります。

償還請求権の有無によって、以下のような違いが現れます。

 

償還請求権あり・・・売掛先が倒産した場合には支払い義務が生じる。

つまり、売掛先の売掛金を、あなたがファクタリング会社に対して保証しなければならず、負債を抱えることになる。

 

償還請求権なし・・・売掛先が倒産した場合にも支払い義務は生じない。

倒産による損失はファクタリング会社がこうむることになる。

 

償還請求権ありの契約を交わすと、思わぬ負債を抱えることになりかねません。

ファクタリング会社との契約の際には、償還請求権なしの契約であることを確認することができれば、安心して契約をすることができます。 

 

債権譲渡登記とは

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次に、契約の際には債権譲渡登記の必要があります。

これは、ファクタリング会社に対して売掛債権(つまり売掛先の売掛金を受け取る権利)を、公的に譲ったことを証明する登記のことです。

あなたからファクタリング会社へと売掛債権が移ったことを、法務局の登記簿に記録するのです。

これによって、ファクタリング会社は売掛債権が移ったことを第三者に証明できるようになります。

権利の所在をうやむやにしてしまえば、ファクタリングを円滑に進めることができなくなるため、債権譲渡登記を行うのです。 

 

 

二社間ファクタリングと三社間ファクタリング

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さて、上記の例においては、あなたとファクタリング会社との関与を知らせたくないために、集金代行業務委託契約を交わすことによって、あなたが売掛先から集金業務を行いました。

しかし、別の方法として、売掛先がファクタリング会社へ直接支払う方法もあります。

前者を二社間ファクタリング、後者を三社間ファクタリングと言います。

その違いを簡単にまとめておきます。

 

二社間ファクタリング

三社間ファクタリング

売掛先

関与しない

関与する

ファクタリングの通知

行わない

行う

入金口座

変更なし

変更の可能性あり

支払形態

利用者が売掛先から売掛金を回収し、そのままスライドさせてファクタリング会社に支払う

売掛先がファクタリング会社に対して、直接売掛金を支払う

かつてのファクタリングは、ファクタリングの事実をファクタリングの利用企業、ファクタリング会社、売掛先の三社が認識し、同意した上で行われていました。 

しかし、上記でも簡単に触れた通り、ファクタリングを行うのは多くの場合資金繰りに困っているからであって、その事実が売掛先にネガティブに受け取られる可能性があります。

資金繰りが悪化している企業とは、長期的な付き合いをすることが難しいことが多いため、売掛先だけではなく業界内で資金繰りが厳しいというイメージをもたれるのは好ましくないことなのです。

ファクタリングが一般的に利用されている海外ならばそのようなことはありませんが、まだそれほど浸透していない日本では、「ファクタリングを利用している=資金繰りが厳しい」という印象を持たれてしまうことが多いのです。

最悪の場合には、ファクタリングを利用したことで取引停止となることもあります。

そこで、日本では二社間ファクタリングが頻繁に利用されるようになりました。

二社間ファクタリングでは、売掛先に通知を行わないため、ファクタリングを利用していることが知られることはありません。

実際、日本でファクタリングを利用している企業の多くは、二社間ファクタリングを利用しています。 

 

 

ファクタリングと融資はどっちがいいか?

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上記でも少し触れていますが、ファクタリングと融資は混同されがちなものでありながら、その性質は全く異なるものです。

では、ファクタリングと融資にはどのような違いがあるかを見ていきましょう。

どちらがよいか、考えながら見て行くとよいと思います。

 

