令和時代の人材確保には育児と仕事の両立を!両立支援等支援助成金と人材開発支援助成金を併用しよう

働き方改革では、育児と仕事の両立も推進されています。

育児休業の取得と、職場への復帰を円滑化すべく取り組んだ会社では、助成金を受給することもできます。

育児と仕事の両立において、このような両立支援等支援助成金を受給するのは基本ですが、それ以上のメリットを得るためには、育児休業中の訓練も検討してみることをお勧めします

本稿では、育児休業のメリットを最大化するための、両立支援等支援助成金の育児休業等支援コースと、人材開発支援助成金の特別育成訓練コースの併用について解説していきます。

今後重要となるのは「育児と仕事の両立」

政府が推進している働き方改革では、両立支援にも力を入れています。

これは、働きたくても働けない事情を抱えている人でも、なるべく仕事ができるように、それぞれの事情と仕事の両立を支援する取り組みです。

現在、特に力を入れている両立支援と言えば、

  • 出産や育児と仕事の両立
  • 介護と仕事の両立
  • 療養と仕事の両立

の3つが挙げられます。

どれも、労働者にとっては職場に迷惑をかけることになるため仕事を続けにくく、会社にとっても期待する働きが得られなくなるため継続雇用が難しくなる問題です。

しかし同時に、労働者は働き続けられるならばそれに越したことはないと思っていますし、会社としても貴重な労働力を流出させたくはありません。

それが優秀な人材であればなおさらだ!

だからこそ、会社が両立支援に取り組み、様々な事情を抱えた労働者が働きやすい環境を作っていくことは、結果的に人材不足の解消や人材の充実、ひいては会社の発展へとつながっていくのです。

労働人口が減少し、中小企業では人材不足が深刻化している日本では、今後ますます人材確保の重要性が高まっていくことでしょう。

そのような環境で企業が生き残っていくためには、重要な経営資源である人材を確保していくためにも、両立支援を図っていくことが大切です。

 

両立支援の中でも、多くの会社で取り組みやすく、また人材確保にも役立つのが育児と仕事の両立支援です。

女性の活躍が推進されている今、人材確保にあたって女性を積極的に雇用していくことは、人材不足の解消に大いに役立ちます。

しかし、女性従業員は男性従業員とは異なり、出産・育児という事情を抱えています。

会社側が育児休業に対応できる体制を整えていなければ、これをきっかけに女性従業員は離職せざるを得ず、人材の流出につながります。

いくら女性の雇用を図っても、それだけでは片手落ちです。

それと同時に、育児と仕事の両立を支援することによって、雇用した女性従業員の流出を防ぎ、確実な人材確保につなげていくことができるのです。

令和時代の人材確保を考えていく上で、両立支援は欠かせないな!

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育児休業等支援コースとは?

両立支援を推進している政府は、両立支援に取り組んだ会社に対して、助成金を支給しています。

両立支援等支援助成金という助成金制度では、様々な形で両立支援に取り組んでおり、その中の一つには「育児休業等支援コース」というコースも設けられています

また、「イクメン」などのキーワードが浸透していることからもわかるように、最近では男性が育児することも増えています。

そのため、育児休業等支援コースでは、女性従業員だけではなく、男性従業員が育児休業を取得する際にも利用できるコースとなっています。

育児休業等支援コースでは、

  • 従業員が育児休業を取得しやすいように、育休復職支援プランを作成し、育児休業中の業務の代替措置をとれるようにする
  • 従業員が育児休業を終了した後、元のポジションに復帰させる
  • 復職後の従業員を、一時的な保育サービスの補助や、子供の看護休暇制度によってサポートする

といった方法で支援することによって、助成金を受給することができます。

 

育児休業等支援コースに取り組むことにより、助成金受給による財務面でのメリットがあるだけではなく、

  • 育児休業を取得させることで、出産・育児をきっかけとした人材の流出を防ぐことができる
  • 両立支援に取り組んでいる会社、労働環境の整備に積極的な会社としてのイメージアップにつながる
  • 労働力が一時的に欠けた状況でも事業を回していけるようになる(対応力が高まる)
  • 両立支援を必要とする従業員を職場全体でサポートしていくことにより、結束が高まる

といったメリットも得られます。

単に「育児休業のための仕組みづくりで助成金を受給できる」と考えるのではなく、その先にあるものをしっかり見据えて取り組んでいくことによって、育児休業促進の価値が高まっていくのです。

育児休業の促進に消極的な会社もあるだろう。しかし、多くのメリットを考えてみるとどうだろう?

