中小企業の財務は実額ベースで!比率分析を通して考える

中小企業の財務を考えるにあたって、企業の規模をあまり考えない人も多いものですが、企業規模によって財務の見方は大きく変わるものです。

中小企業も大企業も一緒くたに考えてしまうと、自社の本当の姿を知ることができませんし、銀行交渉でも失敗の原因になるかもしれません。

この違いが顕著に表れるのが、比率分析を考える時です。

そこで本稿では、比率分析の考え方を通して、中小企業財務の正しい見方について解説していきます。

中小企業と大企業の財務の違い

中小企業の財務の見方は、大企業のそれとは大きく異なります。

なぜならば、中小企業には、以下のような特徴があるからです。

決算情報の信頼性

中小企業の決算情報は、あまり信頼できるとは言えません。

なぜならば、大企業の決算情報のように、公認会計士や監査法人の監査を受けていないからです。

このため、税金対策のため、あるいは取引先や銀行からの印象を考えて操作されているのが普通であり、大企業と同じように決算の数値を見てしまうと、実態を正しく掴めないことがあります。

財務情報の変化

中小企業は大企業に比べて経営基盤が弱いのが普通であり、外部環境の変化によって、業績や財務が大きく変化することがあります。

このため、事前に把握していた財務状況が急激に変化することがあります。

以上のような理由から、中小企業と大企業の財務には根本的に大きな違いがあります。

CFイエロー
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この両者を同じ見方によって分析してしまうと、大変な見落としをすることがあるのね。

CFレッド
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比率分析が役に立たない?

会社の財務を分析する時、比率分析を用いることがあります。

比率分析は、その結果から会社の異常を検出する手段として有効です。

しかし、これを中小企業の財務分析で過信しすぎると、実態を正しく捉えられないリスクがあります。

勉強している社長は、自社の実態を把握するために、比率分析を用いることもあると思います。

そのこと自体は、研究熱心なことですし、銀行目線で考えるきっかけにもなり、融資交渉にも役立つと思います。

しかし、中小企業の財務を見る時、比率分析があまり役に立たないこともあるので、十分に注意する必要があります。

上記の通り、中小企業には、

  1. 財務情報が不正確である
  2. 財務内容が大きく変化しやすい

というふたつの特徴があります。

これはつまり、

  1. 財務情報が不正確であれば、比率分析の結果も不正確である
  2. 財務内容が大きく変化すれば、比率分析の結果も大きく変化する

ということです。

これでは、比率分析の結果をどこまで信頼していいかわかりません。

そもそも比率分析とは、財務内容を構成している勘定科目が全て正しく仕分けされており、全く化粧されていない会社であることが前提となっているものです。

さて、皆さんの会社では、比率分析を有効活用できるでしょうか。

怪しく感じられるのではないでしょうか。

中小企業のほとんどは、程度の差はあっても何らかの粉飾をしているものです。

自社の状態を考えてみて、極端な操作をしている自覚があれば、比率分析はあまり役立たないと考えてください。

問題となるのは、グレーゾーンの会社です。

極端な操作をしているわけではないものの、操作している自覚はあるという会社です。

CFブルー
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このようなグレーゾーンの会社では、比率分析の結果は鵜呑みにできなくなるぞ。