ファクタリング

融資

調達可能金額

ファクタリング会社によって上限金額は異なり、その範囲内で保有する売掛債権を売却した金額。月商以上は調達できない場合も。

商品や審査により上限は異なるが、おおむね3億円程度まで。

業種

債権の売買

貸金業

認知度

一般的な資金調達法であり、認知度は高い。

日本ではまだ浸透しておらず、認知度は低い。

性質

売掛債権売却による売掛金早期回収。借入ではなく負債の増加なし。現金の増加。

金融機関からの借入。負債の増加。

調達コスト

売掛債権の性質によって異なる。ファクタリング会社の審査による。おおむね5~25%であり、融資より高い傾向がある。

金融機関の定める年利に基づく。おおむね2~20%であり、銀行は安くビジネスローンは高い。

返済期間

売掛先の支払サイトに基づく

1~15年

返済回数

1回

契約内容によって異なり、12~180回が一般的

負担費用

ファクタリング会社の定める手数料

金融機関が定める金利

リスク

基本的に償還請求権がないため、売掛先が破たんした場合に責任を負わない。

償還請求権があるため、売掛金を担保に融資を受けていた場合、売掛先が破たんすれば責任を負う。

審査

ファクタリング会社ごとに独自の基準。売掛先との取引履歴や取引内容を審査するほか、売掛先の経営状況や財務状況が重要視される。

厳しい。それまでの借り入れと返済の状況、経営状況、財務状況、資産状況、経営者の個人資産、担保などの確認・調査を審査する。

審査期間

1~2ヶ月

即日~1週間程度

信用情報

信用情報に関わる

信用情報に関わらない

利用後

追加融資を受けるのが難しくなる

キャッシュフローが良くなる。融資を受けやすくなる。

注意点

債務超過・税金滞納により、金融機関が早期回収に乗り出すことも。

債務超過・税金滞納で問題なし。口座の差し押さえリスクがなければOK。

※上記の「返済回数」の項目ですが、これは便宜的に表記したものです。 

ファクタリングは借り入れではないため、返済という概念はありません。

売掛債権を売却していることから、後日支払われる売掛金を一回で(そのままスライドさせる形で)ファクタリング会社に支払うものと考えてください。

 

この表で注目すべきところは、どちらの方法が融通が利くかということです。

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融資は金利が安いものの、償還請求権があるためリスクがあり、審査が厳しく融資実行までに時間がかかります。

一方、ファクタリングは相応のコストがかかるものの、償還請求権はなく、審査がスピーディーであり、素早く資金調達ができます。

中小企業では、融資の審査に通らない例も多いものです。

銀行で審査を受けたものの融資が受けられず、審査結果が出るまでに時間を無駄にしてしまうこともあります。

しかし、ファクタリングではそのようなことはありません。

銀行で融資を受け、審査に通らなければファクタリングを利用するという方法もありますし、銀行で融資の相談をすることなく、すぐにファクタリングを利用することもできます。

支払期日が迫っているなどの理由から、早急に資金調達の必要がある場合、銀行の融資では間に合わないこともあるでしょう。

そのような場合には、ファクタリングを申し込むことによって対処することができます。 

 

 

なぜファクタリングを利用するのか

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基本事項はここまでで理解できたと思います。

ここからはいよいよ皆さんにファクタリングの専門家になってもらうために、専門的な話をしていきましょう。

上記を読むと、ファクタリングの意義も見えてきたことと思います。

最近では、ファクタリングを利用する企業も徐々に増えてきています。

最大の意義は、通常ならば売掛債権の回収には数ヶ月を要するところ、それをファクタリング会社に売却して資金化できるところです。

ところで、一口に「売掛債権の資金化」といっても、いろいろなものがあります。

 

  • ファクタリング・・・ファクタリング会社に売掛債権を売却して資金を調達すること
  • 一括ファクタリング・・・下請企業が親企業への売掛金をベースとして行うファクタリング
  • 売掛債権担保融資・・・売掛債権を担保として金融機関から融資を受けること
  • 証券化・・・売掛債権を裏付けとして資産担保証券を発行すること

 

 企業は、上記のいずれかの方法を利用することによって、売掛債権を利用して資金繰りを行うことができます。

特に中小企業は物的担保に乏しいため、それなくして資金調達できるメリットは非常に大きいといえるでしょう。

「売掛債権担保融資」と「証券化」は、ファクタリングとは直接的に関係が薄いため別の機会に述べるとして、「一括ファクタリング」とは、クライアントが現在保有している全債権を売買するものであり、将来のすべての債権も対象としています。

一方、普通に「ファクタリング」という場合には、クライアントとファクタリング会社の間で協議し、売掛債権を個別に売買するものです。

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欧米のファクタリングでは前者が一般的であり、リスク管理に大いに役立つものです。

日本においては、後者のように個別の売買が主流です。

本来は流動性に乏しい売掛債権を利用して資金調達を行うことは、経営の効率化にもつながります。

上記では、ファクタリングを単なる資金調達方法としてのみとらえてきましたが、実際にはそればかりではなく、リスクヘッジやキャッシュフロー経営を推進するにあたっても役立ちます。

つまり、ファクタリングをはじめとした売掛債権流動化によって、企業価値を高めることもできるといえるのです。 

 