※育児休業等支援コースの詳しい仕組みについて、詳しくはこちら

支給額

以上のように、育児休業等支援コースは育児休業取得者を支援するための仕組みづくりに取り組んだ会社に対し、助成金を支給する制度です。

したがって、育児休業等支援コースは他の助成金でもみられるように、「1年度当たり○人まで」といった、毎年継続して活用できるものではありません

一部を除いて、制度を整備したときに限り助成金を受給できます

具体的には、以下のように受給することができます。

育児休業取得時

育休復帰支援プランを作成し、業務の引継ぎなども行ったうえで3ヶ月以上の育児休業を取得させた場合には、

1人につき28.5万円(生産性要件を満たした場合には36万円)

を受給することができます。

助成金を受給できるのは1企業あたり2人までとなっており、有期契約労働者と、雇用期間の定めのない労働者でそれぞれ1人ずつとなっています。

職場復帰時

育児休業終了後、現職に復帰させて6ヶ月以上にわたって継続雇用した会社では、

1人につき28.5万円(生産性要件を満たしている場合には36万円)

を受給することができます。

これも、1企業あたり2人までとなっており、有期契約労働者と、雇用期間の定めのない労働者でそれぞれ1人ずつとなっています。

 

また、育児休業取得者の代替要員を確保せずに、既存の従業員で業務を代替し、職場復帰までクリアした会社には、

1人につき19万円(生産性要件を満たしている場合には24万円)

の追加助成が支給されます。

代替要員確保時

育児休業取得者の代替要員を新規雇用した会社では、

育児休業取得者1人当たり47.5万円(生産性要件を満たしている場合には60万円)

を受給することができ、育児休業取得者が有期契約労働者の場合には、

1人当たり9.5万円(生産性要件を満たしている場合には12万円)

の加算を受けることができます。

この助成金の支給申請上限は、1年度1事業主あたり10人までとなっています。

代替要員の確保については、毎年繰り返し利用できます。

職場復帰後支援時

職場復帰後支援では、子の看護休暇制度あるいは保育サービス費用補助制度を導入し、実際に支援を実施した場合に、制度導入時には

28.5万円(生産性要件を満たしている場合には36万円)

を受給することができます。

また、制度を実際に利用した場合には、

  • 子の看護休暇制度:取得1時間当たり1000円(1企業当たり1年度200時間を上限)(生産性要件を満たしている場合には取得1時間当たり1200円、上限240時間)
  • 保育サービス費用補助制度:会社が負担した費用の3分の2(1企業当たり1年度20万円、生産性要件を満たしている場合には24万円を上限)

を受給することができます。

育児休業等支援コースでは、複数のタイミングで助成金を受給できるよ。詳しい情報は、当サイトの育児休業関連記事も読んでみてね!

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特別育成訓練コースでメリットを高める

以上のように、育児休業等支援コースを利用することによって、たくさんの助成金を受給できることが分かります。

しかし、育児休業等支援コースの難点は、あくまでも制度を整備したときに限って支給されるということです。

代替要員の確保に伴う助成金は毎年受給できるものの、それ以外は受給できる機会が限定されています。

もちろん、育児休業の取得促進によって得られるメリットは助成金だけではありませんから、うまく運用すれば問題はないでしょう。

しかし、せっかく育児休業に取り組むならば、メリットを高めるに越したことはありません。

そこでおすすめなのが、育児休業と人材開発の併用です。

 

助成金制度のひとつに、人材開発支援助成金という助成金があります。

これは、従業員の訓練などに伴って助成金を受給できる制度です。

人材開発支援助成金には複数のコースがありますが、その中の一つである特別育成訓練コースを利用すれば、育児休業中の従業員が訓練を受けることによって、経費助成を受給することができます。

そもそも育児休業とは、生まれたばかりの子供を抱えており、仕事をすることが難しい従業員に対して、一定期間の休業を認める制度です。

育児休業期間中に仕事をすることはできませんし、本人の希望であるかどうかに関わらず、仕事をした実態があれば育児休業等支援コースの助成金を受給することはできません。

しかし、業務に携わることはできなくとも、その期間中に訓練を受けることは認められています

 

