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多くの会社が使っている「でんさいネット」の基本を知ろう!

でんさいネットは手形などに替わる新しい金銭債権であるでんさいを利用するシステムです。

手形と違い割引や残高証明などが利用しやすくメリットがたくさんあります。

でんさいの概要がよく知られるようになれば、普及率も上がってくるでしょう。

資金調達プロ

でんさいネット? 電子記録債権? 基本概要

一般の人には聞きなれないものですが、でんさいネットというサービスをご存知でしょうか。

株式会社全銀電子債権ネットワークという会社の通称であり、提供するサービスを指すこともあります。

日本にある銀行が会員になっている組織で、銀行業界の代表とも言える一般社団法人全国銀行協会の子会社として平成22年に設立し、平成25年からサービスを提供しています。

でんさいネットでは電子記録債権というものを扱っています。

電子記録債権とは従来の手形や指名債権をネットワーク上でさらに便利に使えるようにしたものですが、今まで課題だった部分を改善しているため違うものと考えた方が適切です。

例えば従来の手形は作成や交付、保管などにコストが掛かり、紛失や盗難といったリスクもありました。

電子記録債権の場合、手形にあたるもの自体が電子データになるためコストは掛からず、記録機関にデータとして記録されているため紛失や盗難が起こることはありません。

売掛債権では譲渡対象債権者が存在しなかったり二重に譲渡してしまったりすることがありますが、電子記録を用いる電子記録債権であればそのようなことはありません。

また通常の手形と違い、分割して譲渡することもできます。

でんさいネットは様々な銀行が参加しているサービスなので、普段取引を行っている銀行から利用することができます。

取引を行いたい場合は、銀行を通じてでんさいネットの発生記録請求を行います。

でんさいネットが記録原簿に発生記録を行うことで、でんさいが発生します。

次に同じように記録原簿に譲渡記録を行います。

支払期日が来ると自動的に引き落としと振込が行われます。

これが基本的なでんさいネットを利用したやり取りです。

でんさいネットを使って支払いをするためには、債権者と債務者の両方がでんさいネットを利用している必要があります。

取引を行っている金融機関が違う場合でも、金融機関がでんさいネットを用いたサービスを取り扱っていれば問題ありません。

個人消費者にはでんさいネットの利用はできませんが、一定の条件を満たした法人や個人事業主であれば誰でも利用が可能です。

そのため全国でたくさんの企業が従来の手形などを使った取引に替わるものとして利用しています。

普段インターネットを使わないという人や、新しいシステムなのでよくわからないという人向けに概要をパンフレットもあるので、まずは目を通してみることをおすすめします。

 

 

手形割引とでんさい割引…その違いってナニ?

手形を用いた金銭のやり取りを行う場合、手形割引を行うことがあります。

名前の通り手形の額面よりも受け取る金額が少なくなりますが、その分期日よりも早く受け取ることができるというメリットがあります。

そもそも手形というのは、決められた期日に支払いを行うという約束をするもので、支払い側としては支払期日を先に設定して伸ばすことができますが、受け取る側は期日に現金化するまでは利用できないというデメリットがあります。