ファクタリングのさまざまな役割

ファクタリングには、売掛債権流動化以外にもさまざまな働きがあります。

ファクタリング会社に償還請求権なしで売掛債権を売却すると、貸し倒れのリスクを避けることができます。

この他にも、記帳事務の代行や、取引先の調査も代行してくれます。

つまり、ファクタリング会社と提携することによって、売掛債権の回収に伴う様々な複雑な手続きをファクタリング会社に委託することができ、ビジネスが円滑に進むようになるのです。

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ファクタリング会社の機能の中では、売掛債権が回収不能になった場合、ファクタリング会社が回収リスクを負担してくれるというものが基本です。

ファクタリング会社としては、償還請求権なしでの契約をすることによって、万が一のリスクを負うことになるわけですが、ファクタリング会社もそのリスクはできるだけ避けたいというのは言うまでもないことです。

そこで、ファクタリング会社は売掛債権の買い取りにあたって、売掛先の信用調査を行います。

信用調査によって得られた情報は、利用企業に提供されます。

単発で売掛債権を売買するのではなく、長期にわたって契約をする場合には、新規の取引先の売掛債権もまとめて引き受けることとなります。

そこで、ファクタリング会社は新規取引にあたって、新規取引先の調査を行い、どのくらいの与信限度額を設けるかまで考えてくれます。

つまり、ファクタリング会社と提携していれば、企業の与信管理を委託することができるのです。

企業はファクタリング会社という専門家に委託することで、与信管理部門を設ける必要はなくなり、経営資源を集中させ、業務の効率化を図ることも可能となります。

このように、ファクタリング会社の機能は実に様々です。

ファクタリング会社の機能を整理しておきましょう。 

 

金融サービス

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企業の売掛債権を買い取る。

三社間ファクタリングの場合には、回収も代行する。

償還請求権無しでの契約ならば、回収リスクを引き受ける。 

 

信用調査サービス

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取引先の調査を行い、売掛債権の保全を図る。

調査とともに情報データベースを構築し、情報提供を行う。 

 

事務処理サービス

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売掛帳簿を作成する。

記帳事務を代行する。

売掛債権の期日管理を代行する。 

 

コンサルティングサービス

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経営における問題の相談を受ける。

経営管理資料の提供を行う。

 

もちろん、ファクタリング会社によってサービス内容は異なります。

これらすべての機能を果たしているファクタリング会社もあれば、売掛債権の買い取りだけを行っているファクタリング会社もあります。

大手ファクタリング会社では多くの業務をカバーしているものであり、ある大手ファクタリング会社は定款の中で、以下の業務を行うと記載しています。

 

  • 売掛債権の買い取り及び総合管理
  • 前期にかかわる融資および保証
  • 輸出入の取次ならびに輸入信用状開設、輸入担保荷物貸渡、輸入荷物引取保証および輸入ユーザンスに関連する邦銀への保証
  • 円建銀行引受手形の売買
  • 円建銀行引受手形の売買の仲介、取次または代理
  • 信用調査
  • 売掛債権の記帳代行
  • 経営コンサルティング
  • 前各号に付帯関連する一切の業務 

 

ファクタリングの分類

ファクタリングの機能で述べたとおり、ファクタリングは金融サービスだけではなく信用リスク負担サービスが主要な機能となっています。

この組み合わせにより、基本的には以下の三種類に分けることができます。

 

償還請求権留保・前払方式ファクタリング

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これは、主に金融サービスを提供する形態です。

この形態ではファクタリング会社はクライアント企業から売掛債権や手形を買い取り、支払期日を待たずに前払いで代金を支払います。

しかし、償還請求権が留保されている、つまり「償還請求権あり」であることに注目しなければなりません。

この形態では、売却した売掛債権や手形が、支払期日に支払いを一部でも拒否された場合、あるいは支払期日より前であっても支払いが拒否される可能性がある場合には、ファクタリング会社の請求によって、クライアントは売却した売掛債権や手形を買い戻さなければならないというものです。

すでに前払いで代金を受け取っている場合には、その資金をファクタリング会社に弁済しなければなりません。 

 

償還請求権放棄・前払方式ファクタリング

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これは、金融サービスと信用リスク負担サービスを兼ね備えているものです。

ファクタリング会社は、買い取る売掛債権や手形について、売掛先の信用調査を行い、適正と認められるものについて信用リスクを負担することになります。

しかし、契約上の特約として、商取引の原因関係、手形要件の欠陥、偽造・変造・盗難・詐欺などの事故、天災、公権力による債務の免除などを理由として売掛先が支払いを拒否した場合には、ファクタリング会社は信用リスクを負わないとしているのが一般的です。

