外国人労働者の雇用でも助成金は使える!具体的な活用も知っておこう

今年4月、改正入管法が施行されました。

すでに、外国人労働者を雇用しようとする動きが各方面で見られます。

中小企業も、うかうかしているとこの流れから取り残され、人材不足が深刻化する可能性があります。

外国人労働者の受け入れにあたっても、色々な助成金を活用することができます。

基本的に、多くの会社で活用しやすい助成金の受給要件は、多くの会社と労働者に当てはまるため、外国人労働者でも問題なく利用できることが多いです。

助成金によっては、応用的な活用を検討することによって、外国人労働者向けの環境整備に役立つものもあります。

本稿では、外国人労働者の雇用に使える助成金について、応用的なケースにも触れながら解説していきます。

トライアル雇用助成金

まず、最も基本的で、そのまま使えるトライアル雇用助成金から見ていきましょう。

トライアル雇用助成金は、原則3ヶ月間のトライアル雇用期間を設けて採用し、トライアル雇用期間終了後に常用雇用に切り替えたとき、1ヶ月あたり4万円、最大で3ヶ月あたり12万円を受給できる助成金です。

外国人労働者を雇用する際には、日本人労働者以上に慎重に適性を見極めたいと考える会社が多いと思います。

外国人であることを原因として、期待する働きが得られなかったり、日本人労働者では考えにくいトラブルを起こしたりする可能性もあるため、いきなり長期間の有期契約や常用雇用で採用するのはリスクが高いのです。

このため、外国人労働者を雇うにあたって、トライアル雇用助成金は非常に役立ちます。

助成金額は少ないものの、リスクを抑えられるメリットは大きいです。

外国人労働者の雇用に慎重な会社は、トライアル雇用助成金が役に立つわよ。

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キャリアアップ助成金

同じく雇用系の助成金として、キャリアアップ助成金が活用できます。

政府は、外国人労働者の雇用を促進するために、外国人労働者と日本人労働者の格差を是正するよう、企業に求めています。

外国人労働者の待遇が法律に触れるほどに問題がある会社では、助成金の活用など不可能です。

しかし、法律的に問題のない範囲で、外国人労働者と日本人労働者で格差がある会社では、その格差を埋めていく必要があります。

会社によっては、「外国人だから」という漠然とした理由から、処遇に漠然と差をつけていることも多いです。

同じ仕事を同じクオリティでこなしているならば、格差が生まれる理由は特にないはずですが、外国人であるがゆえに格差が生じているようなケースがあるのです。

このとき、会社は問題ないと思っていても、外国人労働者は不満を抱くでしょう。

自分が外国人だから待遇が悪いことに気づき、離職を考える人も多いはずです。■外国人労働者の雇用でも助成金は使える!具体的な活用も知っておこう

キャリアアップ助成金は、労働者の処遇を改善するための助成金ですから、これを活用して外国人労働者と日本人労働者の格差を埋めていけば、外国人労働者の確保に効果が期待できます。

賃金関連のコースが役立つ

外国人労働者の雇用条件で特に問題になりやすいのが、賃金の問題です。

今でも、日本語をあまり理解できない外国人労働者に対して、雇用条件をきちんと説明しない、ごまかすなどにより、最低賃金を下回る賃金に設定したり、支給すべき手当を支払わなかったり、劣悪な条件で雇用している会社が後を絶ちません。

法務省が今年の春に公表した、技能実習生の失踪に関する調査を見ても、

  • 月給6万円で半年以上働かせる
  • 時給400円程度で残業をさせる

といった、賃金に関する悪質な事例が報告されています。

法務省関係者は、「どの職種でも、日本人より低い賃金を設定する傾向が強かった」とも言っており、政府は今後、賃金問題の改善に力を入れていく可能性が高いです。

もっとも、現在の法令においても、政府は外国人労働者の雇用をする際の格差を認めていません。

厚生労働省が掲げる「外国人労働者の均等待遇」では、

「労働者の国籍を理由として、賃金、労働時間その他の労働条件について、差別的取扱いをしてはならない。
最低賃金額以上の賃金を支払うとともに、基本給、割増賃金等の賃金を全額支払うこと。
法定労働時間の遵守等、適正な労働時間の管理を行うとともに、時間外・休日労働の削減に努めること。」