受け取る側が期日より前に現金化したい場合に利用できるのが手形割引です。

まずは金融機関や手形割引を行っている業者に手形を持ち込みます。

金融機関や業者は、手形の額面から支払い期日までの金利や手数料などを引いた額を、手形を持ち込んだ人に対して支払います。

期日前に現金化が可能ですが額面より割り引かれた金額になってしまうため、当然期日まで手形を持っている方が得ですが、急に現金が必要になった時には心強い仕組みです。

でんさい割引は手形割引と同じように、額面より金額が低くなる代わりに支払期日より前に現金を受け取れるシステムです。

手形割引のでんさいバージョンと考えても問題ありませんが、この2つにはいくつか違いがあります。

でんさいの場合、手続きの多くがオンライン上で完結します。

でんさい割引の場合も同様で、わざわざ金融機関に行かなくても良いだけでなく、現金化までの時間が短いというメリットもあります。

手形の場合は1~2日かかる場合もありますが、でんさいでは30分程度で手続きが完了する場合もあります。

また現金化の際のルールにも違いがあります。

手形の場合は支払いを分割して受け取ることができませんが、でんさいは分割が可能です。

そのため期日前に受取りたい場合にも差が出てきます。

例えば1000万円の支払い期日前の手形があり、現金が300万円必要な場合を考えてみましょう。

割引率を年率で6%、期日まで4ヶ月として計算すると、受け取れる現金は980万円なので手元に残るのは680万円です。

一方分割が可能なでんさいの場合は、現金化したい300万円以外は期日に受け取ることが可能です。

1000万円のうち310万円を先に現金化した場合、303万8000円受け取れるので、支払後手元に残るのは693万8000円です。

つまり手形とでんさいでは約14万円の差が出ることになります。

裏書手形をよく利用する場合などは、でんさいを使うメリットを享受できる場面が多いかもしれません。

でんさいネットで発行される残高証明

でんさいネットにはでんさいの残高を証明するものとして、残高証明書があります。

残高証明書は基準日の時点での残高を証明できるもので、利用契約単位で発行されます。

定例発行方式と都度発行方式があり、必要な時期や使い道によって使い分けることができます。

定例発行方式の場合、予め決めておいた基準日の残高の証明になりますが、1回限りでなく毎年同じ日に発行するようにすることも可能です。

例えば決算のために、毎年3月末に残高証明書を発行するというふうに指定ができるのです。

一方都度発行方式の場合、請求日よりも前の時点での残高を証明したい場合に使います。

性質上必要になるたびにその都度手続きを行って発行する必要があります。

どちらの方式の場合にも、証明書の発行には手数料がかかります。

手数料の金額は金融機関によって違いますが、定例発行方式は2000円前後、都度発行方式は4000円前後で行っている金融機関が多いようです。

請求手続きや金融機関を通して行いますが、証明書はでんさいネットから直接送付されます。

送付先を利用者以外の第三者に指定したり、利用者と第三者の双方に指定するなど、複数の送付先を設定することも可能です。

そのため監査法人などに提出する必要がある場合も、めんどうな手続きなしに容易に利用できます。

残高証明書は利用契約単位で発行されるので、複数の契約をしていれば契約数分の証明書が発行されます。

同じ金融機関でも別の支店や口座で利用していて契約が異なる場合は、それぞれ別々に証明書が発行されることになります。

金融機関によっては一つの契約に対して複数の口座を登録できますが、その場合は一契約分の口座全ての残高の合計が残高証明書に記載されます。

基準日の時点ででんさいを保有していない場合も、残高が0円として証明書は発行されます。

でんさいを利用しなくなった契約があってもそのままだと証明書は毎年発行されることになるので、定例発行をやめる手続きをする必要があります。

残高証明書にはでんさいの件数や金額などの残高や記録番号、支払期日などの明細情報が記載されています。

それ以外の情報が必要になる場合は、最新債権情報開示を行います。

開示請求は請求日時点ででんさいネットに記録されているでんさいの情報を確認する目的で使われます。

債権の支払金額や支払期日、債務者や電子記録保証人などの情報を出力することができ、使い道によって使い分ける必要があります。

 

 

あの会社も登録済み? でんさいネットの普及率

でんさいネットは手形の問題点を改善した新しい決済方法ですが、普及率はまだまだ低いという現状です。

そもそも手形を利用した決済自体が減少していて、現金での取引が主流になっているという状況もあり、広く普及するにはなかなか難しいという事情もあります。

それでもサービスがスタートした平成25年は1兆余りだったでんさい額が2年後の平成27年には9月までの時点で5兆6000億円を超えるなど、当初の5~6倍になっています。