つまり、売掛先との取引において、クライアント側に原因があって支払いが拒否された場合(たとえば売った商品が欠陥品であったなど)には、ファクタリング会社は信用リスクを負わないということです。

ここまでは、基本事項の説明において、償還請求権を説明した際に述べたことをやや専門的に述べただけです。

ただし、三つめの形態として、以下のようなファクタリングもあります。 

 

信用保証ファクタリング

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これは、信用リスク負担サービスのみを提供する形態です。

信用保証ファクタリングでは、企業に対してリスクヘッジ機能を提供しています。

いわば、一種の保険のようなものです。

契約によって、全取引の包括支払保証をする場合と、取引ごとに個別支払保証をする場合とがあります。

売掛債権の支払保証をするものであり、売掛債権が回収不能に陥った場合に、あらかじめ決めた額まで損失をカバーしてくれるサービスであり、ファクタリング会社は売掛先ごとに信用力を審査し、保証限度額を設定します。

そのため、クライアントにとって、取引先の与信調査をファクタリング会社に委託できるというメリットもあります。

通常、ファクタリングでは前払方式ファクタリングが一般的ですが、原則的に満期方式ファクタリングの選択も可能となっています。

満期方式では、売掛債権の満期に支払われるものであり、資金が比較的潤沢な企業が選ぶことがあるものです。

とはいえ、ファクタリングに対するニーズを見たとき、多くの企業は素早く資金調達をする必要があるため、前払方式を選ぶ企業が圧倒的に多くなっています。

では、なぜあえて満期方式を選ぶ企業があるのかといえば、それは手数料が安いからです。

ファクタリング会社は売掛債権を買い取るための資金を銀行借り入れに頼っているため、ファクタリング会社の設定する買取料は銀行の金利よりも高くなっていることがほとんどです。

そこで、クライアント企業が資金的に余裕がある場合、手数料が安い満期方式を選択することがあるのです。

満期方式では素早い資金化はできませんが、ファクタリング会社の信用保証を受けられるため、その点でメリットがあるというわけです。

この他、ファクタリング会社によっては買い取りではなく融資という形を取っている会社もあります。

これまで述べてきたのは買取方式であり、売掛債権を買い取り、その代金をクライアントに支払うというものでした。

一方、融資方式では、譲渡を受けた売掛債権の合計額の範囲内で融資を行うというものです。

この方法を利用した場合、譲渡した売掛債権はすべてファクタリング会社に担保として提供した形となります。

いわば、銀行による売掛債権担保融資を、ファクタリング会社が行っているようなものであるといえます。 

 

リスクマネジメントにも役立つファクタリング

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ファクタリングによって売掛債権の流動性を高めることは、リスクマネジメントにも役立つことです。

リスクマネジメントとは、企業が存続し、今後も事業を継続していくためにも、企業を取り巻く様々なリスクを予見し、リスクが顕在化した場合の損失を予防するための取組のことです。

これがしっかりとしていれば、不測の事態が起こった場合の影響を、可能な限り最少に抑えることができます。

ここ数年のさまざまな出来事によって、リスクマネジメントの重要性を痛感している経営者は多いのではないでしょうか。

東芝のような押しも押されもせぬ優良企業・大企業が不祥事ひとつで経営危機に陥ったのは最近のことですし、イギリスのEU脱退によって円高の波が押し寄せ、多くの企業の収益に多大な影響を及ぼしました。

会社の不祥事が発覚すれば「リスクマネジメントに手抜かりがありました」と言い、円安・円高のたびに一喜一憂して「早急に為替リスクマネジメントを策定します」などと言います。

このような状況を見てもわかりますが、日本においてはリスクマネジメントの手法が確立されているとは言い難い状況です。

大企業だけではなく、中小企業の経営を見ていても、売掛先の経営不振によって売掛金の回収が滞り、経営危機に陥ることがあります。

大企業でさえリスクマネジメントがうまくいかずに足元をすくわれているのですから、中小企業ならばなおさらであり、比較的小規模のリスクに経営を脅かされることもあるのです。

中小企業は、もともと財務基盤が不安定であるからこそ、リスクマネジメントが一層重要になります。

リスクは多種多様ですが、多くの場合、中小企業の抱えるリスクの代表的なものは、取引先の倒産でしょう。

この他にもいろいろなリスクがありますが、リスクマネジメントにファクタリングが役立ちます。

ファクタリングによって取引先が倒産する前に売掛債権を資金化することができます。

また、ファクタリングによって財務体質を強化していれば、自然災害、賠償責任、労災事故、コンピュータ・セキュリティ、為替変動などのさまざまなリスクに見舞われたとき、耐えることも可能なのです。