従業員の中には、育児休業期間中に働くことができなくとも、自分のできる範囲内で仕事に役立つように取り組みたいと考える人も多いものです。

そのような従業員は、育児休業中に訓練を受けることで、復職をスムーズにしたり、能力をアップした状態で復職したりすることもできます

育児休業中に訓練に取り組んでも、育児休業等支援コースの不給要件に該当するわけではありません。

育児休業中に能力アップに努め、復職後の仕事に役立つならば、従業員本人にも、会社にもメリットのあることです。

また、育児休業等支援コースで復職による助成金を受給するためには、原職復帰後6ヶ月間の継続雇用が要件となっています。

もし、復職後6ヶ月未満で辞めてしまえば、助成金は支給されません

育児休業中に特別育成訓練コースを利用し、スムーズに復職できるようにしておけば、それによって育児休業等支援コースを受給しやすくなることにもつながります。

育児休業等支援コースと特別育成訓練コースを併用することは、百利あって一害なしだな!

受給要件

特別育成訓練コースの仕組みについては、以下の記事で詳しく解説しています。

ただし、この記事では育児休業中の訓練については触れていません。

特別育成訓練コースでは、

  • 新規採用した労働者を訓練する「有期実習型訓練」
  • 既存の従業員を訓練する「一般職業訓練」
  • 既存の従業員に専門的な訓練をする「中長期的キャリア形成訓練」
  • 一部の業種を対象に、専門の機関と会社が共同で訓練する「中小企業等担い手育成訓練」

があります。

 

育児休業中の訓練は、このうち「一般職業訓練」の枠組みで実施されます。

育児休業中の訓練の要件は、以下の通りです。

  • Off-JT(業務に必要な知識やスキルについての訓練を、通常の業務以外で実施すること)であること
  • 1コース当たり1年以内の実施期間であること
  • 1コース当たり10時間以上の訓練時間数であること
  • 通信制のみの職業訓練の場合は、一般教育訓練給付指定講座と、訓練修了時に訓練受講者が訓練を受講することによって修得した職業能力の評価が行われる通信制講座であること

が要件となっています。

通常の一般職業訓練では、1コース当たりの訓練時間が20時間以上、通信制は一般教育訓練給付指定講座とされていますが、育児休業には事情を考慮し、基準が緩くなっていることが分かります

支給額

育児休業取得者に一般職業訓練を実施した会社では、OFF-JTに伴う経費助成として、10万円を上限として実費を受給することができます。

通常の一般職業訓練では賃金助成も支給されますし、訓練時間に応じて10~30万円の経費助成を受給できるのですが、育児休業中の訓練は10万円に限定されています。

それでも、訓練に必要な経費を助成金によってカバーしながら、育児休業中にスキルアップを図ることができ、多くのメリットを得られるのですから、積極的に活用したいものです。

育児休業の訓練にも、経費助成10万円が支給されるぞ。

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組み合わせで最大化を

以上で解説したように、育児休業の取得と職場への復帰に伴って受給できる育児休業等支援コースと、育児休業中でも訓練の実施によって受給できる特別育成訓練コースを併用することで、助成金の受給額を増やすことができます。

もちろん、助成金の受給額のみならず、

  • 育児休業中の訓練が職場復帰の円滑化につながり、育児休業等支援コースの職場復帰時の助成金を受給しやすくなる
  • 育児休業中の訓練によって能力の向上を図り、職場復帰後にさらなる活躍が期待できる

といったメリットが得られます。

 

また、育児休業等支援コースでも特別育成訓練コースでも、生産性要件を満たした場合には助成金の増額を受けることができます

特別育成訓練コースによって能力が向上すれば、生産性も向上して生産性要件を満たし、この増額を受けられる可能性も高まります。

育児と仕事の両立に取り組みたいと考えている会社では、育児休業等支援コースと特別育成訓練コースを併用しない手はないでしょう。

育児休業で助成金を受給、訓練で助成金を受給、さらに生産性も向上して助成金を受給、何度もおいしいね!

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まとめ

本稿では、育児と仕事の両立のメリットを最大化するための、助成金の活用について解説して来ました。

育児休業等支援コースも、特別育成訓練コースも、それを単体で利用してもメリットの大きい助成金ですが、これを併用すれば相乗効果を発揮し、より多くのメリットが得られる助成金でもあるのです。

育児と仕事の両立を支援していきたいと考えている会社では、この二つの助成金を併用しながら、メリットの最大化を図ることをおすすめします。

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