無駄・無理・ムラをなくすだけで資金繰りがみるみる改善

赤字に陥ってしまったとき、通常は黒字経営の会社が一時的に赤字に陥ってしまったならば、簡単に抜け出せることと思います。

しかし、しばしば赤字に陥ってしまう会社が、資金繰りを改善して赤字体質を克服することは、簡単なことではありません。

赤字会社が資金繰りを改善するためには、資金繰りにおける無駄・無理・ムラを除いていくことが非常に重要です。

本稿では、それらのポイントを解説していきます。

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資金繰りの全体を見直そう

赤字体質に陥っている会社の中には、根本的な資金繰りがおかしいことが多々あります。

赤字脱却のために最も大事なことは、利益を残すことです。

利益が残らなくてマイナスになっているのですから、これは当然のことです。

しかし、そのために利益を上げるばかりに躍起になっていてはいけません。

利益を上げるためには長期的な取り組みが必要だからです。

それと同時に、利益を食いつぶしている要素があるならば、それを取り除くことによって利益を残すようにしていくことも、非常に重要なことなのです。

この時、

  • 無駄はないか?
  • 無理はないか?
  • ムラはないか?

という三つの点を考えるのがポイントです。

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無駄はないか?

まず、無駄な資金の使い方をしていないかを見ていきます。

無駄な資金とは、利益に結びつかない資金の使い方を言います。
これは、一個人における「無駄遣い」と同じです。

会社の目的は、利益を上げることです。

もちろん、社会の役に立つ会社であることも重要ですが、それも利益あってこそです。

わかりやすい無駄遣いの例は、遊興費と混同される交際費です。

取引先の接待のために交際費を使うならば、それは今後の利益につながる可能性があるのですから、決して無駄ではありません。

しかし、接待と称していながら、実際には楽しみの部分が大きいようならば、それは無駄遣いです。

このほかにも、設備を購入する際に、特定の1社から購入するのも無駄な使い方です。

それが利益につながることもあるでしょうが、相見積もりを取ればコストカットできる可能性があるにもかかわらず、1社から買ったばかりに高い買い物をしているならば、少なくともその差額分は無駄と言えるでしょう。

無理はないか?

無理というのは、無理のある使い方のことです。

収入によって支出を図ることをせず、無理な支出をしてしまったり、あるいは無理な借り方をしていると、赤字に陥るリスクが高まります。

バブルの時代、銀行は簡単にお金を貸してくれましたが、あの当時は無理な借り方をして投資に手を出し、バブル崩壊によって損失を出して赤字になった会社が続出しました。

それがいい例です。

資金繰りに無理がある時、一時的には何ともないように見えても、いずれ資金不足に陥ることになります。

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ムラはないか?

ムラがある資金の使い方とは、会社の方針が一定しないために、資金の使い方にムラが出てしまうのです。

例えば、会社の方針としては、堅実な経営を心掛け、徐々に利益を伸ばしていこうという方針であるにもかかわらず、一時的な流行に乗せられて堅実性を欠く製造をしてしまい、過剰在庫を抱えてしまったなどと言うのは、ムラがある資金の使い方だといえるでしょう。

改善策

赤字の会社の貸借対照表を見た時、資金の使い方に無駄がある、無理がある、ムラがある場合には、これが赤字の大きな原因になっている可能性があります。

それを見つけるために、まずは貸借対照表の各項目を詳しく見ていきましょう。

見方としては、各項目を「利益に産まずに眠っているものはないか?」という視点で見ていきます。

例えば、以下のようなものが無駄・無理・ムラに該当すると言えます。

現金預金が豊富

必要以上に多額の預金を、無理して作っていないか検討する。

受取手形が多い

  • 受取手形は支払期日まで待っていなければならず無駄が生じる。
  • 資金繰りが厳しいならば、裏書譲渡して支払いに充当していく。
  • 現金払いに切り替えられる取引先がないかを検討する。
  • 期日現金や据置払いに変更はできないかも検討する。

売掛金が多い

  • 売掛金も支払期日までは現金化されず無駄が生じる。
  • 資金繰りが厳しければ、ファクタリングで効率よく現金化できないか考える。
  • 支払サイトが長すぎる売掛金があれば、支払いサイトを少しでも短くするよう心がける。
  • 売掛金管理を細かく行ない、もれなく回収していく。

在庫が多い

  • 在庫は無駄な出費を産みやすいので注意する。
  • 在庫を最小限に止めるための取り組みをするべきである。

役員や従業員への仮払金・立替金・貸付金がある

  • 相手が身内であるだけに、回収が甘く、ほったらかしになりやすい。
  • 赤字会社にとっては無理な資金使途である。
  • 早急に回収を図る。

本社社屋を所有している

  • 資金繰りがうまくいっている会社や有名企業ならばまだしも、赤字会社には無駄が多すぎる。
  • 賃貸に切り替える。

社用車のグレードが高すぎる

  • 赤字会社には無駄が多い。
  • 見栄を張らずにグレードを落としたり、リースに切り替える。

有価証券を保有している

  • 有価証券は余裕ある時の運用のためのものである。
  • 極力換金すべき。

保険をかけている

掛け捨て契約に切り替え、出費を抑える。

稼働していないその他の資産がある

売却して換金する。

借入金が大きい

  • 返済が資金繰りの負担になっていることが多い。
  • 上記によって浮いた資金や換金して得た資金によって減らすことを心がける。

人材が非効率

  • 貸借対照表には載っていないもので、無駄や無理が多いのが人材である。
  • 過剰な人材を削減したり、適材適所を考えることも、人材という資源を効率に活用して利益につなげるための大切な方法といえる。
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赤字体質の会社は、資金繰りを冷静に見直してみると、以上のような無駄や無理が見つかることが多々あるものよ!

それらを見つけ次第改善に乗り出し、必要に応じて資金化し、借入金の圧縮に利用していくなどすれば、資金繰りは徐々に改善していきます。

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まとめ

赤字からの脱却を考える時、売上を伸ばして利益を上げることばかりを考える経営者は少なくありません。

しかし、いくら利益を上げたとしても、無駄・無理・ムラが多い資金繰りならば、せっかくの利益も有効活用されることがなく、効率よく赤字体質を改善していくことはできません。

赤字への対策を考える時には、まず資金繰りを見直し、無駄・無理・ムラを解消していくことが非常に大切なのです。