若者の雇用に役立つ「ユースエール認定制度」とは?助成金額もアップします

若手の人材が不足している中小企業は多く、従業員の高齢化を止められずに倒産してしまう会社もあります。

少子高齢化によって、若手の人材がどんどん減っているため、今後は若手の人材を確保できるかどうかによって、企業の生存率は大きく左右されることでしょう。

若手の人材を確保するために、ぜひ検討したい制度に「ユースエール認定制度」があります。

この認定を受けた会社では、若手の人材の採用活動を有利に進めることができたり、受給できる助成金額が増額されたりします。

本稿では、ユースエール認定制度のメリットや認定要件について解説していきます。

若手の人材が不足している

生産年齢人口が減少していることによって、人材不足に悩む会社が増えています。特に、中小企業では、若手の人材が不足している会社が少なくありません。

政府は、生産年齢人口の減少に対応するべく、様々な取り組みを実施しています。例えば、

  • 定年退職となる年齢を引き上げることや、高齢者雇用を促進することなどによって、できるだけ長く働く続けられる環境を作り、生産年齢人口の減少を防ぐ
  • 多様な働き方ができるよう、テレワークの普及、産休・育休・介護休暇の促進などに取り組み、労働者を増やす

といった取り組みが見られます。

CFイエロー
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しかし、政府が最も力を入れているのは、若者の雇用よ!

少子高齢化により、今後ますます、若い働き手は減ってくるでしょう。

それに加え、若者の考え方や生き方が昔とは大きく変わってきており、労働に価値を見出さず働かない若者、一つの職場に定着しない若者、意欲的に働かない若者などが増えています。

これは、日本経済の成長を停滞させる大きな原因となるため、政府は若者の雇用に力を入れているのです。

CF戦隊
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政府は若者の雇用を促進したい

このような政府の方針は、「若者雇用促進法」という法律を作っていることからも、よくわかります。

もっとも、法律とはいっても、若者の雇用を促進しなかった会社が罰則を受けるようなものではありません。

しかし、若者の雇用を促進すべく、公的機関と企業との連携を図ったり、若者の雇用に取り組む会社が助成金を受給しやすくなったりすることは確かです。

 

CFブルー
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若者を雇用したいと考える会社は多いと思いだろう!

しかし、漠然と考えているだけでは、良い結果を得ることは難しいでしょう。

若者の雇用に対する政府の考え方や支援について知り、自社が若者の雇用で有利になるように取り組んでいくことが大切です。

 

若者の雇用に力を入れている会社は、様々な助成金を受給することができます。

また、若者の雇用に力を入れていることを認められた会社は、「ユースエール認定」を受けることができ、これが会社に様々なメリットをもたらしてくれることとなります。

ユースエール認定制度とは、
「若者の採用・育成に積極的で、若者の雇用管理の状況などが優良な中小企業を、若者雇用促進法に基づき厚生労働大臣が認定する制度」です。

自社の取り組みが認められ、厚生労働大臣からお墨付きをもらうことができるのですから、認定を受けた会社では、政府からの支援をかなり受けやすくなるというメリットがあります。

CF戦隊
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ユースエール認定制度のメリット

ユースエール認定制度の認定を受けると、以下のように様々なメリットが得られます。

助成金が増額される

助成金について様々な解説をしている当サイトとしては、まず助成金に伴うメリットを紹介すべきでしょう。

助成金は、厚生労働省が実施している制度です。助成金支給元のボスである、厚生労働大臣からユースエール認定というお墨付きを与えられることにより、助成金の増額を受けることができます。

