# ファクタリングの二重譲渡とは｜発覚する理由と法的な責任

- URL: https://factoring.co.jp/safety/double-assignment/
- 公開日: 2026-09-18
- 最終更新日: 2026-09-18
- 発行: アンドファクタリング（https://factoring.co.jp/）

## 要点

- ファクタリングの二重譲渡とは、同じ売掛金を2つ以上のファクタリング会社や金融機関に譲渡することで、別々の売掛金を複数の会社に売る「併用」とは違います。
- 債権が二重に譲渡された場合の優劣は、確定日付のある通知が売掛先に届いた日時か、確定日付のある承諾の日時の先後で決まり（最高裁 昭和49年3月7日判決）、法人の債権譲渡登記は確定日付のある通知とみなされます（動産債権譲渡特例法4条1項）。
- 法人の債権譲渡の状況は、概要記録事項証明書（1通300円）で誰でも確認できるため、2社目のファクタリング会社の審査や、売掛先に届く2通の通知で二重譲渡は発覚します。
- 二重譲渡をすると、回収できなかった会社から債務不履行や不法行為にもとづく損害賠償、契約の解除と違約金を求められる可能性があり、事情によっては詐欺罪（刑法246条、10年以下の拘禁刑）が問題になりえます。
- 二重譲渡をしてしまったときは、それ以上売掛金を売らずに、契約・登記・通知の状況を一覧にし、ファクタリング会社に連絡する前に弁護士に相談することが重要です。

## 早わかり表

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 定義 | 同じ売掛金を2つ以上の相手に譲渡すること。別々の売掛金を売る「併用」とは違う |
| 優劣の決まり方 | 確定日付のある通知の到達日時・承諾の日時の先後（最判昭和49年3月7日）。登記は確定日付のある通知とみなす（動産債権譲渡特例法4条） |
| 登記と通知が競合したとき | 登記の日時と通知の到達日時の先後で判断。登記には時刻も記録される |
| 発覚する主な経路 | 2社目の審査での登記確認／売掛先に届く2通の通知／2社からの送金請求 |
| 民事上の責任 | 損害賠償（民法415条・709条）、契約の解除と違約金（契約による） |
| 問題になりうる刑事責任 | 詐欺罪（刑法246条、10年以下の拘禁刑）など。成否は事実関係による |
| でんさいの場合 | 譲渡記録をしなければ譲渡の効力が生じない（電子記録債権法17条） |

ファクタリングの二重譲渡とは、**同じ売掛金を2つ以上のファクタリング会社や金融機関に譲渡すること**です。二重に譲渡された売掛金は、確定日付のある通知が売掛先に届いた日時や、債権譲渡登記の日時が早い会社が優先され、後れた会社は売掛金を回収できません。その結果、利用者は後れた会社から損害賠償や違約金を求められ、事情によっては詐欺罪などの刑事責任が問題になる可能性があります。

二重譲渡は、意図的に行う場合だけでなく、複数の会社を併用しているうちに管理を誤って起きることもあります。ファクタリングの違法性の全体像は[ファクタリングは違法？合法となる条件と裁判例](https://factoring.co.jp/safety/is-factoring-legal/)で解説しています。この記事では、二重譲渡の仕組み、発覚する理由、責任、してしまったときの対応を順に説明します。


> **二重譲渡とは**
>
> 二重譲渡とは、ある売掛金（債権）を1人目の譲受人に譲渡したあと、同じ売掛金を別の譲受人にも譲渡することです。ファクタリングでは、同じ請求書の代金を2社以上のファクタリング会社に売る場合や、銀行の融資で担保に入れた売掛金をファクタリング会社に売る場合が典型です。


## ファクタリングの二重譲渡とは

二重譲渡に当たるかどうかは、売った相手の数ではなく、同じ売掛金を2回以上譲渡したかどうかで決まります。別々の売掛金を別々の会社に売る「併用」は、二重譲渡ではありません。

