売掛金の影響によって資金繰りが悪くなっている会社の中には、取引先の支払い遅延や貸倒れによって被害を受けていることが多いものですが、中には自社の売掛金管理がずさんであるために売掛金の滞留が頻発することで、資金繰りに困っていることもあります。
売掛金の滞留は、どのようにして起こるのでしょうか。
それを解決するためには、どのような方法がベストなのでしょうか。
売掛金が滞留するのは自社が原因という事もある
自社が取引先に商品を販売したり、サービスを提供したりしたとき、現金で支払われなかった場合に、数ヶ月後に支払いを受け取る権利として、売掛債権が生じます。
売掛債権は二つに分類され、手形を発行する場合と、手形を発行しない場合があります。

売掛金は将来的に入ってくるとされているお金ではありますが、手元にある現金のように自由に使うことはできないため、資金繰りが悪化する要因となることがよくあります。

売掛金は健全なものであっても資金繰りを圧迫することがありますが、取引先の経営難で支払いが遅延となったり、倒産などによって回収不能となれば、より一層資金繰りは厳しくなります。

しかし、売掛金が資金繰りに悪影響を及ぼしているとき、それは取引先の経営難による遅延や倒産に原因があると考えられがちですが、実際には自社に原因があることも少なくありません。
売掛金を管理していくということは、売上を確実に計上し、事務処理を正確に処理し、取引先に請求をして、事前に決めて置いた回収条件に沿って代金を回収するということです。
売掛金が資金繰りに悪影響を及ぼしている時、それは自社の売掛金管理の不徹底が原因であるのです。

もし自社に責任があった時、売掛金に滞留が生じることとなります。
つまり、売掛金の処理に間違いが起きていることから、説明のつかない残高が滞留していくのです。
それは、単なるミスであることもあれば、未回収の場合もあり、それが混同して把握できない状態になっているのです。

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売掛金滞留が生じる4つの要因
上記のような滞留が生じる要因には、色々なものがあります。
売掛金滞留の発生要因は、大きく分けると売り上げ計上に起因するもの、請求に起因するもの、回収に起因するもの、取引先の都合によるものがあります。
売り上げ計上に起因する滞留
帳簿の不突合(営業と経理の間の残高不整合)、切り替わり、返品や値引きの未修正、計上ミス、端数処理の未修正、納品書遅れ、押し込み販売や在庫販売など。
ほとんどは営業部門のミスによるもの(帳簿の不突合は経理部門にも責任がある)
請求に起因する滞留

回収に起因する滞留
集金忘れ、集金の不正着服、回収の消込不備、回り手形管理の不備。
営業部門のミスによるもの。
取引先の都合による滞留
未検収、クレームの未処理、内払い、資金繰り不良、未督促、不正など取引先を原因としたもの。

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売掛金滞留の要因を分析
では、上記の売掛金滞留の要因をそれぞれ見ていきましょう。
切り替わり
売上を出荷基準で行う会社が、月次の請求書の締日前後の売り上げを計上するとき、ズレが売掛金の滞留が生じることがあります。
例えば、1月31日に出荷して売り上げ計上したものの、取引先では2月2日に検収したために代金支払いが翌月払いとされているようなものです。
これを切り替わりと言います。


返品や値引きの未修正
返品や値引きがあったり、クレームがあったりした場合には、営業部門は取り引き先との相互確認を行います。
この時の修正を忘れていると、売掛金が滞留します。


売上の計上ミス
オーダーを発行した際に単価や数量を間違えた場合、売上の修正ミスが起こることはよくあります。
もし数量の桁を間違っている場合などは、金額が大幅に増減することがあり、毎回の損益確定に支障をきたすことになります。


営業で受注オーダーの出荷や売り上げ計上の処理は女性社員が行っていることが多いものですが、経験の浅い新入社員が処理をしたり、担当者変更の際の引継ぎに不備が合ったりした場合には、間違いが生じやすくなります。
押し込み販売、在庫販売
どこの会社でも見られることですが、売上ノルマを達成するために、月末に取引先と交渉して翌月の販売分を前倒しにして売上を上げることは、なかなかなくならないものです。
このような変更も間違いのもとになるものです 。



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請求漏れ、請求遅れ
請求漏れは、コンピューターで請求書を作成している会社ならばほとんど起こりえないことであり、最近の会社ではめったに見られないことですが、請求書の送付漏れなどは起こりえます。
請求遅れも、うっかりしたミスから起こり得るものです。
請求忘れや請求遅れをすると取引先からは売掛金が支払われないため、売掛金が滞留します。
集金忘れ
会社の体質によって、事務処理を真面目にこなすところと、ずさんなところがあるものです。
事務処理をずさんにこなしている会社は、営業部門が集金忘れをして売掛金が滞留することがあります。
集金の不正着服
これは特殊なケースですが、集金した社員が売掛金を着服したことで、売掛金が滞留することがあります。
これを防ぐためには、領収書の発行を営業ではなく経理が行うなどの工夫が必要となります。
回収の消込不備



取引先都合の要因
上記で挙げた取引先都合の要因は、自社では解決不可能なことです。
仕入れてもらう立場の弱さからその不備を指摘できず、売掛金が滞留してしまうことがあります。
例えば、内金(所定の条件で支払わずにその時の都合で一部分だけを支払ったりすること)で支払われることがあるかもしれませんが、これは売掛金管理に悪影響を及ぼすものです。

内金払いが頻発しているならば、取引先の資金繰りが原因であることも多く、そのような払い方を受け入れていれば、自社の経営計画も立てにくくなります。

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ファクタリング会社を利用する
上記のような売掛金滞留がすでに頻発している会社は、売掛金の管理を徹底することが急務です。
すでに資金繰りが厳しいならば、その原因は売掛金滞留にあるかもしれません。
また、今はなんとかやりくりできている会社でも、売掛金滞留がよく起こっているならば、近い将来に必ず資金繰りに悩むことになるでしょう。
そのため、売掛金をきっちりと管理し回収していけるように社員を教育していく必要があります。

例えば、現時点で売掛金管理が不徹底であり、売掛金滞留がひどく、どこから手を付けてよいかわからない場合などがそうです。
また、元々企業の体力がなく少ない社員で経営していたため、売掛金管理に経営資源をあまり割くことができずに売掛金滞留が頻発していることも考えられます。
そして資金繰りに困っているならば、会計事務所に売掛帳簿の整理を依頼することは難しいですし、新規に雇用した社員を売掛帳簿の整理に当たらせることも難しいでしょう。
とはいえ、それができないからといってぐちゃぐちゃのままに放置していれば、今後も売掛金の滞留は起こり続け、資金繰りは悪化し、いずれは経営難、そして倒産ということにもなりかねません。


売掛帳簿の整理を会計事務所に依頼すれば、報酬を支払うことによって売掛帳簿の整理をしてもらうだけです。


ファクタリング会社に相談して売掛金の管理がうまくいっていないことを伝え、売掛帳簿の整理をしてもらい、滞留していた売掛金のうち未回収のものがあれば買い取ってもらうことで現金化することができます。
また、売掛金の回収に当たっては、買取料の決定のためにファクタリング会社は売掛先の信用調査を行うため、取引先の信用力を把握して今後の取引の参考とすることも可能です。



このほか、将来的な売掛金の買い取りも契約しておけば、新規取引先の信用調査や、回収不能の際の保証を受けることもできます。
この契約によって長期間にわたって健全な運営を続けていけば、今は売掛金管理がずさんで資金繰りは悪く、企業体力が脆弱な会社でも、きっと復活を遂げることでしょう。
