義務化に伴う負担の軽減こそ助成金の本領!ストレスチェック助成金とは?

近年、働き方改革が推進されていることにより、労働時間や休暇日数、最低賃金など、会社に一定の取り組みが義務づけられることが増えてきています。

中には「努力義務」としているものもありますが、いずれは罰則規定も厳しくなってくることが予測されます。

このような取り組みは「どうせ取り組まなければならないこと」と言えます。

ならば、その取り組みを実施したうえで助成金を受給し、負担を軽減したほうが賢明です。

これが、助成金の上手な使い方の一つです。

本稿では、このように助成金を上手に活用していくべき「ストレスチェック」について解説していきます。

精神的な健康が課題となっている

政府は、生産年齢人口が減少していることに鑑み、企業に対して労働者の健康維持に取り組むことを促しています。

このことは、キャリアアップ助成金のコースの「健康診断制度コース」です。

有期契約労働者などを対象とする法定外の健康診断を規定することで、助成金を受給できることなどからもよくわかります。

労働者の健康が増進されれば、病気によって働けなくなる労働者を減らすことができ、結果的に生産年齢人口の減少を防ぐことができます。

生産年齢人口を維持することは、経済成長の維持にもつながるため、労働者の健康増進は経済成長にとって不可欠だと言えます。

もちろん、労働者の健康増進は、身体的な健康の増進だけではなく、精神的な健康の増進も含まれます。

むしろ、医療の発達によって身体的な健康は比較的増進されやすいのに対し、精神的な健康を増進することは容易ではありません。

これは、精神疾患を患う人が急増していること、精神疾患者の治療が一筋縄ではいかないことなどから、よくわかるでしょう。

実際に、厚生労働省が公表しているうつ病患者の統計を見ると、

日本のうつ病患者数は

  • 1996年には43.3万人
  • 1999年には44.1万人

ほぼ横ばいでしたが

  • 2002年には71.1万人
  • 2005年には92.4万人
  • 2008年には104.1万人

と、著しく増加しています。

CFイエロー
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うつ病などの精神疾患を患うと、まともに働けなくなってしまうことも多いわ。

だからこそ、精神障害者手帳というものがあったり、精神障害者向けの雇用制度などが設けられたりしているのです。

当然ながら、精神病患者の増加は、日本の経済成長にはマイナスの影響をもたらします。

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ストレスチェックの目的

精神病患者の急増の原因は様々に論じられており、何が真の原因であるのか、ここで断定することはできません。

しかし、原因が色々考えられているということは、原因が特定できていないということです。

原因が特定できていないからこそ、確実な治療も困難なのです。

治療法が確立されておらず、一旦罹患してしまえば就労が困難になることもあるのです。

ですから、精神疾患を患うことがないように、精神的な健康を増進していくことが重要となります。

企業は、従業員に過度なストレスを与えないようにするのはもちろんのこと、従業員のストレスがどのような状態にあるかを定期的に把握し、従業員のメンタルヘルスの増進に努める必要があります。

このような、ストレス状態の定期的な検査のことを、「ストレスチェック」と言います。

ストレスチェックは、2015年12月に労働安全衛生法が改正されたことで、

  • 労働者が50人以上の事業場では毎年1回
  • すべての労働者に対して検査を実施する

このことが義務付けられました。

ただし、契約期間が1年未満の労働者や、労働時間が通常の労働者の所定労働時間の4分の3未満の短時間労働者は義務の対象外です。

CFブルー
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定期的なストレスチェックを義務付けることで、会社側と労働者側の双方が、ストレス状態を知ることができるんだ。

これにより、大きなストレスを抱えていることが分かれば、会社は

  • ストレス軽減のために措置を講じる
  • 労働者は医師の面接によって助言を受けたりする

これらの取り組みによって、精神的な不調を未然に防止することができます。

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2017年の改定で努力義務が課せられる

労働安全衛生法は、2017年に再び改正され、小規模事業者にもストレスチェックを義務付けています。

改正前は、労働者が50人以上の事業場にストレスチェックを義務付けていましたが、改正後には労働者が50人未満の事業場にも努力義務が課せられたのです。

努力義務について、

やらなくても罰則はないのだから、真剣に取り組む必要はない

と無責任な考え方をする会社もありますが、それは誤りです。

まず、政府の措置は段階的に進められていくのが通例であり、義務のなかったものが努力義務になり、その後は罰則規定付きの義務になる可能性は大いにあります。

努力義務が課せられているタイミング、すなわち自発的な取り組みが評価されるタイミングで取り組むことで、手厚い助成金を受給できることもあります。

ですが、努力義務を軽く見ている会社では、その好機を逃すことがあります。

また、「努力義務」とは「努力する義務がある」ことです。

決して、「努力しなくてもよい」ということではありません。

CFレッド
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努力義務があるにもかかわらず、全く努力をしていない会社では、努力義務に違反したと考えることができるぞ。