民法は、債権を譲渡できると定め（466条1項）、将来発生する債権も譲渡でき、譲受人は債権が発生したときに当然に取得すると定めています（466条の6）[1]。このため、まだ請求書を発行していない代金でも、注文書の段階で譲渡すれば、その後に同じ代金を別の会社に売ると二重譲渡になりえます。

| 取引の例 | 二重譲渡に当たるか | 理由 |
|---|---|---|
| A商事宛ての請求書をX社に、B工業宛ての請求書をY社に売る | 当たらない | 別々の売掛金を売る「併用」 |
| A商事宛ての同じ請求書を、X社とY社の両方に売る | 当たる | 同じ売掛金を2回譲渡している |
| 注文書の段階でX社に代金を売り、請求書発行後に同じ代金をY社に売る | 当たりうる | 将来債権の譲渡でX社がすでに取得している可能性がある（民法466条の6）[1] |
| 以前のファクタリングで、将来の売掛金もまとめて譲渡・登記したまま、別の会社に個別の売掛金を売る | 当たりうる | 包括的な譲渡の範囲に含まれている可能性がある |
| 銀行の融資で担保に入れた売掛金を、ファクタリング会社に売る | 担保権者との競合が生じる | 売掛債権を担保にした借入れ（ABL）の担保と重なる[8] |

### では、注文書ファクタリングと請求書ファクタリングを両方使うと？

同じ取引について、注文書ファクタリングと請求書ファクタリングを別々の会社で使うと、同じ代金債権を2回売ることになりえます。注文書ファクタリングは、請求書を発行する前の将来の代金を対象にする仕組みだからです。同じ取引で両方を使う場合は、それぞれの契約書で対象になる債権の範囲（取引先・期間・金額）を必ず照らし合わせてください。仕組みは[注文書ファクタリングとは](https://factoring.co.jp/types/purchase-order-factoring/)で解説しています。

### では、銀行の融資で売掛金を担保に入れている場合は？

信用保証協会の流動資産担保融資保証制度（ABL保証）は、売掛債権や棚卸資産を担保に金融機関から借り入れる際の保証制度です[8]。こうした借入れで担保に入れた売掛金をファクタリング会社に売ると、担保権者（金融機関）とファクタリング会社の権利がぶつかります。ファクタリングの契約には、売る債権が担保に入っていないことを利用者に約束させる条項が置かれることがあります。たとえばマネーフォワードケッサイ株式会社の利用規約は、対象債権が「既に譲渡され若しくは質入その他の担保に供され、又はこれらの予約がされている債権でないこと」を利用者が表明し、保証すると定めています（第7条11号）[7]。


> **よくある誤解**
>
> 「2社間ファクタリングなら登記も通知もしないので、二重譲渡してもわからない」と書かれていることがありますが、正しくは、法人の債権譲渡登記の概要は誰でも証明書で確認でき[4]、後から売掛先に通知が届くこともあるため、発覚する経路は複数あります。発覚しないことを前提に行動するのは危険です。


### では、自分が二重譲渡をしているか確かめるには？

自分の取引が二重譲渡に当たるか不安なときは、次の順に確認してください。1つでも「はい」なら、契約書を持って弁護士に相談することをおすすめします。

1. **同じ請求書（同じ売掛先・同じ取引・同じ期日の代金）を、2社以上に売ったか。** はいなら、二重譲渡です。
2. **過去のファクタリング契約に、「将来発生する売掛金」「一定期間の売掛金」をまとめて譲渡する条項があるか。** あるなら、その後に別の会社へ売った売掛金が範囲に含まれていないか確認します。
3. **注文書の段階で売った取引について、請求書の段階でも別の会社に売ったか。** はいなら、同じ代金を2回売った可能性があります。
4. **金融機関の借入れで、売掛金を担保に入れているか。** はいなら、担保の範囲と売った売掛金が重なっていないか確認します。

### では、でんさい（電子記録債権）の場合は？

でんさいなどの電子記録債権は、譲渡記録をしなければ譲渡の効力が生じません（電子記録債権法17条）[9]。記録機関の記録で権利の移転を管理するため、請求書の売掛金のような二重譲渡は起きにくい仕組みです。でんさいとファクタリングの違いは[でんさいとファクタリングの違い](https://factoring.co.jp/compare/factoring-vs-densai/)で比べています。