これは、資金力を高めたことでリスクの際の損失に耐えられるというばかりではなく、ファクタリングによってキャッシュフローが改善され、リスクへの対応力を高めるための投資にも資金を回した結果、リスクマネジメントが高まるということでもあります。

リスクをコントロールするためには、以下の4つの方法が考えられます。 

 

リスクの回避

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リスクそのものを回避する方法です。

あらかじめリスク回避策を講じておくことで、損失をゼロに抑えることを目指します。

たとえば、売掛債権を事前にファクタリング会社に売却しておけば、将来、不良債権が発生するリスクを回避することができます。 

 

リスクの予防

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マニュアルの徹底化などにより、リスクの発生頻度を減らしたり、リスクを人為的に低減することを目指します。

ファクタリング会社との契約によって、取引先への調査を徹底することで、取引先の選別、与信限度額の適正化などを行うことで可能となります。 

 

リスクの分散

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リスクを集中させずに分散させることです。

たとえば、売上を特定の取引先に頼っていた場合、その取引先にトラブルが起これば甚大な被害を招きます。

そこで、取引先を分散することでリスクも分散する必要があるわけですが、これもファクタリング会社との提携で可能となります。 

 

リスクの移転

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本来は自社で負うべきリスクを、契約により他者に移転することです。

ファクタリング会社との契約により支払保証を受けることなどがそれに該当します。

 中小企業のリスクマネジメントとして、売掛債権に伴う様々なリスクの回避、予防、分散、移転は、すべてファクタリングの活用によって実現可能です。 

 

ファクタリングで経営はどう変わるか

以上のことを踏まえて、ファクタリングを活用することによって、具体的に経営がどのように変わっていくかを見て行くことにしましょう。 

 

キャッシュフロー経営への足がかり

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中小企業の資金調達法には、銀行借り入れ、少人数私募債の発行、増資、ファクタリングなどいろいろあるわけですが、資金調達によって経営体質を強化することができれば、様々な角度から経営拡大を図ることが可能となります。

経営拡大のためには、製品の競争力を高めたり、マネジメント力を高めたり、市場性を高めたりすることが必要となりますが、これらはすべて積極投資によって可能となるものです。

また、投資の結果どうなるかという以前に、資金力不足で経営拡大が挫折するという事態は避けることができます。

ファクタリングは、特に欧米において盛んに利用されているものですが、欧米での事例を見てみると、ファクタリングの成果が見て取れるケースが非常に多いものです。

先進諸国ではベンチャー企業の活動が活発ですが、資金力に乏しいベンチャー企業が、ファクタリングを利用することによって得意先を開拓し、キャッシュフロー経営によって信用力が増し、その結果として販売力も強化され、短期間のうちに経営拡大を成し遂げたというケースがたくさんあります。

ベンチャー企業とファクタリングの関係を見て行くと、ファクタリングの有意性がよくわかります。

売掛債権を生かすことにより、資金が途切れないようにすることができます。

もちろん、ベンチャー企業でなくとも、資金調達に困る企業は少なくありません。

したがって、儲かる仕組みを作るにあたって、ビジネスモデルにファクタリングを組み込むことが望まれます。

通常、企業では「営業活動によって“売上”をいかに上げていくか」ということが考えられ、この「売上」には売掛金も計上されています。

しかし、これからの時代はファクタリングを活用することによって、「営業活動によっていかに“現金”を生み出していくか」を考えていかなければなりません。

営業活動によって現金が確実に増えていけば、銀行から借り入れを行なったり、借り入れに対して返済を行なったりする必要はなくなります。

自社株の購入資金を作り出すことができれば、自立経営も可能となります。

ファクタリングによって、営業活動による現金獲得能力を高めれば、企業価値は確実に高まっていきます。

もちろん、ファクタリングによってキャッシュフローを改善できるのは事実であるとしても、それを安定・継続していくためには、確実に利益を出せる経営をしていかなければなりません。

一昔前ならば、利益さえ出ていれば、キャッシュフローに関係なく銀行から融資を受けられたものですが、現在は融資を受けることが難しい時代です。

これからは、金融機関に依存しない、フリー・キャッシュフロー(企業の手元に残る資金のことであり、企業価値の尺度になるもの)の指標を定めて経営を行う必要があります。

 

