国や自治体から受け取った補助金は、融資とは異なって返済する必要もなく、会社の資金繰りに良い影響を与えます。
しかし、補助金の受給のためには、書類審査と面接をクリアする必要があります。
本記事では、「補助金受給時の面接に受かるためのポイント」をお伝えしていきます。
補助金は書類審査の段階で多くの会社が落とされる

書類審査は非常にハードルが高く、多くの会社が落とされてしまいます。
感覚としては、書類審査によって募集上限の2倍程度まで絞り込まれます。
非常に多くの会社が書類審査の段階で落とされるため、厳しい印象を抱くかもしれません。
しかし、これはある意味仕方のないことです。
補助金の審査にあたる専門家は、大学教授や大企業の役員、コンサルタントなどであり、審査以外に本業を持っています。
そのため、審査にかけられる時間には限りがあり、多くを書類審査で落とさなければ対応しきれないのが実態です。
書類審査を通った段階で、補助金の受給がかなり現実味を帯びてきます。
せっかく書類審査に通ったので、面接対策をしっかりと行いましょう。
面接審査は当日より前から始まっていることもある

審査の参考となるのは実際の面接だけではありません。
面接審査の前提として書類審査を受ける必要がありますが、この書類を提出するとき会社の代表者が持参しなければならない場合があります。
このような方法で提出を求められているならば、その時から面接は始まっていると考えるべきでしょう。
たとえば、提出時に簡単な説明を求められたとして、代表者がうまく説明できなかったとすれば、印象は非常に悪くなります。
補助金を申請する会社の中には、事業と補助金について真剣に考え、熱心に取り組み、代表者自ら書類の作成に深くかかわっている会社も多いです。
そのような中で、真剣味がないとか、熱意が感じられないとかの印象を持たれてしまうと、その時点で大きなマイナスを背負うことになります。
補助金面接にむけて準備しておくこと2点

面接の準備として、次の2点を行いましょう。
- 書類の内容をしっかり覚える
- 質疑応答を想定して練習する
面接を行う面接官は、審査委員が務めます。
面接官は、自分の専門外の分野を扱うこともあり、面接官が自社の分野に精通していない可能性も高いです。
面接準備は、自社の分野には精通していない専門家に説明する可能性も踏まえて、丁寧でわかりやすい説明をするために準備と考えましょう。
書類をしっかり覚える
まず、申請書類の内容をしっかり覚えておくことが重要です。
面接では、申請書類の内容について説明を求められるのですから、申請書類の内容をしっかり覚えていなければ話になりません。
質問に対して説明する時、申請書類の内容と違うことを言ったり、忘れてしまって説明できなかったりすれば、面接はクリアできないでしょう。
売上や利益や経費については、全ての数字を細かく覚える必要はありませんが、全体の数字を大まかに把握しておくことは大切です。
質疑応答を想定して練習する
質疑応答では、どのようなことが聞かれるかをあらかじめ予想し、想定問答集を用意しておくことが大切です。
面接官はさまざまな業界の専門家です。
そのため、それぞれの業界の知識に照らし合わせながら、幅広い質問がなされると考えられます。
質問されそうなこといろいろと考えてみて、それに対する答えも考えておきましょう。
身近な経営者に模擬面接をお願いする方法も有効です。
補助金面接の内容と流れ