## 二重譲渡されたら、どちらの会社が優先されるか

二重に譲渡された売掛金は、契約を結んだ順番ではなく、第三者に対抗するための手続き（対抗要件）を先に備えた会社が優先されます。具体的には、確定日付のある通知が売掛先に届いた日時か、確定日付のある売掛先の承諾の日時の先後で決まります。


> **民法467条（債権の譲渡の対抗要件）**
>
> 債権の譲渡（現に発生していない債権の譲渡を含む。）は、譲渡人が債務者に通知をし、又は債務者が承諾をしなければ、債務者その他の第三者に対抗することができない。
> ２ 前項の通知又は承諾は、確定日付のある証書によってしなければ、債務者以外の第三者に対抗することができない。


最高裁判所第一小法廷 昭和49年3月7日判決は、債権が二重に譲渡された場合、譲受人同士の優劣は、確定日付のある通知が債務者に到達した日時、または確定日付のある債務者の承諾の日時の先後で決めるとしました[2]。確定日付のある証書の代表例は、郵便局の内容証明郵便です（民法施行法5条1項6号）[10]。

法人が債権を譲渡して債権譲渡登記をした場合は、債務者以外の第三者との関係では、確定日付のある証書による通知があったものとみなされ、登記の日付が確定日付になります（動産債権譲渡特例法4条1項）[5]。法務省は、登記同士が競合したときは登記の日時の先後で、登記と確定日付のある通知が競合したときは「登記の日時」と「通知の到達日時」の先後で優劣を判断すると説明しています。登記には年月日に加えて時刻も記録されます[3]。

| 競合のパターン | 優劣の決め方 | 根拠 |
|---|---|---|
| 確定日付のある通知 vs 確定日付のある通知 | 売掛先に届いた日時が早い方 | 最判昭和49年3月7日[2] |
| 債権譲渡登記 vs 債権譲渡登記 | 登記の日時が早い方 | 法務省の説明[3] |
| 債権譲渡登記 vs 確定日付のある通知 | 登記の日時と通知の到達日時の早い方 | 法務省の説明[3] |
| 確定日付のある通知 vs 確定日付のない通知・承諾 | 確定日付のある方 | 民法467条2項[1] |


> **優劣の判断例（仮定の日時）**
>
> - 10月1日：利用者がX社と売掛金の譲渡契約を結ぶ（登記・通知はしない2社間）
> - 10月5日10時：利用者がY社にも同じ売掛金を売り、Y社が債権譲渡登記をする
> - 10月8日：X社が内容証明郵便で売掛先に譲渡を通知し、同日到達する
> - 結果：登記の日時（10月5日10時）が通知の到達（10月8日）より早いので、Y社が優先される
> - 先に契約したX社が後れるため、X社は利用者に責任を追及することになる


### では、売掛先はどちらに払えばいいの？

売掛先に対して譲渡を主張するには、売掛先への通知か承諾が必要で、登記だけでは足りません。法務省も、登記をしても債務者に対しては債権譲渡の事実を主張できないと説明しています[3]。登記をした会社が売掛先に請求するには、登記事項証明書を交付して通知するか、売掛先の承諾を得る必要があります（動産債権譲渡特例法4条2項）[5]。

売掛先が、どちらが本当の債権者かを過失なく判断できない場合は、代金を供託して債務を消すことができます（民法494条2項）[1]。二重譲渡は、売掛先にこうした手間と不安を負わせ、取引関係を損なう原因にもなります。

## 2社間・3社間・登記の有無で、二重譲渡のリスクはどう変わるか

二重譲渡で後れる危険が大きいのは、登記も通知もしない2社間ファクタリングで売掛金を買った会社です。対抗要件を備えていない譲受人は、後から登記や確定日付のある通知をした譲受人に負けるからです（民法467条2項、動産債権譲渡特例法4条1項）[1][5]。利用者から見ると、その会社から責任を追及される可能性が高い形でもあります。

| 契約の形 | 対抗要件の状態 | 二重譲渡されたときのその会社の立場 | 利用者への影響 |
|---|---|---|---|
| 2社間・登記なし・通知なし | 備えていない | 後から登記や通知をした会社に負ける | 負けた会社から返金・損害賠償を求められやすい |
| 2社間・債権譲渡登記あり（法人のみ） | 第三者との関係では登記の日時で備えている | 登記より後に対抗要件を備えた会社には勝つ | 登記は概要の証明書で第三者に確認されうる |
| 3社間・売掛先の承諾あり | 確定日付のある承諾なら備えている | 承諾の日時で優劣が決まる | 売掛先が譲渡を知っているため、二重譲渡は起こりにくい |