銀行交渉を前提として比率分析をしてみて、この結果ならば問題なさそうだと思ったとしても、銀行はそう思わないかもしれません。

このように、比率分析を過信しすぎると、銀行交渉でも見込み違いが起こりやすくなり、資金調達計画にも支障をきたすことがあります。

CFイエロー
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中小企業の比率分析の使いどころ

では、中小企業にとって、比率分析は無用の長物なのかといえば、そうとも言い切れません。

まず、比率分析を用いることにより、同業他社と比較した場合のおかしい部分を割り出すことができます。

ほかには、前期や前々期と比較した場合のおかしな点も見つけ出すことができます。

このような用途で用いるならば、中小企業でも比率分析を活用することができます。

比率分析の信頼性に問題があっても、同業他社と比較しておかしい、あるいは前期や前々期と比較しておかしい場合、明らかな異常値と考えることができるのです。

問題となるのは、同業他社や前期・前々期と比較しても問題がない、むしろ良好といった場合に、その分析結果をどこまで信頼できるかということです。

いくら比率が良好でも、銀行はそれだけで融資することはできません。

会社の返済力はどうであって、融資できるかどうかということは、比率だけでは判断できないのです。

仮に比率をある程度信頼するとしても、会社が希望する融資額が返済力に見合わないと判断すれば、いくら比率が良好でも融資は難しくなります。

比率の落とし穴

ここまで、比率分析の不安定さについて書いてきましたが、比率分析の落とし穴はほかにもあります。

この落とし穴は、大企業にも共通するものですが、そもそも信頼性に疑いがある中小企業においては、より注意すべき落とし穴と言えます。

比率分析は、比率というからには分母と分子があって、比率が出ています。

分母と分子のいずれかまたは両方か変化すれば比率も変化しますが、これが問題です。

分母が変化して比率も変化した場合と、分子が変化して比率も変化した場合とでは見方が大きく変わるのですが、比率だけを見ていると変化の詳細がわからないのです。

これは、お店の行列で考えるとわかります。

A店とB店があって、A店は100人の大行列、B店では全く行列ができていませんでした。

数日後、A店には少しの行列しかできておらず、B店にも少しの行列ができていました。

A店とB店の行列を比率で考えてみると、前後で大きな比率の変化があったことがわかります。

しかし、どんな変化があったのかについては、比率だけをみてもわかりません。

  • A店で食中毒が出たのか
  • 一時休業しているのか
  • キャンペーン中のB店に客が流れたのか
  • 近隣に開店したC店に客が流れたのか

全くわからないのです。

CFレッド
CFレッド
これも、比率分析の落とし穴なんだ。

これを、経営にあてはめてみましょう。

財務の健全性を知るための指標として、売上高借入金比率というものがあります。

これは、借入総額を売上高で割る、つまり借入総額が分子、売上高が分母となりますが、この比率は20〜30%くらいが理想的とされています。

もし、この比率が高まって悪化した場合、借入金が増えたか、売上高が減ったかのどちらかなのですが、単純に比率としてみた場合にはどう変化の詳細が掴めません。

借入金が増えたならば、返済負担を意識した資金繰りが必要になるでしょうし、売上高が減ったならば、売上改善に取り組む必要があるのですが、比率としてみてしまうとそのような判断ができないのです。

CFブルー
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返す必要のない、助成金で資金調達する方法もあります。

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実額ベースで考えよう

以上のように、中小企業の財務分析では、比率分析の結果を単純に鵜呑みにできない難しさがあります。

財務を正しく知るためには、実態に基づく数値をきちんと把握したのちに比率分析を行い、その結果も鵜呑みにするのではなく、参考として考えるべきです。

実態に基づいて財務を把握するためには、まずは決算内容を見直して、勘定科目をひとつずつチェックしていき、粉飾を修正するのはもちろんのこと不良債権などがあれば減額し、実額を知るようにします。

CFレッド
CFレッド
実額がわかれば、自社の支払い能力かどれくらいであるのか、銀行から融資を受ける場合、いくらまでならば安全に返済できるのかなど、色々なことがわかるんだ。

もちろん、それを根拠として融資交渉をすれば、おそらく銀行もほぼ同じ実額を根拠に考えるため、借入希望額や返済計画にも無理がないと判断され、融資交渉がスムーズに進む可能性が高まります。

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まとめ

自社の財務状態を知るための簡易的な分析手法は、ネットなどでも簡単に見つけることができます。

しかし、中小企業財務は一筋縄ではいかない部分も多く、単純に考えると間違いを犯すことがあります。

簡易的な方法でも、中小企業財務の本質を知った上で、実額ベースで用いるならば、それなりに効果はあるでしょう。

生兵法でケガをしないためにも、当サイトで財務や資金繰りの基本をしっかり学んでほしいと思います。

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