法的な解釈における「努力義務規定」でも、

やらなかったことで罰則規定はないものの、責任がないわけではない

と考えます。

努力義務違反を問われた会社が、努力義務規定を守らなかったことによってどのような責任を負うか、あるいはどこまで免責するかという判断が全く異なるのです。

例えば、ストレスチェックの努力義務が不十分な会社で、複数の労働者が精神疾患を患って訴訟を起こしたとします。

この時、

  • ストレスチェックの努力義務を守れなかったものの、守る努力はした
    (ストレスチェックを毎年実施することはできなかったが、2年に1回は実施したなど)

という場合と、

  • ストレスチェックの努力義務を守っておらず、努力も全くしていない
    (ストレスチェックを一度も実施していない)

という場合では、法的な責任は大きく異なります。

損害賠償が発生するとしても、

  • 前者は少額の損害賠償
  • 後者は多額の損害賠償

となる可能性が高いです。

努力義務規定は、言い逃れをさせるための規定ではなく、言い逃れをさせないための規定と考えるべきです。

これまで、ストレスチェックを実施してこなかった会社でも、努力義務には積極的に応じていくことが重要となります。

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ストレスチェック助成金とは?

以上のように、規模の小さな会社でも、ストレスチェックの努力義務を果たしていく必要があります。

ストレスチェックの実施が不十分な会社では、おそらくコスト負担を敬遠しているものと思いますが、従業員50人未満の事業場に対して、厚生労働省はストレスチェック助成金を支給しています。

ストレスチェック助成金を受給するためには、以下の流れで取り組んでいきます。

ストレスチェック助成金を受給するまでの流れ
  • ストレスチェックの実施するために、社内ルールを整備したり、従業員に説明したりすることで、体制を整える。
  • ストレスチェックを実施し、結果を従業員に通知する。
  • ストレスチェック実施後、高ストレス者と判定された従業員の申し出に応じて、医師による面接指導などを実施する。
  • ストレスチェック助成金の支給を申請する。
  • 助成金を受給する。

この流れからもわかる通り、ストレスチェック助成金を受給するためには、

  • 年1回のストレスチェックを実施する
  • ストレスチェックの結果に応じて、産業医の資格を持った医師による従業員への面接指導を実施し、事業主は面接指導の結果に基づいてアドバイスを受ける

という措置を実施する必要があります。

助成金の支給額は、

  • ストレスチェックの実施:従業員1人につき500円を上限として実費を支給
  • 産業医による面接指導:1事業所あたり、1回の活動につき21500円を上限として実費を支給(3回まで)

となっています。

※ストレスチェック助成金の詳しい内容については、以下の記事を参考にしてください。

(→従業員のメンタルヘルス増進に役立つ「ストレスチェック助成金」とは?)

ストレスチェック助成金を活用しよう

現在、従業員数50人未満の小規模事業者に対しては、ストレスチェックは努力義務となっています。

しかし、すでに述べた通り会社は努力する義務を課せられているため、いかに負担を軽減しながら取り組むか、またいかに取り組みを経営に役立てていくかを考える必要があります。

CFイエロー
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このような義務化の流れには、いずれ応じなければならないときが来るわ。

ならば、ストレスチェック助成金が受給できる時期に、これを大いに活用しながらストレスチェックに取り組み、負担を軽減していくべきです。

また、早い段階から定期的なストレスチェックを習慣化することによって、従業員が良い精神状態で長く働いてくれることが期待できます。

そして、これが生産性の維持、ひいては生産性の向上につながることもあります。

ストレスチェックの義務化を面倒に感じている会社では、このように視点を変えて積極的に取り組んでいきましょう。

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まとめ

労働者の健康を増進するために、政府は様々な取り組みを実施しており、企業にも様々な義務を求めるようになってきています。

努力義務であるうちは、ある程度柔軟に取り組んでいくことができます。

しかし今後、努力義務を課せられる内容が増えていく可能性もあり、義務化への対応を放置し続けてきた会社では、経営に大きな負担を強いられることになるでしょう。

そうならないためにも、早い段階から義務化に対応していくべきです。

その際には、助成金もしっかりと活用しながら、効率よく取り組んでいきましょう。

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