減価償却が分かれば固定資産が分かる!

会社を運営していく上で、固定資産は欠かせない存在です。

土地や建物といった不動産、不動産に伴う設備、機械や工具、車両などの固定資産がなければ、ほとんどの事業は成り立ちません。

固定資産の価値を正しく把握するためには、減価償却を正しく計上することが重要です。

減価償却を正しく理解することによって、固定資産の理解も非常にスムーズになります。

本稿では、減価償却について、誰でも理解できるように解説していきます。

固定資産とは?

会社の資産は、大きく流動資産と固定資産に分けることができます。

多くの会社では、固定資産よりも流動資産のほうが大きくなっているものですが、固定資産も事業には欠かせないものです。

そのため、自社の事業を正しく考えるためにも、財務を把握するためにも、効率的な経営のためにも、銀行とうまく交渉するためにも、固定資産をよく理解しておくことが重要です。

固定資産は、有形固定資産と無形固定資産に分けることができ、このどちらにも分類できない固定資産があれば「投資等」に分類します。

”流動”資産に対して”固定”資産というわけですが、固定というからには流動性に乏しく、固定的な資産だとイメージすることができます。

しかし実際には、固定資産は増減するものであり、常に一定に固定されているわけではないわ。

流動資産は営業の流れに沿って高い流動性を持っているのに対し、固定資産は営業の流れとは異なるサイクルで、低い流動性で変化します。

減価償却を理解すれば固定資産が分かる

流動資産にせよ、固定資産にせよ、それを理解するためには資産の流れを理解することが重要です。

流動資産ならば、現預金が棚卸資産に変わり、さらに売掛金や受取手形に変わり、それがまた現預金に変わります。

この流れを知れば、流動資産が分かります。

固定資産も、現預金が不動産や機械、車両などに変化し、事業に利用することで価値が減少していきます。

中には、不動産などの価値が上昇することもありますが、基本的には償却期間を基準として価値が減少していく流れになります。

この流れを、減価償却と言います。

つまり、減価償却を理解すれば、固定資産も随分と理解しやすくなるんだ。

逆に言えば、減価償却を理解できていない経営者も多く、その場合には固定資産もあまり理解できていないはずです。

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銀行の好印象にもつながる

銀行が融資先の与信管理をしたり、新規あるいは追加融資を判断する際には、融資先の資産をできるだけ正確に把握し、粉飾を見抜いていく必要があります。

銀行員が固定資産を見るとき、流動資産とは異なる見方をします。

まず、固定資産は売掛金や受取手形のように、架空の固定資産を計上することが困難です。

そのようなことをしても、その固定資産の存在を証明することはできないため、すぐにばれてしまうぞ。

ならば、貸借対照表に計上されている固定資産は、すべて額面通りに受け取るかというと、そうではありません。

固定資産では、減価償却をいじることで粉飾されることが多いからです。

減価償却を正しく理解しておくと、固定資産の理解に役立つだけではなく、減価償却を正しく計上することができます。

意図せずに減価償却の計上がおかしくなり、銀行から粉飾を疑われることもなくなります。

これにより、信用できる真面目な会社という好印象につながることがあります。

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減価償却を理解しよう

減価償却について、曖昧に理解してしまっている人は多いものです。

しかし、減価償却は難しいものではありません。

例えば、自社の製造にかかわる設備を導入したとします。

この時にかかる費用は1億円で、償却期間は10年とします。

つまり、その設備は今後10年にわたって正常に稼働し、事業に貢献していくということです。

日本の機械は品質が良いため、実際には11年目以降もその設備を使い続けることができるかもしれません。

しかし、減価償却を考える際には、償却期間を上限として活用できるものと考えます。

さて、この会社は銀行から資金を調達するなどして、1億円の費用を支払います。

しかし、1億円の設備費用を支払った年度に、1億円の費用を丸ごと計上して利益から差し引いてしまうと、会社の損益を正しく見ることができなくなります。

ならば、その設備が役目を終えた10年目に、1億円の除去損(償却期間を終えた資産を貸借対照表から除き、それと同額の利益が減ること)を計上したとすれば、これも10年後の当期損益がめちゃくちゃになってしまいます。

このように、多額の費用をかけて取得した固定資産に対し、償却期間を無視して一気に計上してしまうと、決算がおかしくなってしまいます。

本来、決算は会社の財務と業績を整理することが目的なのですから、これでは決算の意味がなくなります。

そこで、このような固定資産は、事業に使っていくうちに、年々価値が減少していき、償却期間を満了した時点で価値がゼロになると考えます。

この例では、1億円かけて設備を導入した時点で、1億円の現預金から1億円の固定資産に置き換わります。

手元では、現預金が1億円減っていますが、その代わりに設備が手に入っていますから、資産全体では変化がありません。

そして、償却期間である10年をかけて、価値が徐々に目減りしていくと考えて、1000万円の費用を毎年の利益から差し引いていきます。

これが、減価償却です。

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減価償却は自由に使えるお金?

上記の通り、減価償却は、経理の上では費用とみなされます。

費用という以上は、出ていくお金のはずです。

しかし、「減価償却は自由に使えるお金と同じ」といわれますし、銀行が会社の返済力を考えるときにも、「返済原資=当期利益+減価償却費」と考えます。

費用であり、出ていくお金であるはずが、実際には自由に使うこともできれば、借入れの返済に充てることもできます。

これが、減価償却を理解するときに混乱しやすい要素でもあるでしょう。

これを理解するためには、以下のように考えるのが分かりやすいです。

①自社で、1億円をかけて設備投資を行い、償却期間である10年をかけて、毎年1000万円の減価償却を行います。
②ある年、自社では2000万円の利益が出ました。
手元の資産は2000万円増えました。
③減価償却として、設備の価値を1000万円減少させます。
貸借対照表の左側にあたる【資産】と、右側にあたる【負債・資本金・利益】は常に一致するため、減価償却によって左側の資産が1000万円減少すれば、右側の利益も1000万円を減少させて、バランスをとります。
④損益の上では、利益が1000万円に減少しました。
しかし実際には、手元に残っている利益は変わらず2000万円のままです。
見た目では利益が減っているものの、実際には減っていないのです。
差額分の1000万円は、自社で自由に使うことができます。

このように考えると、減価償却が費用でありながら、自由に使えるという意味が分かると思います。

1000万円の費用が毎年計上されるからといって、資金繰りが圧迫されるわけではありません。

むしろ、利益が1000万円減少することで、納税額が減るため、資金繰りがラクになるとも言えます。

銀行が、減価償却を返済力の一部とみなす理由もわかるでしょう。

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まとめ

本稿の説明によって、減価償却の性質が分かったと思います。

費用でありながら自由に使えるという、一見矛盾している性質についても、その理由が分かったと思います。

これは、固定資産を正しく理解する助けにもなりますし、実際の資金繰りにも役立ちます。

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ただし、減価償却は正しく理解すると同時に、銀行から粉飾を疑われないように、正しく計上することも重要だよ!

減価償却の計上と、粉飾を疑われるケースについて、詳しくはこちらの記事を参考にしてください。

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