増額される助成金と内容は以下の通りです。

【キャリアアップ助成金(正社員化コース)】

キャリアアップ助成金の正社員化コースでは、有期契約から無期雇用・正規雇用、無期雇用から正規雇用へと転換した場合に、助成金を受給することができます。

ユースエール認定を受けている会社では、35歳未満の労働者を有期契約から正規雇用へ転換する場合、受給額が12万円加算されます。

これにより、最大84万円の受給が可能となります。

【人材開発支援助成金(特別訓練コース)】

人材開発支援助成金は、労働者に対して様々な訓練を実施したとき、訓練にかかった経費の一部を助成するものです。

ユースエール認定を受けている会社が特定訓練コースに取り組む場合、経費助成率が本来60%のところ、75%アップします。

【トライアル雇用助成金】

トライアル雇用助成金は、就労に不安のある人材を雇用するとき、3ヶ月の有期契約を結んでトライアル雇用を実施し、その後常用雇用に切り替えた場合に、1ヶ月あたり1人4万円(最大3ヶ月12万円)の助成金を支給するものです。

ユースエール認定を受けている会社が、35歳未満の対象者に対しトライアル雇用を実施する場合、本来ならば1ヶ月あたり1人4万円のところ、1ヶ月あたり1人5万円(最大3ヶ月15万円)に増額されます。

【特定求職者雇用開発助成金(三年以内既卒者等採用定着コース)】

特定求職者雇用開発助成金は、特定の求職者の雇用拡大・定着を図るための助成金です。

三年以内既卒者等採用定着コースでは、既卒者等(学校等の既卒者や中退者)が応募可能な新卒求人の申込みまたは募集を新たに行い、既卒者等を新卒枠で採用し、その後一定期間にわたって定着させた場合、1人当たり最大70万円を助成するものです。

ユースエール認定を受けている会社では、1人当たりの助成額が10万円増額され、最大80万円の受給が可能となります。

 

CFレッド
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以上のように、ユースエール認定企業では、助成金活用の際に優遇されるのだ。

普通に活用した場合にも、助成金は中小企業の経営に大きな効果をもたらします。ユースエール認定を受けたうえで活用するならば、より大きな効果を得られます。

認知度アップに役立つ

人材不足に悩む中小企業では、根本的な問題として、認知度が低く応募が集まりにくいという問題を抱えています。

誰しも、知らない会社よりも知っている会社のほうが安心して応募できるため、名もなき中小企業は採用活動で苦労するのです。

そこで、認知度を上げることができれば、採用活動を有利に進めることができます。

ユースエール認定企業は、以下のように認知度を高めることができます。

ユースエール認定マーク

ユースエール認定を受けた会社では、自社の商品や広告などに、ユースエール認定マークを使用できるようになります。

ユースエール認定制度を知らない人から見れば、何の魅力も感じませんし、認知度アップにはつながりにくいでしょう。

しかし、一部の知っている人からは、若者の雇用に熱心な優良企業として認知されることになります。

このため、企業をしっかり研究して応募先を決めているような、意識の高い若者からの応募が増える可能性があります。

優良企業として紹介される

ユースエール認定企業は、わかものハローワークや新卒応援ハローワークなどで重点的にPRしてもらうことができます。

また、厚生労働省が運営しているデータベース「若者雇用促進総合サイト」でも、ユースエール認定を受けた優良企業として掲載されます。

このように、認定を受けていない会社に比べて、行政が優良企業としてアピールしてもらう機会が増えるため、認知度アップにつながります。

CFイエロー
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普通、認知度を高めるためには、会社自身の努力によってPR活動する必要があるよ!

それも大切なことですが、自社のいいところだけをアピールするのですから、鵜呑みにしない求職者もたくさんいます。

しかし、ユースエール認定を受けている会社は、厚生労働省やハローワークなど、公的機関から優良企業として紹介されるため、信ぴょう性が高そうだ、安心できそうだと考える求職者も多く、応募が増える可能性が高まります。

採用活動で優遇される

ユースエール認定企業は、採用活動でも優遇を受けることができます。

労働局やハローワークが就職面接会を開催するとき、ユースエール認定企業は優先的に案内してもらうことができます。

また、ユースエール認定企業限定の面接会に案内してもらえることもあります。

これに参加することで、求職者と接する機会が増えるため、人材確保が容易になります。

資金調達にも役立つ

このほか、資金調達の際にもユースエール認定が役立ちます。

資金調達で融資を受ける場合、民間の金融機関から融資を受けるほか、日本政策金融公庫から融資を受ける方法があります。

日本政策金融公庫の融資制度には色々ありますが、ユースエール認定企業が「働き方改革推進支援資金」によって融資を受ける場合、基準利率よりも0.65%低い金利で借り入れることができます。