と明確に定めています。

今後政府は、均等待遇が守られるように取り組み、格差の是正を求めることでしょう。

ゆくゆくは、外国人労働者に対する労働関連の法令違反を厳しく取り締まり、悪質と判断した会社では助成金を利用できないなどのペナルティが課せられる可能性もあります。

そうなる前に格差を解消していくには、キャリアアップ助成金が役立ちます。

例えば、

  • 外国人労働者と日本人労働者の賃金格差が目立っている→賃金規定等改定コースを活用する
  • 外国人労働者と日本人労働者で、同一労働同一賃金の点で不平等が生まれている→賃金規定等共通化コースを活用する

というように活用していくのです。

日本人労働者の間でも格差がある会社は多い。外国人労働者を含め、まとめて見直してみるといいかもね。

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応用が利く諸手当制度共通化コース

このほか、多少応用するケースでは、諸手当制度共通化コースが役立ちます。

これは、正規雇用と非正規雇用における諸手当制度の格差を解消するためのコースです。

非正規雇用として外国人労働者の雇用に取り組みたい会社では、外国人労働者に喜ばれる手当を共通化することで、外国人労働者の処遇を大幅に改善できる可能性があります。

例えば、住宅手当の共通化は大きな効果が期待できます。

外国人労働者は慣れない土地で働き、生活していくにあたって、住む場所の確保に困ることは多いものです。

賃貸物件のオーナーは、基本的に外国人の入居者を好みません。

これは、外国人にとっての常識が日本での非常識になることも多く、これが騒音問題やごみ問題に発展し、物件全体の入居率に悪影響を与える可能性があるからです。

このため、外国人労働者が賃貸物件を探すとき、なかなか契約してくれる物件が見つからず、外国人を受け入れるものの賃料は割高の物件を選ばざるを得ないことも多いのです。

そこで、会社が諸手当制度の共通化に取り組み、住宅手当を支給すれば、外国人労働者向けの環境整備に十分な効果があります。

このように、外国人労働者に合わせて諸手当制度をカスタマイズするとき、諸手当制度共通化コースを活用するのがおすすめです。

諸手当制度共通化コースには、こんな使い方もあるんだね。外国人労働者の事情に合わせて、色々な応用ができそうだ!

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正社員化コースは方針が不明

ただし、キャリアアップ助成金のうち、正社員化コースには外国人労働者に活用できない可能性があります。

そもそも、正社員化コースでは有期契約から無期雇用あるいは正規雇用へ転換したり、無期雇用から正規雇用へ転換したりすることにより、長期間の安定した雇用を促すことを目的としています。

このため、厚生労働省は、

「正社員化コースについて、外国人技能実習生については、帰国を前提とした者であることから、支給対象外です。また、EPA受入人材として、看護師・介護福祉士試験合格前の者については、在留期間に上限があることから、支給対象外です。」

としています。

この説明によれば、在留期間に上限がある外国人労働者は正社員化コースの対象外となります。

改正入管法によって新設された、特定技能ビザを取得している外国人労働者でも、特定技能1号の労働者は在留期間5年を上限としているため、正社員化コースの対象外と考えられます。

ただし、特定技能ビザが新設・施行されてから日が浅いためか、厚生労働省の資料には特定技能ビザと正社員化コースの関係について、明確に説明したものがありません。

したがって、特定技能1号の外国人労働者は技能実習生と同じように扱われるのか、特定技能2号の外国人労働者は正社員化コースの対象になるのか、今後の方針に注目しておく必要があるでしょう。

なお、キャリアアップ助成金の正社員化コース以外のコースは、全て外国人労働者を対象としています。

特定技能ビザに関して、厚生労働省は6月現在でも何ら発表していない。明確化にはもう少し時間がかかるかもしれないわ。

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まとめ

本稿で解説した通り、改正入管法の施行に伴って外国人労働者の受け入れに取り組む際にも、トライアル雇用助成金やキャリアアップ助成金といった、なじみ深い助成金が活用できます。

外国人労働者だからこそ、受け入れ経験があまりない会社ではトライアル雇用助成金を活用する意義は大きいでしょうし、環境整備に伴うキャリアアップ助成金の活用も欠かせません。

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正社員化コースの方針も今後明らかになると思いますので、引き続き注目していこう!

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