会計ソフトの正しい選び方と使い方とは?

どの会社でも、会計ソフトを使っていると思います。

しかし、その会計ソフトはどのような基準で選び、どのように使っているかといえば、選び方・使い方をあまり考えていない場合や、考え方が間違っていることが非常に多いです。

これによって、経営に悪影響をもたらしていることもあります。

そこで本稿では、会計ソフトの正しい選び方と使い方について解説していきます。

どの会計ソフトがいいか?

税理士に依頼できる仕事の代表的なものといえば、

  • 会計ソフトへの入力代行
  • 会計データのチェック

と適切な税務処理です。

そこで、会計ソフトは何がいいのかという疑問が出てきます。

特に、このような疑問は開業後間もない人に多い疑問です。

推奨される会計ソフトの中でも代表的なものといえば「弥生会計」です。

なぜ弥生会計がおすすめかといえば、

  • 年商2億円から3億円くらいの規模の会社であれば十分に対応できること
  • シェア率が6割以上であり、税理士を変える場合にスムーズであること
  • 3万円程度で導入できるものもあり、追加料金がかかることも少ない(バージョンアップの場合)こと

などが理由です。

ただし、年商が3億円を超えてくると、事業内容が大規模になり、店舗や支店の管理が煩雑になりますし、取り扱う商品やサービスの種類が多くなることもあります。

そうなると、会計データが重くなり、弥生会計の通常のソフトでは対応できないケースも出てきます。

そのような会社では、弥生会計でも専門性の高いプロフェッショナルに移行したり、「勘定奉行」などの会計ソフトを導入したり、独自の会計システムを開発・導入したりすることになります。

とはいえ、

  • 弥生会計のプロフェッショナルでは10万円前後
  • 勘定奉行では50〜100万円

独自システムならばシステムの複雑さによりけりですが、やはり高い導入費用がかかります。

このほか、保守費用として毎月数万円の費用が発生します。

したがって、特別な必要に迫られていない限りは、弥生会計の通常のプランでを利用しておけば間違いないでしょう。

クラウド会計は?

このほか、最近関心を抱く経営者が増えているのはクラウド会計です。

これは、クラウド上で会計データを管理できるもので、以下のように多くのメリットがあります。

  • クラウドにアクセスできる環境にあれば、いつでも、どこでも会計データを確認できる
  • クラウド上で保存されるため、データの紛失リスクがない
  • 銀行口座と紐付けておくことによって、口座の動きが自動的にクラウドに反映される
  • 銀行口座以外のお金の動きについても、たとえば領収書をスキャンすることでクラウドに反映される
  • クラウドに反映されたデータは自動的に仕訳される
  • 導入費用が安い

クラウド会計には、このように非常に多くのメリットがあります。

ただし、クラウドというシステムにピンとこない経営者も多く、そのような経営者は敬遠するケースが多いようです。

一方、ITリテラシーが高い経営者、特に若手経営者はクラウド会計を好んで採用するケースが増えています。

なお、非常に便利で、業務効率を大きく高めてくれることは間違いありませんが、完璧に自動化できるわけではありません。

不適切な仕訳が行われることもあり、その場合の修正は手動で行います。

クラウド会計のメリットを知ると、人工知能が会計データの入力からチェックまで全て勝手にやってくれるようなイメージを持つ人もいますが、データのチェックは必要ですし、経営にプラスとなる税務処理も必要ですから、その点では税理士に依頼する必要があります。

会計ソフトを選ぶ基準

以上のように、会計ソフトを選ぶ際に基準となるのは、

  • よく使われている会計ソフトであるか
  • 自社の業容にマッチしているか

ということが重要であり、その上で利便性を追求していくことになります。

特に重要なのは、よく使われている会計ソフトであるかどうかという基準です。

もし、あまり使われていない会計ソフトを選んでしまった場合、いずれはより便利なものへ移行したいと思うでしょうから、その際にまた一から会計ソフトに慣れていく必要があり、無駄な手間がかかってしまいます。

そのようなことにならないためにも、会計ソフトを導入する際には、特に理由がない限り同じものを使い続けることを前提として、選んでおくことが大切よ。

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会計ソフトの入力は自社でやる?税理士に任せる?

