少子高齢化社会で活用したい、時間外労働等改善助成金の2つのコース

先日、厚生労働省の発表によって、合計特殊出生率が3年連続での低下、出生数に至っては過去最低となったことが分かりました。

今後、政府は少子化高齢化対策に一層力を入れていくと考えられますが、それによって経営に影響を受ける部分も少なからずあるはずです。

特に、若い世代の人々が出産・育児に積極的になれるよう、ワークライフバランスの改善を求められる機会は増えていくと思います。

本稿では、このような変化に対応するために活用したい、時間外労働等改善助成金の2つのコースについて解説していきます。

※出生率・出生数の低下と経営への影響について、詳しくはこちら

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テレワークの導入で対応する

出生率・出生数の低下に対応するために、今後政府が企業に努力を促す、あるいは義務化することが予想されるのが、育児休業の取得です。

育児休業を取得しやすく、育児と仕事を両立しやすい社会になれば、出生率・出生数が上向くためです。

両立支援のために、政府は育児休業の取得促進だけではなく、テレワークの普及にも力を入れているよ!

日本企業ではテレワークを取り入れている会社がまだまだ少ないため、テレワーク関連の支援は今後もしばらく続くと考えられます。

テレワーク、すなわち固定された職場に捉われることなく、自宅やサテライトオフィスなどで仕事できる仕組みを作ることは、多様な働き方の実現やワークライフバランスの改善に役立ち、少子高齢化対策にもつながります。

例えば、テレワークによって在宅勤務が可能になれば、会社まで通勤する必要がなくなります。

これによって、自宅で育児をしながら働くこともできるため、保育サービスが不足している中でも、育児と仕事を両立しやすくなります。

また、重要な役割を果たしている従業員が育児休業を希望しても、容易に受け入れられない会社もあるでしょう。

そのような場合にも、テレワークを活用することによって、育児と仕事の両立を図ることができるのだ!

 

もちろん、夫である男性従業員も、勤務地を限定せずにサテライトオフィスなどを活用しながら効率的に働き、時間外労働の削減に成功すれば、定時で退社して育児に協力できるようになります。

これも、共働き世帯が出産・育児に積極的になる動機として、大きな効果があるでしょう。

実際に、テレワークを導入している会社の従業員に対する調査を見ても、テレワークを利用している人の15%が「出産・子育てのため」という理由でテレワークを利用しています。

今後、少子化対策への協力を求められることが増えていけば、テレワークの重要性は高まっていくだろう。

少子化対策を前提とせずとも、テレワークが業務効率化につながる可能性は高いため、興味のある会社は助成金を受給しながら導入してみてもいいかもしれません。

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テレワークコースを活用する

時間外労働の上限規制が進められている今、政府は時間外労働削減に取り組む会社への支援として、時間外労働等改善助成金を実施しています。

これは、業務効率や労働環境の改善に取り組み、結果的に時間外労働の削減を目指す会社を支援する助成金です。

複数のコースが設けられているうち、テレワークコースではテレワークの導入費用の一部を助成しています。

テレワーク導入のためには、

  • テレワーク用通信機器の導入・運用(Web会議用機器、社内のパソコンを遠隔操作するための機器 など。パソコン、タブレット、スマートフォンは支給対象にならない)
  • 保守サポートの導入
  • クラウドサービスの導入
  • 就業規則・労使協定等の作成・変更
  • 労務管理担当者や労働者に対する研修、周知・啓発
  • 外部専門家(社会保険労務士など)によるコンサルティング
  • サテライトオフィス等の利用

といった取り組みが必要であり、これに伴って色々な経費負担も発生します。

そこでテレワークコースでは、

  1. 評価期間に1回以上、対象労働者全員に、在宅又はサテライトオフィスにおいて就業するテレワークを実施させる。
  2. 評価期間において、対象労働者が在宅又はサテライトオフィスにおいてテレワークを実施した日数の週間平均を、1日以上とする。
  3. 年次有給休暇の取得促進について、労働者の年次有給休暇の年間平均取得日数を前年と比較して4日以上増加させる。
    又は所定外労働の削減について、労働者の月間平均所定外労働時間数を前年と比較して5時間以上削減させる。

