会社が危機に陥ったとき、その対処としてできることはたくさんありますし、リスケジュールなどについて解説した書籍も多いです。
平常の経営をしっかりとやり、危機を予防する方法を説く人も多いです。
しかし、しっかりやっているつもりでも、いつの間にか危機に陥ってしまったというケースが少なくありません。
そこで本稿では、危機に陥るための兆候、「こんな状況が出てきたら危ない」ということを解説していきます。
危機には必ず原因がある
会社が危機から立ち直るためには、早期治療が必要です。
危機に陥ったとき、できるだけ早く対処して悪化させないようにするのです。
しかし、もっと大切なのは危機を予防することです。
危機は、予防することができるものです。
なぜならば、危機には原因があるからです。
今日いきなり資金繰りに行き詰るということはなく、それ以前に原因があって、それを放置したために近い将来に行き詰ることが分かるのです。
その原因によって危機に陥ろうとするとき、なんらかの兆候が見えてくるものです。
では、その兆候にはどのようなものがあるのでしょうか。

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資金繰りのために融資を希望している
一つ目の兆候は、「支払いが足りないために融資を申し込もうと思った時」です。
これを聞くと、支払いが足りないならば融資を受けるしかないから、それは当然のことだと思う人が多いと思います。
しかし、お金を借りようと思った時、お金が足りていない事実を直視すれば、これが一つの危険信号であることが分かるでしょう。
もちろん、お金を借りることは、何ら悪いことではありません。

事業拡大のために新店舗を開店したい、新しい機械を導入したい、在庫を増やしたいなどのポジティブな理由ならば、融資を受けることによってチャンスを掴めるのですから、良い借金だと言えます。
このような借金ならば、返済計画もしっかり立てた上で借金することができます。
しかし、近い将来お金が足りなくなるから借りるという借金は、その場しのぎに過ぎません。
そのように考えて借りた借金は、「まあ、そのうちなんとかなるだろう」と思って借りたものですから、当座凌ぎになるだけで何も生み出さず、いずれまた資金不足になるのは目に見えています。
また、借りることによって当座凌ぎができる経験をしてしまうと、二度、三度と繰り返してしまうものです。
何か計画があって、売上や利益が伸びるまでを凌ぐならばいいのですが、ただ漫然と凌いでいるケースが非常に多いです。
当然、返済計画も具体的にはなりません。
したがって、借りたいなと思ったら、まずはその理由を見つめ、融資を受けたら計画的に返済することができるかどうかをしっかりと考えてください。

もし慢性赤字体質に陥っていて、それを埋め合わせるだけの資金もなく、追加で借り入れようとしているならば、その時点でリスケの相談や、取引先への支払い延期の相談をすべきでしょう。
支払えなくて追加で借入することと、支払わずに追加で借入をしないことは同じ意味なのです。
例えば、100万円を銀行から借り入れて取引先に支払い、その後の入金を銀行への返済に充てるならば、それは支払いを遅らせただけのことです。
もちろん、取引先や銀行への信頼関係がありますから、ある程度はこのようなことも必要でしょう。
それをしながら、経営改善を図るという方法もあります。
しかし、安易な借り入れによって返済が重くなり、いよいよ危機に陥ってからでは対処の選択肢が狭まります。
そこで、借りたいと思った時に兆候と捉え、自社を見つめましょう。
非常にまずい状況の中で自転車操業をしようとしているならば、一旦は支払いを止め、経営改善を図ることが大切です。

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会社に自己資金を投入した
二つ目の兆候は、「会社に自己資金を投入しようと思った時」です。
あるいは、投入した時と言っても良いでしょう。
これは、銀行にお金を借りたわけではないですが、自分のお金を供給して資金繰りを回そうとしているのですから、結局は同じことです。
銀行から借りれば利息が付きますし、自己資金を入れられるならばそれで良いと考える人もいます。

そして、一歩立ち止まって自社のお金の流れなどを整理してみるのです。
そうすると、慢性的にお金が足りない状況が見えてくるかもしれません。
会社の経営において個人の資金を投入しても、たかが知れています。
いずれはお金が足りなくなり、またどこかからお金を引っ張って来る必要があります。
「銀行は利息がかかるし・・・」という考えがあると、身内などから借りることを考え、周囲にも不幸をばらまいてしまうことにもなりかねません。
危険を予防するためには、自己資金を投入するという考えが頭をよぎった時点で立ち止まり、会社の中身を整理してみることです。
お金の流れを把握し、無駄な経費を省き、売れる資産があれば売っても良いでしょう。

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なんだかまずいと思った時
三つ目は、「経営者が漠然と、『なんだかまずいぞ』と感じた時」です。
何となく売上が伸びていない、お金が足りていない、まずいのではないかと、漠然と、カンで感じた時です。
例えば、


といった考えが浮かんでしまう場合には、正直に危機の兆候と捉えて良いでしょう。
中小企業の社長は、普段からカンに頼ってお金を回しているケースがかなり多いものです。
これが資金繰りを悪化させるもとなのですが、普段からカンに頼っているだけに、状況の悪化にピンとくることがあるのです。
しかし、せっかくこのようにピンと来た時にも、なんとなく大丈夫だろうと考えて、問題を先送りした結果、危機に陥っていく会社が非常に多いです。
そうならないためには、ピンときたことを兆候と捉えて、会社を色々な角度から見つめなおすことが大切です。

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まとめ
経営改善は病気の治療と同じで、早い段階で生活改善などを心がければ、重篤な症状が現れることを予防することができます。
そのため、このように「~~~という考えが浮かんだら」という指標が重要なのです。
皆さんも、融資を受けようという考えが浮かんだ、自己資金を投入しようという考えが浮かんだ、なんだかマズそうだという考えが浮かんだ場合には、危険の兆候かもしれません。
それをチャンスと捉えて、経営を見直して行きましょう。