### では、個人事業主の場合は？

債権譲渡登記を利用できるのは法人だけで、個人事業主は利用できません[3]。個人事業主が売掛金を譲渡した場合、第三者に対抗する方法は、確定日付のある証書による売掛先への通知か、売掛先の承諾に限られます（民法467条2項）[1]。登記がない分、2社目のファクタリング会社が登記簿で過去の譲渡を見つけることはできませんが、そのぶん売掛先への通知や承諾で優劣が決まり、発覚したときの責任の構造は法人と変わりません。

## 二重譲渡が発覚する主な経路

二重譲渡は、2社目のファクタリング会社の審査、売掛先に届く通知、2社からの送金請求という3つの経路で発覚します。登記や通知をしない2社間ファクタリングでも、発覚しないとは言えません。

| 発覚の経路 | 何が起きるか | 根拠 |
|---|---|---|
| 2社目のファクタリング会社の審査 | 法人の概要記録事項証明書で、過去の債権譲渡登記が見つかる | 概要記録事項証明書は誰でも取得でき、1通300円[4] |
| 売掛先に2通の通知が届く | 売掛先がどちらに払うべきか問い合わせる、または供託する | 民法467条・494条[1] |
| 2社から同じ売掛金の送金を求められる | 2社間の回収期日に、両方に送金できず行き詰まる | 契約上の送金義務 |
| 後れた会社が売掛先に直接確認する | 利用者が約束した送金がないため、会社が調査する | 契約上の調査条項（例：利用規約第13条5項）[7] |

債権譲渡登記の証明書は3種類あり、見られる情報が違います。

| 証明書 | 記載される内容 | 請求できる人 | 手数料（窓口・郵送） |
|---|---|---|---|
| 登記事項概要証明書 | 個々の債権を特定する事項（債務者名など）を除いた内容 | 誰でも | 1通300円 |
| 登記事項証明書 | 個々の債権に関する登記事項の全部 | 当事者、債務者その他の利害関係人など | 債権1個につき500円など |
| 概要記録事項証明書 | 譲渡人の会社・法人ごとの債権譲渡登記の概要 | 誰でも（全国の登記所で取得可） | 1通300円 |

出典：法務省「登記事項証明書等の交付請求について」[4]

概要の証明書には個別の債務者名は載りませんが、その会社が債権譲渡登記をしている事実はわかります[4]。ファクタリング会社がこれを確認すれば、過去の譲渡の有無を利用者に確かめることになります。

## ファクタリング会社は二重譲渡をどう確認しているか

ファクタリング会社は、登記の証明書、利用者の表明保証、書類の突き合わせの3つで、二重譲渡の危険を確かめています。利用者の側から見ると、審査で提出する書類や署名する条項が、そのまま二重譲渡の確認手段になっているということです。

| 確認の方法 | 内容 | 根拠・例 |
|---|---|---|
| 登記の証明書 | 法人の概要記録事項証明書・登記事項概要証明書で、過去の債権譲渡登記の有無を見る | 誰でも取得でき、1通300円[4] |
| 表明保証 | 売る債権が既に譲渡・担保提供されていないことを、利用者に約束させる | 利用規約第7条11号の例[7] |
| 書類の突き合わせ | 決算書・試算表・取引基本契約書・請求書・入金履歴などで、取引の実在と入金の流れを確かめる | 審査書類の例として「売主の決算書2期分と試算表、取引基本契約書等」を挙げる会社がある[13] |
| 売掛先への確認 | 3社間では売掛先の承諾を得る。2社間でも契約違反の疑いがあれば調査する | 利用規約第13条5項の例[7] |

