銀行で融資の審査をする際には、様々な要素を見ていくことになります。
色々な要素があれば、当然ながら優先順位は変わってくるものです。
優先順位が変わるならば、より優先される要素から整えていった方が、融資を受けやすくなるのは間違いありません。
どの要素もないがしろにはできないものですが、より審査に通りやすくするためにも、本稿で審査項目の優先順位を学んでいきましょう。
会社によって優先順位が異なる
融資の審査では、色々なことについて審査される中で、特に重視されるポイントがあります。
まず知っておきたいのは、融資を依頼した時に、各会社が審査される項目は同じであるものの、普通の会社の審査と融資が出づらい会社の審査とでは、各項目の優先順位が異なるということです。
融資の際に審査される項目には、主に以下の6つが挙げられます。
会社と経営者の背景
会社の背景とは、業種は何であるか、反社会的勢力とかかわりがないかどうかなどです。
経営者の背景は、経営者の経歴、実質的な裏の経営者の存在、反社会勢力とのかかわりなどです。
決算書
決算書の内容のことであり、財務内容や業績を確認するものです。
資金使途
融資を受けた資金を何に使うかということです。
運転資金や設備資金、つなぎ資金などがあります。

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その他の書類
決算書以外にも、試算表、資金繰り表、経営計画書などが、銀行から提出を求められます。
会社が製品パンフレットなどの書類を持ち込んでアピールすることも可能です。
日常の取引
融資以外の銀行との日常的な取引のことであり、預金や売掛金・買掛金のやり取りなどがあります。
経営計画
今後の経営計画のことで、1~10年くらいの計画です。
では、各項目の優先順位を見ていきましょう。

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審査項目の優先順位
では、審査項目の優先順位を見ていきましょう。
普通の融資の場合
普通の融資では、
- 会社と経営者の背景
- 決算書
- 資金使途
- その他の書類
- 日常の取引
- 経営計画
という優先順位になります。
最も重要なのは会社と経営者の背景に基づく健全性、つまり反社会的勢力との付き合いがないか、社会的な問題を抱えていないかといった部分です。
それに次いで、貸借対照表や損益計算書によって財務の健全性を調査し、融資しても問題ないことを確認していきます。

背景も財務も健全な会社では、資金使途にもあまり問題がないため、資金使途については当たり前に審査がされる程度です。
その他の書類も、大きな問題がなければそれほど注目されません。
銀行との日常取引も優先度は低いです。
なぜならば、それほど取引がなかった銀行でも、健全な会社には貸し付けたいと思うものだからです。
同様に、経営計画の優先順位も低いです。

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融資が出づらい場合
財務内容や業績が悪く、融資を受けるのが難しい会社の場合には、優先順位が変わってきます。
すなわち、
- 会社と経営者の背景
- 資金使途
- その他の書類
- 経営計画
- 決算書
- 日常取引
となります。

これは、反社会的勢力と付き合っていたり、社会的な問題を引き起こしたりしている会社には、銀行は絶対に融資しないからです。
次に重要なのが、資金使途です。
そもそも財務や業績が悪い会社なのですから、間違った方向性に資金を使われてしまうと焼け石に水となります。
また、財務体質が悪い会社では、融資した資金が経営者個人の生活費などに流用されてしまうことも考えられるため、資金使途は厳しく審査します。
次いで書類ですが、これは資金繰り表や経営計画書などです。
これらの書類によって、その会社に融資することで業績が上向くのか、そして返済してもらえるのかということを審査していきます。
特に資金繰り表は、返済の目途がきちんと立つかどうかを審査するものですから、資金繰り表の時点で問題が発覚すれば融資は受けられません。

経営計画について銀行員が色々と質問した時、不透明さが感じられるような場合には、融資を受けることは難しくなるでしょう。
経営計画がしっかりとしていなければ、融資をしても経営は改善されず、返済も見込めなくなってしまいます。
決算書はそれほど重要ではありません。
そもそも、決算内容によって財務内容や業績が悪く、融資が難しいと判断されているからです。
日常の取引も、取引の多寡に関わらず、融資が難しいという判断にはあまり影響を与えるものではありません。

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融資が出づらい会社の処し方
この優先順位によって、融資が出づらい会社が融資を依頼するとき、どこに力を入れるべきかが分かると思います。
融資が出づらい会社は、
- 資金使途が健全であり、それによって業績が改善することを説明して銀行を説得する
- その他の書類で説得する。
- 銀行が求めた書類以外にも、融資にプラスになる書類を作成して提出する
- 経営計画を力説し、業績が改善する可能性の高さを示す
などの方法によって、銀行を説得していくのが良いでしょう。
まとめ
銀行の審査項目は、どのような会社を相手にするかによって優先順位が異なります。
自分の会社が普通に審査を受けられるか、融資が出づらい状況の中で審査を受けるかを考えることで、力を入れるべき項目も分かってくると思います。
自社で力を入れるべき項目を把握し、審査をできるだけ有利に進めていきましょう。