貸借対照表の情報はどう使う?銀行交渉にも使える見方とは

貸借対照表を見るとき、細かい科目まで把握していくためには、それなりに知識が必要となります。しかし、大まかに把握することは、それほど難しくありません。

とはいえ、貸借対照表を大まかに把握したからといって、それが一体何の役に立つのか、どう活用していけばいいのか分からない人も多いと思います

そこで本稿では、貸借対照表を経営に活かしていくための具体的なアプローチについて解説していきます。

貸借対照表を経営に活かす見方

貸借対照表は、右側に負債・資本金・利益が記載されており、左側に資産が記載されています。左右の合計額は常に一致する関係にあります。

このため、事業の結果によって貸借対照表の左右に動きが出てきます。

すなわち、

  • 事業がうまくいって利益が出ると、左側の資産が増え、右側の利益が増える
  • 事業がうまくいかずに当期赤字になると、左側の資産が減り、右側の利益が減る
  • 事業がうまくいかずに累積赤字になると、左側の資産が減り、右側の利益が資本金を割り込んでマイナスになる
  • 事業がうまくいかずに債務超過になると、左側の資産が減り、右側の利益が資本金を上回って負債を割り込む

という動きです。

(準備中)※貸借対照表の見方について、詳しくはこちら→「貸借対照表はどのように見ればいい?左右のバランスに注目しよう!」

しかし、貸借対照表の左右の関係と動きについて分かっても、それを経営にどのように活かしていくのか、そのアプローチが分からなければ、貸借対照表も無用の長物です。

貸借対照表を経営に活用するためには、貸借対照表を以下のように解釈し、活かしていくことが重要よ!

  • 大まかな経営の状態を把握し、経営方針を立てるために活用する
  • 銀行からの見られ方を把握し、銀行交渉に活用する

では、このアプローチについてみていきましょう。

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経営方針を立てるために活用する

まず、貸借対照表の動きを見ることによって、大まかな経営状態が分かります。すなわち、経営が順調であるか、不調であるかを把握することができます

左右ともに増加しているとき、基本的に経営は順調であると考えられます。また、左右ともに減少しているとき、経営は不調であると考えられます。

もちろん、場合によってはこの原則が当てはまらないこともあるぞ!

例えば、左右ともに増加していたとしても、累積赤字あるいは債務超過の会社にとっては、単純に順調とは言えないでしょう。

その期はたまたま黒字になり、貸借対照表の左側では資産が増加していても、右側では負債や資本金を割り込んだ利益のマイナス分が回復しただけで、相変わらず累積赤字や債務超過の状態は解消されていないことがあります。

反対に、左右ともに減少していたとしても、これまで順調であった会社にとっては、それほど不調とは言えないかもしれません。

当期赤字によって左右ともに減少していても、会社の蓄積してきた利益にまだまだ余裕があり、なおかつ経営合理化などのために一時的に赤字になったのかもしれません。

このように、貸借対照表の左右のバランスによって、自社の経営が順調なのか、不調なのか、不調ならばどれくらい危険な状態にあるのかを把握することができます。

さらに、数期分の貸借対照表によって推移を見ていくことも、経営状態の推移を大まかに把握するために役立ちます

順調に推移しているのか、徐々に不調に傾きつつあるのか、横ばいなのか、不調が続いているのか、不調から徐々に上向いているのかなどを把握することができます。

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銀行交渉に活用する

貸借対照表から経営が順調であるかどうか、不調ならば危険度はどれくらいかを知ることができれば、自社が銀行からどう見られているかを知ることができます。

これが、銀行交渉にも役立ちます。

自社が順調ならば・・・

自社が順調ならば、銀行は貸し倒れリスクの低い取引先と認識します。つまり、積極的に貸したいと考えるため、融資交渉がスムーズに進みます

通常の運転資金を借りるときはもちろんのこと、新規事業を展開するための資金や、設備投資のための資金など、比較的多額の資金需要にも応えてくれる可能性が高いため、業容拡大のチャンスと考えることもできます。

また、金利や返済期間などの条件が良くなる可能性も高く、信用保証協会を使わないプロパー融資や、何ら担保を差し入れない無担保融資を引き出せる可能性も高まります

積極的な交渉により、好条件の融資を引き出すチャンスと考えることができるよ!

このほか、新規の金融機関からの借入れは難しいものですが、自社が順調なタイミングであれば、開拓もスムーズに進む可能性が高いです。

自社が不調ならば・・・

では、自社が不調な場合はどうでしょうか。

この場合にも、どれくらい不調なのか、単なる当期赤字なのか、累積赤字なのか、債務超過なのかを把握することで、銀行がどれくらい危険視するかを知ることができます。

不調は不調でも、一時的で軽微な当期赤字ならば、銀行はそれほど危険視しません。

赤字の理由を説明し、一時的で軽微な赤字であることを理解してもらえば、融資を受けることは比較的簡単です。

「赤字では融資を受けられない」と言われることも多いですが、程度によっては当てはまらないのです。場合によっては、それなりに積極的な交渉を展開できることもあります

また、不調な場合でもステージ2までの段階ならば、貸借対照表の左右を比較したとき、少なくとも資産が負債を上回っています。

つまり、資産によって負債を全て返済できる状態ですから、貸し手である銀行もまだ安心できる状態です。

累積赤字を解消するための具体的な計画を立てていれば、担保を差し入れることによって融資を引き出し、経営改善のための資金を調達できることもあります。

 

しかし、ステージ3の債務超過に至ると、資産が負債を下回り、会社の資産で負債を返済できない状態なのですから、銀行の貸し倒れリスクは非常に高くなります。

当然、融資交渉は非常に厳しいものになるよ。

その場合、無理な融資交渉を続けて時間を浪費するよりも、早めに融資以外の資金調達にシフトしたり、銀行交渉そのものを融資交渉からリスケ交渉にシフトしたりすることができます。

このように、自社の危険度に応じて銀行への交渉の方法を柔軟に変えていくことができます。

貸借対照表を逐一確認し、銀行交渉のスタンスを変化させていくことで、資金調達がスムーズになるのです。

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貸借対照表が絶対ではない

もちろん、これはあくまでも大まかな把握ですから、それだけでは何とも言えない部分も多いです。

貸借対照表では、調達した資金が右側、その資金の使い方が左側に記載されていますが、左右がどちらも増加しているからと言って、必ずしも全て良い状態とは言い切れません

黒字によって資産も利益も増えているのは良いことですが、資産内容を詳細に見てみれば、不良資産が多いかもしれませんし、資産が十分に活用しきれておらず、経営にあまり役立たない資産が増加している可能性もあります。

したがって、貸借対照表から経営状態を把握できるといっても、絶対的なものだと考えるのは間違いだ!

貸借対照表を使って経営状態を大まかに把握し、経営や銀行交渉の方針を考え、その上で細かい部分もみて微調整を加え、より確度の高い方針を立てていくことが重要です。

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まとめ

貸借対照表によって、会社の状態を大まかに把握することができれば、経営方針や銀行交渉の方針を立てるために役立ちます。

逆に、貸借対照表を全く無視している会社では、経営状態を感覚的に掴んで方針を立てていくことになります。

そのため、経営状態が良いのに積極的に展開できずにチャンスを逃す、あるいは経営状態が悪いのに積極的に展開して窮地に陥る、資金調達で見込み違いを起こすなどの可能性があります。

貸借対照表をしっかり活用すれば、このような問題が発生しないように、正しく方針を立てていくこともできます。

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