離職率低下に役立つメンター制度とは?メリットは?助成金は受給できる?

若手の離職率を下げるためには、労働条件の改善や賃金の増額など、色々な取り組みが考えられます。

しかし、そのような条件の改善だけではなく、人間関係の改善に取り組むことも重要です。

人間関係を理由に離職する若手は非常に多いため、ここを改善しなければ、若手の離職率を下げることは困難です。

そこで、ぜひ導入を検討したいのが「メンター制度です。

本稿では、メンター制度の仕組みやメリット、導入によって受給できる助成金について解説していきます。

若手の離職率の問題

近年、中小企業の多くが若手の人材確保に苦戦しています。

これにより、従業員の平均年齢が高齢化している会社も増えています。

特に製造業などでは、技術を継承する人材がいないため、将来的に経営危機に陥ることも懸念されています。

若手の人材を確保するためには、若手の採用に取り組んでいく必要があります。

しかし、若手の人材は離職率が高い傾向があるため、単に採用活動に取り組むだけではなく、採用した若手を定着させるためにも、離職率の低下に努めることが欠かせません。

若手の人材が離職する理由は様々ですが、大きな理由の一つに人間関係が挙げられています。

入社3年以内に離職する若手のうち、人間関係を理由に離職する人は20%弱に上ります。

これは、様々な離職の理由の中でも2番目に大きな数値です。

したがって、若手の離職率を下げるためには、社内の人間関係の改善に取り組むことが効果的です。

人間関係への不安や悩みを解消していくことで、離職率を大きく低下させられる可能性があります。

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人間関係への不安を解消して、若手の離職率を下げよう!

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メンター制度とは?

若手の人間関係に対する不安を解消するには、若手とベテランの間で、コミュニケーションの活発化・円滑化を図る必要があります。

なぜならば、若手の人間関係への不安・悩みは、多くの場合、上司・先輩とのコミュニケーション不足が原因となっているためです。

コミュニケーションがうまくいかなければ、若手は悩みを抱いた時、ベテランに相談することが難しくなります。

積極的に相談できないだけではなく、困ったことがあってもベテランがそれに気づかなかったりするため、ストレスが高まり、離職を引き起こしてしまいます。

だからこそ、若手とベテランの間でコミュニケーションを活発化・円滑化するための制度を導入することで、このような問題を未然に防いでいく必要があります。

中でも、最近注目されているのがメンター制度です。

メンター制度で離職率の低下を

メンター制度とは・・

指導するベテランをメンター、指導を受ける若手をメンティと位置づけ、ベテランが若手をサポートする制度です。

もっとも、指導とはいっても、業務上の命令や指示をするのではなく、メンターがメンティの不安を解消する意味合いが強いのが特徴です。

例えば、

  • メンターが自身の若手時代の体験を語り、会社で活き活きと働いていくための具体的なイメージを与え、メンティの不安を和らげる
  • メンティの対話から、メンターはメンティの悩みや不安を知り、アドバイスを与えて解決を助ける

といった指導を行います。

このため、メンター制度は、メンターとメンティを異なる部署同士で組み合わせます。

もし、同じ部署でメンター・メンティを組み合わせてしまうと、メンターとメンティの間には業務上の利害が働く可能性が高いです。

そうなれば、メンター制度の目的である「精神面でのサポート」にはならず、単なる業務上の指導になってしまい、何ら意味をなさなくなるのです。

そうならないように、メンターとメンティは異なる部署間で組み合わせるのが特徴です。

このような仕組みによって、メンティは人間関係における不安を和らげることができるため、若手の離職率が低下することが期待できます。

CFレッド
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異なる部署間で組み合わせることで、人間関係の不安が軽減されるのだ。