表明保証に反していたことがわかると、前の章で見たとおり、契約の解除や違約金の対象になります。審査の場で「ほかに売っていない」と答えることの重みを、軽く考えないでください。

## 二重譲渡をしたときの民事上の責任

二重譲渡をすると、売掛金を回収できなかった会社から、支払った代金の返還や損害賠償を求められます。根拠は、契約違反（債務不履行、民法415条）や不法行為（民法709条）と、契約書の表明保証・解除・違約金の条項です[1]。

民事上の責任は、わざとでなくても生じえます。債務不履行による損害賠償は、債務者の責めに帰することができない事由による場合を除いて請求でき（民法415条1項）、不法行為は故意だけでなく過失でも成立します（民法709条）[1]。

公開されている利用規約の例では、次のような定めがあります。

| 条項 | 定めの内容（マネーフォワードケッサイ株式会社の利用規約の例） |
|---|---|
| 表明保証（第7条11号） | 対象債権が、既に譲渡・担保提供・その予約がされた債権でないことを利用者が表明・保証する[7] |
| 解除（第13条3項10号） | 二重譲渡などで同社が対抗関係に劣後し、支払いを受けられなくなった場合は、譲渡の合意を解除し、支払済みの代金の返還を求められる[7] |
| 違約金（第13条7項） | 解除した場合、券面額（と消費税相当額）と譲渡対価の差額を違約金として支払う。超える損害の賠償請求も妨げない[7] |


> **二重譲渡で後れた会社に返す金額の試算（仮定の数字）**
>
> - 額面100万円の売掛金を、X社に手取り90万円で売り、同じ売掛金をY社にも手取り90万円で売った
> - Y社が先に登記し、X社は売掛先から回収できなかった
> - X社が上の例と同じ定めの契約で解除すると、支払済みの代金90万円の返還を求められる
> - さらに、額面100万円と譲渡対価90万円の差額10万円を違約金として求められる
> - 合計100万円に加え、X社にそれを超える損害があれば、その賠償も問題になる


契約の条項は会社によって違います。自分の契約書の表明保証、解除、違約金の条項は、[契約書のチェックポイント](https://factoring.co.jp/screening/contract-review/)を参考に確認してください。

## 刑事責任：詐欺罪などが問題になる可能性

すでに譲渡した売掛金であることを隠して別の会社に売り、代金を受け取った場合は、詐欺罪が問題になる可能性があります。詐欺罪は、人を欺いて財物を交付させた場合に成立し、法定刑は10年以下の拘禁刑です（刑法246条1項）[6]。


> **刑法246条1項（詐欺）**
>
> 人を欺いて財物を交付させた者は、十年以下の拘禁刑に処する。


ただし、当サイトが確認した範囲では、ファクタリングの二重譲渡について詐欺罪の成否を判断した判例は特定できていません。詐欺罪が成立するかは、2社目との契約時に既に売ったことを認識していたか、相手をだます行為があったか、といった事実関係で決まります。管理ミスで同じ売掛金を売ってしまった場合と、わかっていて売った場合とでは、評価が大きく変わりえます。


> **よくある誤解**
>
> 「うっかり二重に売っただけなら、何の責任もない」と考えるのは誤りです。刑事責任は故意が問題になりますが、民事上の損害賠償は過失でも成立します（民法709条）[1]。逆に、「二重譲渡をしたら必ず詐欺罪で逮捕される」と断定する情報も、根拠のない言い過ぎです。個別の事情は弁護士に相談してください。


## 二重譲渡をしてしまったときにやること

二重譲渡をしてしまったと気づいたら、それ以上売掛金を売らず、事実を整理し、ファクタリング会社に連絡する前に弁護士に相談してください。刑事責任が問題になる可能性があるため、説明の仕方と返金の計画は専門家と一緒に考えることが重要です。