ファクタリングで財務体質を強化する

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ファクタリングを利用すれば、積極的に経営拡大していけるだけではなく、財務体質の強化も可能となります。

ファクタリングを行えば、売掛債権を現金化することができるため、バランスシートに変化をもたらすことさえ可能なのです。

複数の具体例を後述しますが、ここでもひとつ具体例を挙げてみましょう。

ある会社は、ファクタリング導入前のバランスシートにおいて、現金は500万円、売掛金は2000万円となっていました。

現金は少ししか持っておらず、売掛金が多い状態です。

ファクタリングを導入して2000万円の売掛債権を売却したところ、ファクタリング会社は売掛金の10%に相当する200万円を手数料として差し引き、1800万円を支払いました。

これをもって、会社の現金は500万円から2300万円へと増えました。

この会社には買掛金が1000万円、短期借入金(1年以内に返済すべき借入金)が1500万円ありました。

そこで、ファクタリングによって手にした資金で買掛金800万円の決済を行い、短期借入金を1000万円返済しました。

つまり、数ヶ月後に入ってくる2000万円は1800万円に目減りしたものの、すぐに手に入れて支払いに利用したのです。

これによって、ファクタリング導入後のバランスシートでは現金が500万円、売掛金は0円、買掛金は200万円、短期借入金は500万円となりました。

現金が全く減らない状態で短期債務を返済して支払利息を減らせたことで、自己資本比率は向上し、総資産は1800万円圧縮されました。

企業の効率性が高まり、収益性にも好影響となりました。

 このように、ファクタリングを活用すれば、財務体質を強化することが可能となります。 

 

フリー・キャッシュフローを目標に

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経営者の方ならばよくわかるでしょうが、売掛金が厄介な存在になることはよくあるものです。

何しろ、掛け売りをした額がどれほど大きかったとしても、それが実際に現金として入って自由に利用できるようになるのは数ヶ月先のことなのです。

その数ヶ月間は、売った分の現金が入ってきていない状態で営業を続けなければなりません。

現金に乏しくなったとしても、原材料の仕入れ、製造のためのコスト、人件費、税金、買掛金決済、借入金の返済など、いろいろな支払いはいつもと変わらずこなさなければならないのです。

だからこそ、売上はあるにもかかわらず経営困難に陥る「黒字倒産」などということも起こるのです。

しかし、ファクタリングを活用すれば、投下した資金を早期に回収することができます。

利益を追い求めるあまりに無理が生じている経営から脱却し、資金効率や安定性・成長性を重視した経営へと変化することができます。

普段、キャッシュフロー計算書を単なる会計制度の一環としてとらえていた企業も、フリー・キャッシュフローを経営指標とすることができます。

そうすれば、事業計画はより現実的な発展性を具備したものとなり、マネジメントもうまくいくようになります。

フリー・キャッシュフローとは、企業の財務活動とは関係なく、純粋に営業活動から得られるキャッシュフローのことです。

もっといえば、キャッシュフローから設備投資をまかなった余りの資金のことであり、真に企業が自由に利用できるもののことです。

ファクタリングは、資金調達に役立つものですが、そこにとどまるのではなく、フリー・キャッシュフローをベースにした経営を実現するためのものと考えましょう。

大まかに捉えた利益を目標とするのではなく、確実にキャッシュで利益目標を達成していくためにこそ、ファクタリングは活用すべきなのです。

ですから、あなたの企業が展開する事業のためにはどのくらいのキャッシュが必要なのか、キャッシュが必要となる時期はいつなのか、キャッシュの調達先と時期はどうかといったことを考えながら、ファクタリングを活用していきましょう。

あらゆる技術の進歩によって、ビジネス環境の変化は年々スピードを増しています。

新規分野への進出、既存分野からの撤退、魅力ある企業のM&Aなどを考える機会は、どの企業にとっても増えています。

戦略的な経営が求められており、そのためにはフリー・キャッシュフローに乏しくては話になりません。 

 

経営資源集中のためのアウトソーシング

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また、フリー・キャッシュフローを重視して売掛債権の流動性を高めるだけではなく、経営資源を重点分野に集中することも重要なことです。