メンター制度のその他のメリット

メンター制度のメリットは、若手の離職率低下だけではありません。

例えば、以下のようなメリットが考えられます。

部署間の連携強化

上記の通り、メンター制度によって、異なる部署間でのコミュニケーションが活発化されます。

これが、部署間の連携を高めることにつながります。

異なる部署間でのコミュニケーションが不十分な会社では、様々な問題が起こる可能性があります。

よくあるのが、営業部と経理部のコミュニケーションが不十分なことにより、与信管理がうまくいかないことです。

営業部は、取引先に営業に出向き、契約をまとめてきます。

この時、営業マンは取引先の情報を収集したり、売掛期間の交渉をしたりします。

営業の結果を受けて、経理部は取引先の与信管理を行います。

営業部と経理部の連携がうまくとれていない会社では、営業部は経理部の与信管理を考慮しながら営業ができません。

そのため、経理部は営業部の営業を考慮しながら与信管理ができず、売掛金の回収遅延や貸し倒れのリスクが高まります。

これは、経理部がコントロールする資金繰りを、営業部が考慮していないということでもあります。

営業部がノルマを達成するために、売上重視の営業を実施した結果、売掛期間が長期化したり、利益率が下がったりすることもあり、これが資金繰りに大きな悪影響をもたらすこともあります。

会社には、

  • 製造部
  • 経理部
  • 営業部
  • 開発部

など、様々な部門・部署があります。

メンター制度によって、異なる部署間でのコミュニケーションが活発化し、連携が高まることによって、全社的な組織力を高めることができます。

CFイエロー
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メンター制度で、会社全体のチームワークを高めることもできるのね。

ベテランの責任感が高まる

メンター制度を導入していない会社でも、若手のサポートはベテランの役目であり、そのことは多くのベテランが認識しています。

しかし、メンターという立場で若手とかかわっていなければ、指導・育成の対象が曖昧です。

若手をサポートすべきという認識はあっても、どのようなタイミングで、どのようにサポートしてよいか分からず、育成がうまく行われないことも多いです。

しかし、メンター制度を導入し、ベテランにメンターの役目を与えると、ベテランはメンティと緊密な関係を持つことになります。

特定のメンティをサポートするのですから、サポートの範囲は限定され、若手が必要とするサポートが的確に行われるようになります。

これにより、メンターになったベテランは、サポート役としての自覚を持ち、責任感が芽生えます。

教える立場としての自覚と責任感があれば、恥ずかしい仕事はできないと感じ、自分の仕事に一層励むことでしょう。

このように、メンター制度は若手の離職率を下げるだけではなく、ベテランであるメンターの意識を向上させるメリットも期待できるのです。

若手の育成に責任感を抱くベテランが増えれば、会社全体で若手をサポートしていこうとする社風が生まれます。

これも、若手の離職率低下に大いに役立ちます。

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社風を変えていくことは難しい。
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メンター制度の負担

上記のように、メンター制度には様々な良い効果が期待できます。

しかし、メンター制度の導入には、いくらかのコスト負担が発生します。

代表的な費用は、

  • メンター研修費用
  • メンター手当

です。

メンター研修費用

ベテランがメンターとしてうまく機能するためには、メンターに必要な知識やスキルを身に着ける必要があります。

このため、メンターは事前にメンター研修を受けることとなります。

メンター研修には、受講料などの費用がかかります。

研修は1日(5時間程度)のカリキュラムとなっており、受講料は2~3万円が相場です。

CFレッド
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もちろん、研修を受ける従業員の賃金や、交通費などの負担も必要なんだ。

メンター手当

メンター手当とは、メンターに対して会社から支給する手当です。

メンター制度の導入にあたっては、事前にメンタリングのルールを決める必要があります。

この時、面談の頻度や1回あたりの時間、面談の方法なども決めていきますが、面談は業務時間中に行うのではなく、終業後に食事をしながら実施されることも多いです。

食事をしながらであれば、お酒を飲みながら本音で話すこともでき、ベテランは若手の悩みに寄り添いやすくなります。

この場合、交通費や食費などがかかりますが、これを全額メンターの負担とすれば、メンター制度は到底普及しません。

そこで、メンターには活動費として、会社から毎月一定額のメンター手当を支給します。

1回の面談につき、5000円程度を支給するのが普通です。

負担は軽いがノーコストではない

以上のように、メンター制度の導入と運用には、会社にいくらかの負担が生じます。

採用した若手一人につき、一人のメンターをつけることで、

メンター経験がない場合にはメンター研修費用がかかり、一定期間にわたってメンター手当が発生します。

多くの中小企業では、若手を大量に採用することはなく、面談も月に1回程度ですから、メンター制度による負担はそれほど大きくないと思います。

しかしながら、全くノーコストではないことを知っておくべきです。

CFイエロー
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メンター制度にかかる費用も考慮して、無理なく取り組んでいこうね。