1. **それ以上、売掛金を売らない。** 穴埋めのために別の売掛金を売ると、問題が広がります。
2. **売った売掛金を一覧にする。** 売掛先、請求書番号、額面、売った会社、契約日、受け取った金額を書き出します。
3. **登記と通知の状況を確認する。** 法人は、自社が譲渡人になっている登記を登記事項証明書で確認できます（当事者は請求可能）[4]。売掛先に通知が届いているかも確かめます。
4. **弁護士に相談する。** 中小企業・個人事業主は、日弁連のひまわりほっとダイヤル（0570-001-240）で面談を予約でき、一部地域を除き初回30分は無料です[11]。
5. **弁護士と相談したうえで、ファクタリング会社に事実を伝える。** 返金の方法と時期の案を示します。
6. **資金繰り表で返金の計画を立てる。** 返金のために新しいファクタリングを使うのは避けます（[依存状態から抜け出す方法](https://factoring.co.jp/safety/dependency/)）。

後れた会社からの請求が、脅したり大声で責め立てたりする取立てになった場合は、一人で対応しないでください。金融庁は、権利の実行であっても社会通念上許される程度を超えれば違法となり、恐喝罪や脅迫罪が成立しうると説明し、被害は警察に相談するよう呼びかけています（警察相談専用電話 #9110）[12]。

売掛先への説明をどうするかも、弁護士と決めてください。売掛先は、二重に届いた通知を受けて、支払先を判断できずに困っている可能性があります。

## 二重譲渡を防ぐための管理方法

二重譲渡を防ぐいちばんの方法は、売却済みの売掛金を請求書単位で台帳にし、新しく売る前に必ず照合することです。複数の会社を併用しているときや、注文書と請求書の両方を使っているときほど、台帳の重要性が増します。


> **二重譲渡を防ぐチェックリスト**
>
> - 売却済みの売掛金を、請求書番号・売掛先・額面・売却先・売却日で台帳にしている
> - 新しく売る前に、台帳と照合している
> - 過去のファクタリングで、将来の売掛金まで包括的に譲渡していないか、契約書の対象範囲を確認した
> - 金融機関の借入れで売掛金を担保に入れていないか確認した
> - 注文書ファクタリングを使った取引は、請求書ファクタリングの対象から外している
> - 法人は、自社の概要記録事項証明書を取得し、登記の状況を把握している


ファクタリング会社の側も、法人の利用者については概要記録事項証明書などで過去の登記を確認できます[4]。登記の仕組みは[債権譲渡登記とは](https://factoring.co.jp/law/assignment-registration/)で、通知の出し方は[債権譲渡通知とは](https://factoring.co.jp/law/notice-of-assignment/)で詳しく解説しています。

### では、新しくファクタリングを申し込むとき、何を申告すればいい？

新しく申し込むときは、過去と現在のファクタリングの利用、将来債権をまとめて譲渡した契約、売掛金を担保にした借入れを、すべて正直に申告してください。申込時の説明は、契約書の表明保証と同じ重みを持ちます。申告した結果、審査に通らなかったとしても、後で二重譲渡が発覚するよりはるかに傷は小さく済みます。


> **登記があっても債権の存在は証明されない**
>
> 法務省は、債権譲渡登記は「債権の存在や譲渡の有効性を証明するものではありません」と明記しています[3]。登記は優劣を決めるための手続きであり、登記があるからといって、その売掛金が実在することや、ほかに譲渡されていないことの証明にはなりません。

## よくある質問

### ファクタリングの二重譲渡はバレますか？

二重譲渡は、2社目のファクタリング会社が債権譲渡登記を確認したとき、売掛先に2通の債権譲渡通知が届いたとき、2社から同じ売掛金の送金を求められたときなどに発覚します。法人の債権譲渡登記の概要を記録した概要記録事項証明書は、誰でも1通300円で取得できます。2社間ファクタリングで登記や通知をしていなくても、後から通知される可能性があるため、隠し通せると考えるべきではありません。

### 二重譲渡した場合、どちらのファクタリング会社が優先されますか？

契約を結んだ順番ではなく、確定日付のある通知が売掛先に届いた日時か、確定日付のある承諾の日時が早い方が優先されます（最高裁 昭和49年3月7日判決）。法人の債権譲渡登記は確定日付のある通知とみなされ、登記と通知が競合したときは、登記の日時と通知の到達日時の先後で判断します。後れた会社は売掛先から回収できず、利用者に責任を追及することになります。