もちろん、民間金融機関では明確な優遇措置がないものの、何らかの優遇が受けられる可能性は十分にあります。

政府から優良企業としてのお墨付きをもらっており、他の企業よりも有利な環境で人材を確保していけること、政府からの支援も受けやすいことなどは、その会社の強みであり、倒産しにくさにもつながります。

したがって、民間金融機関でも、ユースエール認定企業は貸し倒れリスクが低いと考え、積極的に融資してくれる可能性が高まります

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ユースエール認定を受けるためには

上記のように、人材確保のために多くのメリットがあるユースエール認定制度ですが、認定を受けるためには以下の条件をクリアする必要があります。

  • 常時雇用する従業員数が300人以下であること
  • 若者を対象として、正社員の人材を募集していること
  • 若者の採用や人材育成に積極的に取り組んでいること
  • 直近3事業年度の、正社員として就職した労働者の離職率が20%以下であること
  • 人材育成方針、教育訓練計画を策定していること
  • 前事業年度の、正社員の月平均所定外労働時間が20時間以下であり、なおかつ月平均の法定時間外労働60時間以上の正社員が1人もいないこと
  • 前事業年度の、正社員の有給休暇の年間付与日数に対する取得率が平均70%以上であること、あるいは年間取得日数が平均10日以上であること
  • 直近3事業年度の、男性労働者の育児休業等取得者が1人以上いること、あるいは女性労働者の育児休業等取得率が75%以上であること
  • 直近3事業年度の、新卒者などの採用者数・離職者数、男女別採用者数、平均継続勤務年数について公表していること
  • 研修内容、メンター制度の有無、自己啓発支援・キャリアコンサルティング制度・社内検定の制度の有無とその内容について公表していること
  • 前事業年度の、月平均の所定外労働時間、有給休暇の平均取得日数、育児休業の取得対象者数・取得者数(男女別)、役員・管理職の女性割合について公表していること
  • 過去にユースエール認定を取り消されている会社であれば、取り消しの日から起算して3年以上経過していること
  • 過去3年間に、新規学卒者の採用内定取消しを行っていないこと
  • 過去1年間に、事業主都合による解雇または退職勧奨を行っていないこと
  • 暴力団関係事業主でないこと
  • 風俗営業等関係事業主でないこと
  • 雇用関係助成金の不支給措置を受けていないこと
  • 重大な労働関係法令違反を行っていないこと
CFブルー
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以上の要件を全て満たす必要があると考えれば、ややハードルが高いと感じる会社もあるだろう。

しかし、今はこれらの要件を満たしていない会社でも、助成金を活用しながら、徐々に進めていけばよいと思います。

若者を正社員として雇用すること、人材育成に取り組むこと、時間外労働を削減すること、有給休暇の取得を促進すること、育児休暇制度を導入することなど、これらの取り組みは助成金を支給対象となっています。

したがって、助成金を受給しながら要件をひとつずつ満たしていき、いずれユースエール認定を受け、さらに良い条件で助成金を活用していく、という流れで進めていくのが良いでしょう。

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まとめ

本稿で紹介した通り、ユースエール認定を受けた会社では、他の会社よりも手厚い公的支援を受け、経営に役立てていくことができます。

今後も、働き方改革は色々な形で進められていくと思います。

色々な変化を求められるとき、良い条件で支援を受けながら変化に対応していくことができれば、他の企業と大きな差をつけ、有利な条件で生き残っていくことができるでしょう。

事業環境が大きく変わっているからこそ、ユースエール認定を受けられるよう、取り組んでみてはいかがでしょうか。

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