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助成金を受給して負担を軽減しよう

メンター制度を導入し、若手の離職率を低下させていくにあたり、必要なコストは助成金の受給によって軽減するのがおすすめです。

メンター制度を導入した会社では、

人材確保等支援助成金の雇用管理制度助成コース(以下、雇用管理制度助成コース)

を利用することで、

57万円(生産性要件を満たしている場合には72万円)

の助成金を受給することができます。

雇用管理制度助成コースは、雇用管理制度を導入し、離職率の低下を促すものです。

対象となる雇用管理制度には、

  • 評価・処遇制度
  • 研修制度
  • 健康づくり制度
  • メンター制度
  • 短時間正社員制度(保育事業主のみ)

があります。

メンター制度も対象となっているため、メンター制度を導入する会社では、ぜひ雇用管理制度助成コースを利用したいものです。

受給要件

ここまでの内容から、メンター制度がどのようなものか、理解できたと思います。

しかし、雇用管理制度助成コースを受給するためには、メンター制度の導入にあたって、以下の要件を全て満たしている必要があります。

  • 新たにメンター制度を導入すること(既にメンター制度を導入している会社は支給対象外)
  • 通常の労働者に対するキャリア形成上の課題および職場における問題の解決を支援するためのメンタリングの措置であること。
  • 会社や配属部署における直属上司とは別に、指導・相談役となる先輩(メンター)が後輩(メンティ)をサポートする制度であること。
  • メンターに対し、民間団体等が実施するメンター研修、メンター養成講座等のメンタリングに関する知識、スキル(コーチング、カウンセリング等)の習得を目的とする講習を受講させること。
  • メンター講習を受講する際のメンターの賃金、受講料、交通費を要する場合、全額事業主が負担しているものであること。
  • メンター、メンティによる面談方式のメンタリングを実施すること(面談方式のメンタリングを補完する目的で電話やメール、テレビ電話等を活用することは可能)。
  • メンター、メンティに対し、メンター制度に関する事前説明を行うこと。
  • 当該制度が実施されるための合理的な条件および事業主の費用負担が労働協約または就業規則に明示されていること。
  • 雇用管理制度整備計画期間内に退職が予定されている者のみを対象とするものでないこと。

離職率低下の目標

雇用管理制度助成コースは、単にメンター制度を導入するだけでは受給できません。

上記の要件を満たしながらメンター制度を導入することで、離職率を低下させる必要があるのです。

助成金を受給するためには、

  • メンター制度導入前の計画時離職率(雇用管理制度整備計画申請日の12ヶ月前の属する月の初日から、雇用計画管理制度整備計画認定申請日の属する月の前月末までの期間における離職率)

と、

  • メンター制度導入後の評価時離職率(雇用管理制度整備計画期間の末日の翌日から起算して、12ヶ月が経過する日までの期間における離職率)

を比較し、以下の目標を達成することが求められます。

対象事業所における
雇用保険一般被保険者の
人数区分
1
~9人
10
~29人
30
~99人
100
~299人
300人
以上
低下させる
離職率の目標値
15% 10% 7% 5% 3%

業容が小さい会社ほど、低下させる離職率の目標値は高く設定されており、達成のハードルが高いと感じるかもしれません。

しかし、業容が小さい会社では採用する若手の人数も少ないため、適切なメンターを選んで入念にサポートすることも容易です。

そのサポートによって若手が定着すれば、離職率の低下目標を達成することは難しくないでしょう。

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助成金を受給すれば、メンター制度に伴う経費は大幅に軽減することができるぞ!

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まとめ

本稿で解説したとおり、メンター制度を導入することによって、若手が人間関係に悩みにくい環境や社風を作っていくことができます。

人間関係に悩んで離職する若手の多さを考えると、メンター制度による若手の離職率低下の効果は大きいでしょう。

メンター制度を通じて、若手を大切に育てていく会社は、採用活動も有利に進められるでしょう。

のびのびと働けるため、就職を希望する若手が増えることが期待できるのです。

メンター制度は、若手の採用と定着の促進に役立ちます。

助成金も受給できるため、ぜひ活用していきましょう。

コメント

  1. […] […]

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