### 二重譲渡は犯罪になりますか？

すでに売った売掛金であることを隠して別の会社に売り、代金を受け取った場合は、詐欺罪（刑法246条、10年以下の拘禁刑）が問題になる可能性があります。ただし、当サイトが確認した範囲では、ファクタリングの二重譲渡について詐欺罪の成否を判断した判例は特定できておらず、成立するかどうかは事実関係によります。刑事責任が心配な場合は、早めに弁護士に相談してください。

### ファクタリングを2社で併用するのは二重譲渡ですか？

別々の売掛金をそれぞれ別の会社に売る併用は、二重譲渡ではありません。二重譲渡になるのは、同じ売掛金（同じ請求書の代金）を2社以上に譲渡した場合です。ただし、併用すると管理が複雑になり、うっかり同じ売掛金を売ってしまう危険が高まるので、売却済みの売掛金を台帳で管理してください。

### 注文書ファクタリングと請求書ファクタリングを同じ取引で使えますか？

注文書の段階で将来の代金債権を売った場合、その代金債権は発生したときにファクタリング会社が取得するため、請求書発行後に同じ代金を別の会社に売ると二重譲渡になりえます。民法466条の6は、将来の債権も譲渡でき、譲受人は債権が発生したときに当然に取得すると定めています。同じ取引で両方を使う場合は、契約の対象範囲を必ず確認してください。

### 二重譲渡してしまったら、まず何をすべきですか？

まず、それ以上売掛金を売らないでください。次に、どの売掛金をいつ、どの会社に売ったか、登記や通知がされているかを一覧にし、ファクタリング会社に連絡する前に弁護士に相談します。刑事責任が問題になる可能性があるため、説明の仕方や返金の計画を専門家と一緒に考えることが重要です。

### 個人事業主も債権譲渡登記をしますか？

債権譲渡登記を利用できるのは法人だけで、個人事業主は利用できません。個人事業主が売掛金を譲渡した場合、第三者に対抗するには、確定日付のある証書による売掛先への通知か、売掛先の承諾が必要です（民法467条2項）。個人事業主でも、二重に譲渡すれば同じように優劣と責任の問題が生じます。


## 出典

1. e-Gov法令検索「民法」 https://laws.e-gov.go.jp/law/129AC0000000089
2. 裁判所「最高裁判所第一小法廷 昭和49年3月7日判決（昭和47年(オ)第596号）」 https://www.courts.go.jp/hanrei/52087/detail2/index.html
3. 法務省「債権譲渡登記制度」 https://www.moj.go.jp/MINJI/saikenjouto-01.html
4. 法務省「登記事項証明書等の交付請求について（債権譲渡登記）」 https://www.moj.go.jp/MINJI/saikenjouto-03.html
5. e-Gov法令検索「動産及び債権の譲渡の対抗要件に関する民法の特例等に関する法律」 https://laws.e-gov.go.jp/law/410AC0000000104
6. e-Gov法令検索「刑法」 https://laws.e-gov.go.jp/law/140AC0000000045
7. マネーフォワードケッサイ株式会社「マネーフォワード 早期入金 利用規約」 https://c.mfkessai.co.jp/pdf/terms/mfkessai/fast-receivables.pdf
8. 全国信用保証協会連合会「保証制度（流動資産担保融資保証制度）」 https://www.zenshinhoren.or.jp/guarantee-system/hoshoseido/
9. e-Gov法令検索「電子記録債権法」 https://laws.e-gov.go.jp/law/419AC0000000102
10. e-Gov法令検索「民法施行法」 https://laws.e-gov.go.jp/law/131AC0000000011
11. 日本弁護士連合会「ひまわりほっとダイヤルについて」 https://www.nichibenren.or.jp/ja/sme/service/
12. 金融庁「ファクタリングの利用に関する注意喚起」 https://www.fsa.go.jp/user/factoring.html
13. GMOペイメントゲートウェイ株式会社「GMO BtoB早払い」 https://www.gmo-pg.com/lpc/hayabarai/

## この記事の引用

アンドファクタリング「ファクタリングの二重譲渡とは｜発覚する理由と法的な責任」（https://factoring.co.jp/safety/double-assignment/、2026年9月18日更新）