実際の面接は、30分から1時間に渡って行われます。
どのような流れで面接が行われるのかについて見ていきましょう。
1.簡単な自己紹介
簡単な自己紹介をします。
一般的な自己紹介をすれば問題ありません。
2.事業内容の説明
事業内容の説明は、申請書類をもとに行われます。
ここが面接の中でも特に重要で、このとき事業の実現性や有用性をしっかりとアピールすることで、補助金を受けられる可能性が高まります。
アピールすべきポイントを、しっかりと審査員の印象に焼き付けるためには、アピールポイントを2~3くらいに絞って説明するようにしましょう。
3:質疑応答
事業内容の説明が終わると、質疑応答が行われます。
申請書類の内容と、代表者自らの説明について、面接官がもっと詳しく知りたいと思ったことや、疑問に感じた点について質問が行われます。
面接官が質問してくる意図は、次のことが考えられます。
- 専門ではない業界であるため、よく理解できなかった
- 自分の専門分野と掛け合わせて考えたい
- 事業の弱みをチェックしたい
面接官が質問した際には、その意図をきちんと汲み取って、適切な回答をする必要があります。
専門ではない業界であるため、よく理解できなかった
面接官が単純な知識不足から説明してきていると感じたならば、より分かりやすく説明し、理解を促すようにします。
面接官が間違った認識をしていた場合にも、それをやんわりと訂正するように話を進めることが大切です。
面接官は特定の分野のエキスパートであり、自信を持っている人も多いため、間違いを指摘するような話し方をすると、印象を悪くする可能性があります。
自分の専門分野と掛け合わせて考えたい
次に、面接官が、自身の専門分野と掛け合わせて考えたい場合には、面接官の専門分野に話を持って行くような形になります。
このとき、面接官は何らかの具体的な回答を引き出したいのではなく、自身の専門分野の知識を用いてより深く理解したい場合がほとんどです。
事業の弱みをチェックしたい
事業の弱みをチェックしたいという意図での質問ですが、これが最も重要です。
面接官は、事業の弱みを正確に知り、その弱みを抱えていても事業に魅力があるか、弱みをカバーできそうかといったことを知りたいのです。
申請書類や事業の説明を踏まえて、面接官が感じた弱みについて質問をされたとき、それにしっかりと反論し、弱みをカバーしなければなりません。
うまくやり遂げるためには、準備段階における質疑応答の想定と練習が重要です。
補助金面接に落ちるパターン

最後に、面接に落ちるパターンをチェックしておきましょう。
責任者が面接に行かない
上述の通り、面接は責任者が受けるものであり、中小企業ならば社長が受けるものです。
社員の中には、社長よりも弁が立つ人もいるかもしれませんが、それでも社長自らが面接に行かなければなりません。
もし、社長以外に事業の責任者がいる場合には、社長と責任者が一緒に面接を受けます。
事業の細かい部分の説明・質疑応答には責任者が対応し、会社全体に関することは社長が対応しましょう。
書類の内容と説明の内容が違う
面接は、申請書類をもとに行われます。
したがって、社長の説明で話す内容が申請書類の内容と異なると、社長の説明と申請書類のどちらかが嘘ということになります。
そのような会社に対して、補助金が出るはずがありません。
数字に関する説明は特に重要で、売上や利益、経費などの数字はしっかりと覚えておき、書類と説明が一致するようにしましょう。
自信がない
説明するにあたり、事業の実現性に自信がないような印象を与えてしまうと、面接に落ちてしまいます。
事業について最も理解しているはずの社長に自信がなければ、面接官も事業の成功を疑います。
成功に疑いのある事業に対して、補助金が出るはずはありません。
説明の内容によって自信が疑われるだけではなく、熱意によっても疑われる可能性もあります。
何としても成功させるという熱意をもって取り組んでいれば、説明にも熱意がこもるものですし、熱意があって説明にも納得できる事業は実現性も高いのです。
嘘をつく
質疑応答の際、想定していなかった質問をされたとき、慌てておかしな回答をしてしまうことがあります。
このような状況でも嘘をつくことだけは絶対にやめましょう。
そのような嘘はバレるものですから、面接に落ちる原因となります。
「それについては十分な調査もしておらず、正確にお答えすることができません。」などと正直に話す方がいいです。
社内・社員のせいにする
事業の弱みについて質問された時、その弱みは社内や社員に原因があるのかもしれません。
そのような場合にも、決して社内や社員のせいにしてはいけません。
補助金は会社に出すものであり、社長個人に出すものではないのですから、社長個人は悪くないという印象を与えても意味はありません。
社内や社員のせいにするということは、社内の整備や社員の教育が不十分だと認めることと同じです。
まとめ
補助金申請にあたり、厳しい書類審査を潜り抜けた会社は、補助金の受給がかなり現実的となってきます。
せっかく書類審査をパスしたのですから、面接審査にも受かるよう、面接審査のポイントを押さえ、しっかりと準備して臨み、補助金を勝ち取ってください。

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