でんさいが着実に利用者数を増やし、多くの取引がでんさいで行われるようになっても、なかなか普及が進まないのはなぜでしょうか。

でんさいは非常に便利で優れたシステムではありますが、取引を行う相手もでんさいを利用している必要があります。

自分たちがでんさいを利用したいと思っても、相手にその意思がなければ使うことができないのです。

統計を見てみると、利用者数に対して取引件数が少ないことがわかります。

利用者数は実際に取引を行っている、いわばアクティブユーザーの数ではありません。

利用できる環境を整えたにも関わらず、取引相手が利用者ではなかったりして実際の取引に使えないというケースが多いということです。

でんさいネットに限りませんが、インターネット上の取引に対して拒否反応を示す人は珍しくありません。

特に年配の人はパソコンやインターネットについてよくわかっていない部分が多く、ウイルスやサイバー攻撃などネガティブな印象が強く必要以上に警戒する傾向にあります。

加えて長年行ってきた慣習を急に変えるのが難しいということもあります。

新しいことを勉強しなければいけなくなったり、仕事のやり方を変えるというのはなかなか難しいものです。

そもそも会社の中にでんさいについて正しい知識を持っている人がいて、その人がでんさいの導入についての進言を行わなければ、会社としてでんさいを利用しようという方向になりません。

手形を利用する取引は年々減ってきていますが、でんさいには手形にはないメリットもあります。

普段からインターネットバンキングなどを利用している企業であれば、でんさいの利用自体はそこまで難しいものではありませんし、使い方さえわかってしまえばコストや時間の削減もできます。

でんさいを利用している取引先が増えれば、自社ででんさいを導入するメリットも大きくなるので、今後も普及率が上がっていくのは確実と言ってもよいでしょう。

 

 

でんさいネットを使うメリットとデメリット

でんさいは手形の問題点を改善した新しい金銭債権です。

色々なメリットがありますが、中にはデメリットになってしまう部分もあります。

メリットとしてよくあげられるのは、コストや手間を削減できる点です。

でんさいは電子記録債権のため、手形などの従来の方法と違い取引の際に紙を使う必要がありません。

ペーパーレスの取引では押印や書類の発行などの手間が省け、コストもかかりません。

また収入印紙が必要ない他、搬送の必要もないのでコストや人員を省くことができます。

手形のように実体のあるものではないので、紛失や盗難といったリスクもなくなります。

でんさいではネットワーク上に全ての情報が記録として残っているため、紛失しないだけでなく確認や管理も簡単です。

でんさいの大きな特徴は分割が可能な点です。

手形の場合は分割ができないため、額面の一部のみを割引して現金化したり、譲渡することができませんでした。

しかしでんさいは必要に応じて分割することが可能なため、一部分だけを現金化したり、譲渡して支払いに充てることもできます。

でんさいは分割が可能なことによって手形よりも現金化しやすくなっていますが、他にも現金化しやすい理由があります。

手形の場合は支払期日が来たら銀行に手形を持っていき、手続きをする必要があります。

ところがでんさいの場合は、支払期日になれば自動的に振込みされるようになっています。

そのため期日になればすぐに現金を動かすことができるのです。

良いことばかりのように感じるでんさいですが、当然デメリットもあります。

現時点でのデメリットとしては、普及率がまだ低いことです。

でんさいはお互いに利用者でないと取引できないため、自分たちが使おうと思っても使えるかどうかは相手次第です。

そのためまだ一般的とは言い難い普及率の低い現状では、取引に使えない場面も多くなってしまいます。

でんさいを使った取引と手形を使った取引、現金での取引というように分かれてしまうと、会計処理などが複雑になってしまうこともあります。

でんさいを導入したばかりの頃にも、勘定科目などが変わってしまうために勝手がわからないということもあります。

またセキュリティ的にも100%安全とは言い難く、ハッキングなどの被害に遭う可能性も捨てきれません。

このようなデメリットを鑑みても、でんさいを利用するメリットは大きいので、リスクを理解しつつうまく利用するようにしましょう。

 

 

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