さて、導入すべき会計ソフトの基準が分かったところで、それをどう入力するかという問題について考えていきます。

基本的なことを言うならば、会計ソフトへの入力は、できるだけ自社でやるべき業務です。

もちろん、これを税理士に丸投げすることも可能ですし、それが最も効率的と考えている経営者も多と思います。

しかし、これがおすすめできない場合もあります。

確かに、会計データの入力を税理士に丸投げしてしまうことによって、その分だけ業務負担は軽くなるのですから、効率化につながります。

しかし、効率化というメリットがある一方で、リスクもあります。

税理士に丸投げするリスク

そのリスクとは、リアルタイムな会計データが得られないとことです。

会計ソフトへの入力を税理士に丸投げした場合、入力を依頼する情報はまとまった単位になります。

このため、税理士がその情報を受け取り、入力し、会社にデータを渡すまでに相応の時間がかかってしまいます。

自社で逐一データを入力していれば、リアルタイムな会計データをもとに経営判断をすることができます。

しかし、税理士がデータをまとめるまで会計データを参考にできないとすれば、その時点で会社が持っている古い会計データをもとに経営判断するほかありません。

これがどのようなリスクをもたらすか、具体例で考えてみましょう。

ある会社では、税理士に会計データを入力してもらうために、4月末時点で集まっている情報を、5月初めに税理士に渡しました。

渡された領収書などの情報を、税理士が整理し、仕訳して入力し、会社にデータを渡すのは、早くても6月になります。

つまり、4月の数字を経営判断に使えるのは6月ということです。

もっと言えば、6月の経営判断に4月の会計データを使うことになるのです。

このような状態では、経営判断を誤るリスクがあるね。

特に、会社が成長力の旺盛な時期にあるならば、数字の動きも激しくなるため、リアルタイムな情報によって経営判断ができないことは深刻なリスクだと言えます。

もちろん、会計ソフトへの入力を税理士に丸投げすることで、業務負担が軽くなるのは事実です。

入力と同時にチェックも行われるため、間違った入力をしてしまう可能性も低いです。

スピーディなサービスを受けられるよう、高めの料金設定で契約することで、リアルタイムにやや近づけることも可能です。

ただし、リアルタイムな情報をもとにした経営判断のためには、会計ソフトへの入力は、できるだけ自社でやったほうが良いでしょう。

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自社で入力するリスク

もっとも、会計ソフトへの入力を自社でやる場合にも、以下のようなリスクがあります。

コストの問題

まず、経理担当者を雇う必要があるということです。

これには、当然ながら人件費がかかります。

税理士に依頼した方が、費用面では安上がりになるのが普通です。

能力の問題

経理担当者の能力によって、成果が左右される可能性もあります。

たとえば、能力の低い人を雇ったことによって、不適切な仕訳が行われ、その情報をもとに経営判断をしてしまうリスクがあります。

情報管理の問題

会社の売上や利益、社員の給料など、色々な数字の入力を任せるのですから、責任は重大です。

この情報が社外に流出してしまうと、大きな不利益が生じる可能性があります。

意識の問題

経理担当者に任せる場合、その担当者はあくまでも経理的な処理をする人材であり、それ以上でも以下でもありません。

しかし、会社のお金の動きを全て知っていることから、自分は会社の重要な情報を握っていると考え、実際の立場以上に偉いと勘違いしてしまうことがあります。

ひどい場合になると、自分が会社の数字を動かしている、経営を動かす裏の実力者といった錯覚をすることもあります。

横領の問題

経理担当者に全て任せきりの会社では、経理担当者が会社のお金を横領することがあります。

これは、意外なほどによくみられる問題です。

最初は数万円の横領であっても、回数を重ねるごとに大胆になっていきます。

数十万円単位での横領が長期間続き、経営をかなり圧迫してからようやく発覚するケースも多いです。

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年商で考えよう

以上のように、自社で入力する場合にも、税理士に任せる場合にも、どちらにもメリットとリスクがあります。

では、結局どちらが良いのかと言えば、それは自社の業容から考えて、

  • 自社で入力したほうがメリットが大きい場合には自社で入力
  • 税理士に任せたほうがメリットが大きい場合には税理士に任せる

という判断になります。

自社でやったほうがいい場合

会社の規模が小さく、年商1000~2000万円くらいの会社であれば、自社で入力したほうがいいでしょう。

このくらいの規模であれば、これから年商が大きく伸びていく成長期の会社も多く、経営判断にはできるだけリアルタイムな情報が必要となります。

また、領収書もそれほど多くないため、経理担当者を雇うことなく、経営者自身で入力することも可能かと思います。

どちらでもいい場合

年商3000万円を超えたあたりから、領収書が増えてくるため、経営者に余計な負担がかかることが多くなります。

といっても、経理担当者を雇うほどでもありません。

数か月分をまとめて入力したり、税理士に任せたり、どちらでも都合の良いほうを選ぶのが良いでしょう。

税理士に任せたほうがいい場合

年商5000万円を超えてくると、経営者自身ではカバーしきれなくなります。

このため、経理担当者を雇い、社内で処理できる体制を作っていくのが望ましいでしょう。

ただし、その体制を作るのが非効率と判断できる場合や、体制の構築が困難な場合には、税理士に依頼するのが無難と言えます。

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まとめ

本稿で紹介したように、会計ソフトには正しい選び方や使い方があります。

これを正しく知っておくかどうかによって、 会社の会計には大きな影響が出ますし、ひいては経営にも影響が現れます。

税理士との付き合いを見直すきっかけにもなります。

会計ソフトの選び方・使い方にそれほどこだわりを持たない経営者も多いですが、本稿の情報を参考に、正しい選び方・使い方を心掛けてほしいと思います。

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