そこで、労多くして功少ない分野は、アウトソーシング(外部企業への委託)してしまうのが最適な方法となります。

企業の経営資源には「ヒト」「モノ」「カネ」「情報」などがありますが、これらを外部から補えば経営資源の集中が可能となります。

最近では、アウトソーシングを取り入れる企業が非常に多くなっていますが、これもひとえに経営資源を効率よく利用するためです。

アウトソーシングと外注は混同しがちなものですが、そうではありません。

外注とは、業務の執行だけを外部に任せることです。

しかし、アウトソーシングとは業務の計画やマネジメントに至るまで外部委託するものです。

ファクタリング会社を利用すれば、アウトソーシングも可能となります。

ファクタリング取引では、売掛金の回収はクライアントが行うこともありますが、ファクタリングにデータが存在しているため、記帳代行を委託することができます。

また、契約内容によっては、仕入れ先への買掛債務の支払いも委託することができます。

これによって、クライアントが行うべきことは在庫の現物管理と経費などの小口現金出納業務だけとなり、会計業務や資金管理業務の大半をファクタリング会社へとアウトソーシングできるようになります。

在庫の現物管理や給与計算などもアウトソーシング可能なものですから、そこまで行えば大半をアウトソーシングしたことになり、経営資源の集中はかなり実現されます。

もっとも、アウトソーシングは業務をほとんど任せてしまうものですから、委託先の選別にあたってはかなり厳しく評価すべきであることは言うまでもありません。 

 

ファクタリングの活用事例

専門的な話が続きましたが、ここまで理解できれば、ファクタリングの専門家に近いといえるでしょう。

ここからは、ファクタリングの活用事例を見ていきましょう。 

 

償還請求権なしの売掛債権買い取り

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まず、ごく一般的なファクタリングの事例から見ていきましょう。

これまでも述べてきたとおり、ファクタリング導入による最大のメリットはキャッシュフローの改善です。

リスクヘッジによるリスクマネジメント効果も大きいものですが、やはり投資効率を高められるということが一番の魅力です。

復習になりますが、償還請求権無しで売掛債権を売却するというのは、もし売掛先が支払い不能となった場合にも、弁済の必要がないということです。

これによって、A社は経営効率を大幅に高めました。

 

【A社の事例】

A社は電子機器メーカーなのですが、新商品の販売にあたり、従来のルートを利用せず、新規の代理店ルートで販売することとしました。

新規ルート開拓にあたっては、さまざまな調査が必要となるものですが、A社はファクタリング会社と契約することによって、すべての与信・信用調査を委託しました。

新規ルートでの販売によって得られた売掛債権は、償還請求権なしでファクタリング会社へと譲渡するという方針を採用しました。

クライアントは販売先のリストをファクタリング会社に提出し、信用調査を行ってもらい、その信用調査結果をもとに与信限度額を設け、その範囲内で売掛債権を譲渡し、前払ファクタリングで現金を受け取るという流れです。

その結果、1年後にはバランスシートには劇的な変化が現れました。

新商品の展開がスムーズに進んだことで、売上高の40%を新商品が占めるようになり、売上全体では60%も伸びました。

問屋経由の比率が低下したこと、回収業務まで委託したことで営業効率は上がり、償還請求権なしの契約によって貸し倒れリスクを避けることができ、生産性も大幅に高まった結果、粗利益率も大幅に向上しました。

さらに、ファクタリングによって売掛金が減って現金が潤沢になったため、買掛金と借入金の返済によって財務体質も強化され、無借金経営が実現されました。

もちろん、このような結果の背景には研究開発その他の投資もあるため、すべてがファクタリングによって得られた結果ではないでしょう。

しかし、ファクタリングをきっかけとして経営規模の拡大や財務体質の強化が成し遂げられたことは事実です。 

 

信用保証ファクタリングによるリスクヘッジ

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ファクタリングは、売掛債権を買い取るばかりではなく、支払保証を行うサービスもあります。

これは、「信用保証ファクタリング」「ファクタリング保証」「売掛債権支払保証」など、いくつかの呼ばれ方をします。

日本のファクタリング会社がかなり力を入れているファクタリング業務の一つです。

最近では、商取引が商社経由から直販にシフトしていたり、不況の影響で売掛債権の貸し倒れリスクが高まっていることを背景として、ファクタリング会社の保証によってリスクを回避しようとする企業が増えているからです。