という3つの成果目標を設定したうえで、目標達成状況に応じて以下のように経費助成を支給しています。

成果目標の達成状況 助成率 1人当たりの上限額 1企業当たりの上限額
全て達成 3/4 20万円 150万円
1つでも未達成 1/2 10万円 100万円

テレワークの導入のためには、通信機器やサービスを導入したり、外部の専門家からサポートを受けたり、色々な支出が伴いますが、テレワークコースを活用することで、負担を大幅に軽減できます

※テレワークコースを使ってテレワークを導入する方法について、詳しくはこちら

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時間外労働削減への取り組み

出生率・出生数の低下の原因には、時間外労働の問題もあります。

日本では長きにわたって、時間外労働を良しとする風潮が続いてきたため、今でも時間外労働が問題になることが多いです。

政府は、時間外労働の上限規制を設けるなどして対応しています。

時間外労働の是正は、国家の経済成長としても重要です。

 

まず、企業による労働力の搾取を防ぎ、労働者のワークライフバランスを改善し、意欲的に働く人が増やすことによって、労働人口の維持につながります。

また、企業はより少ない労働時間で業績を確保するために、生産性の向上に取り組む必要が生じます。

これも、経済成長のために重要なポイントよ!

 

さらに、ワークライフバランスの向上とは、人々が仕事と人生のバランスを保つことですから、家庭生活の充実につながります。

時間外労働が減り、育児に取り組む時間も得られやすくなるため、出産・育児に積極的な世帯が増え、出生率・出生数の改善につながることも期待できます

現在政府は、時間外労働の上限規制について、

  • 時間外労働(休日労働を含まない)の上限は、原則として月45時間・年360時間とし、臨時的な特別の事情がなければ、これを超えることはできない

という、罰則付きの規制を設けています。

大企業ではすでに施行されており、中小企業でも2020年4月1日から施行されます。

2018年、出生数の低下が過去最低になったことで、時間外労働の規制は少子高齢化対策の観点からも取り組みが続くでしょう。

2020年の施行に向けて、少子高齢化対策の一環としての政府の意図も組みつつ、助成金を活用しながら対応していくことが大切です。

時間外労働上限設定コースを使おう!

この時に活用したい助成金は、時間外労働等改善助成金のうち、時間外労働上限設定コースです。

時間外労働上限設定コースでは、以下のような時間外労働の改善・削減につながる様々な取り組みを実施し、目標の達成状況に応じて経費助成を支給します。

  1. 労務管理担当者に対する研修
  2. 労働者に対する研修、周知・啓発
  3. 外部専門家(社会保険労務士、中小企業診断士など) によるコンサルティング
  4. 就業規則・労使協定等の作成・変更(時間外・休日労働に関する規定の 整備など)
  5. 人材確保に向けた取組
  6. 労務管理用ソフトウェアの導入・更新
  7. 労務管理用機器の導入・更新
  8. デジタル式運行記録計(デジタコ)の導入・更新
  9. テレワーク用通信機器の導入・更新
  10. 労働能率の増進に資する設備・機器等の導入・更新

時間外労働上限設定コースで設定されている成果目標は、

  • ①時間外労働を月 45 時間以下に抑え、なおかつ年間 360 時間以下とする
  • ②時間外労働は月 45 時間超であるものの、月 60 時間以下に抑え、なおかつ年間 720 時間以下とする
  • ③時間外労働は月 60 時間超であるものの、時間外労働と休日労働の合計を月 80 時間以下に抑え、なおかつ時間外労働を年間 720 時間以下とする

のいずれかであり、達成状況に応じて、

  • a、業務効率化にかかった経費を、200万円まで支給
  • b、業務効率化にかかった経費を、上限設定の上限額及び休日加算額の合計額まで支給
  • c、業務効率化にかかった経費を、対象経費の合計額×補助率3/4まで支給

のうち、最も低いものが支給されます。

時間外労働上限設定コースの成果目標と助成金額の関係はやや複雑なので、詳しく説明している以下の記事を参考にしてください。

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まとめ

少子高齢化対策の重要性が高まっている流れから、今後も政府は様々な形で企業に努力を促し、助成金による支援も実施していくでしょう。

このような政府の方針・意図を汲めば、助成金を受給する機会が得られやすく、会社を強くしていくことにつながります。

時間外労働等改善助成金を活用し、テレワークを導入するため、時間外労働を削減するために機器の導入や研修などに取り組み、経費助成を受給すれば、小さな負担で大きな効果を得ることができます。

ぜひ時間外労働等改善助成金を活用し、「禍(少子高齢化)転じて福(業務効率化)となす」を目指していきましょう。

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