ファクタリングによって支払保証を受けることができれば、取引の際に本来ならば自社で負担すべきリスクを、ファクタリング会社に移転することができます。

売掛債権の支払保証では、契約の際にあらかじめ損失の保証範囲(額)を決めておき、売掛債権が回収不能に陥った場合に補てんを受けられるのです。

つまり、リスクヘッジの項目で説明した「リスクの移転」にあたります。

ファクタリング会社は、債務者の信用力を調査・審査することによって保証限度額を設定するため、本来企業が利用企業が行うべき取引先の与信調査を、アウトソーシングする働きもあります。

では、信用保証ファクタリングの事例を見ていきましょう。

 

【B社の事例】

B社は住宅設備機器メーカーです。

建築業者や建材問屋が主要の取引先であり、建築材料を販売しています。

売上の比率は建築業者が4に対して建材問屋が6となっています。

資本金は5000万円、従業員は50名、売上高は35億円であり、昨年度の経常利益は3000万円。

中小企業といってよいでしょう。

製品の競争力も高く、経営基盤は盤石であるものの、売上に波があること、そして売掛債権の回収期間が平均3ヶ月と長いことが悩みでした。

この他、仕入れ先からは決済期間を短縮してほしいと頼まれることもしばしばでした。

B社は、収益性と資金回収効率を高めること、また建築業者への直販比率を高めることを目的として、ファクタリング会社の信用保証ファクタリングを利用することとしました。

これによって支払保証を得たうえで新規開拓と営業強化を図ることにしたのです。

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新規開拓は大変なものです。

新規取引先となる建築業者と取引を進めるにあたって、与信限度額をいくらにするかを決めるためには、与信調査を行わなければなりません。

そこで誤れば回収不能リスクを抱えることになりますし、そのリスクが顕在化してしまえば営業努力も水の泡となってしまいます。

しかし、信用保証ファクタリングによって支払保証を受けていれば、与信調査を正確に行った上で与信限度額を決めることができ、万が一回収不能に陥った場合にも心配ありません。

本来は与信調査に振り分けるべき経営資源を営業強化に回すこともできます。

ファクタリング会社の後ろ盾を得て営業努力に集中した結果、B社は有力ハウスメーカーからの受注に成功しました。

リスクを抱えることなく、大幅な増収・増益が実現されたのです。

 

【C社の事例】

ファクタリングというと、売掛債権を買い取ってもらうというイメージばかりが浸透しているきらいがあるため、もう一つの事例を紹介します。

C社は電子部品メーカーです。

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C社は資金調達のため、少人数私募債を発行することで5000万円を調達し、新規の設備投資と借入金の返済に充てることで、経営体質の強化を図りました。

そこから、新規顧客の開拓を始めたのですが、やはりこれまで述べてきたとおり新規開拓にはリスクがつきものです。

そこで、信用保証ファクタリングによってリスクヘッジを行って営業努力を行いました。

その結果、新規取引先からの大型受注に成功しました。

 

B社・C社の場合は、運転資金に困っていたわけではありません。

ただ、経営拡大のために新規開拓が必要であり、それにあたってのリスクを低減するために信用保証ファクタリングが必要となったのです。

もし、運転資金に困っていたならば、信用保証ファクタリングだけではなく、現在保有している売掛債権を売却して運転資金を獲得し、財務体質の強化を図った上で新規開拓・営業強化という方針を取ったことでしょう。

このように、売掛債権を売却するばかりがファクタリングではなく、B社やC社のように信用保証ファクタリングによるリスクヘッジのみを利用するという方法もあるのです。 

まとめ

ファクタリングの形態を細かく分類していけば、本稿では説明していない変則的なタイプもあります。

しかし、ファクタリングの主要機能は売掛債権の買い取りと支払保証であり、皆さんが利用を検討するのもこの二つでしょう。

あまりにも広範に捉えてしまえば、却って理解の妨げとなりますから、避けることとしました。

以上のとおり、ファクタリングは企業の経営体質を強める働きがあります。

それも、「多少改善する」というようなものではなく、むしろ「経営改善の特効薬になる」といえるものです。

本稿をご覧の経営者の方の中には、資金の回転効率が悪く、頻繁に現金の心配をしているという人もいるかと思います。

そのような人は、バランスシートを見てみてください。

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そして、流動資金のうち売掛債権の比率が大きく、それがために現金不足に悩まされていると分かったならば、ぜひファクタリングを検討してみてください。

ファクタリングによって売掛債権を現金に変えることができれば、経営強化のためのあらゆる投資が可能となります。

支払保証を受ければ、営業強化のための積極的な取り組みが可能となります。

まさに、ファクタリングは企業を強くするための特効薬なのです。

 

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