雇用調整助成金の上限引き上げが決定。改訂のポイントは4つ

かねてから、雇用調整助成金のさらなる拡充が期待されてきましたが、ついに6月12日、2次補正予算が成立し、日額上限の引き上げも決定されました。

これに合わせて、緊急対応期間を延長すること、過去にさかのぼって増額分を支給すること、助成率を引き上げることなども決定され、中小企業にとって非常に嬉しい結果となりました。

本稿では、この決定によって雇用調整助成金がどのように変化するか、4つのポイントに分けて解説していきます。

雇用調整助成金拡充の4つのポイント

6月12日、2次補正予算が成立しました。

雇用調整助成金が大幅に拡充されることが期待されていたため、注目していた経営者も多いことでしょう。

これまでにも、雇用調整助成金は改訂・緩和が行われてきました。

しかし、却って分かりにくくなっていたり、また活用しにくい会社も多く、不満を抱いていた経営者も少なくありませんでした。

今回の改訂では、これらの不満を払拭するに十分な内容となっているな。

具体的な拡充の内容は、

  • 緊急対応期間が延長される
  • 助成金額の日額上限を引き上げる
  • 中小企業の助成率を引き上げる
  • 過去にさかのぼって増額分を支給する

の、4つのポイントに分けられます。

これらについて、以下で詳しく見ていきましょう。

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緊急対応期間の延長

まず、緊急対応期間の延長が決定されました。

従来の緊急対応期間は、4月1日~6月30日とされていました。

しかし、新型コロナウイルスが収束に向かっているとは到底言い難い状況であり、むしろ感染の第2波の懸念も高まってきています。

これを受けて、緊急対応期間の終了を、従来の6月30日から9月30日へ3ヶ月延長することが決定されました。

政府が打ち出してきた様々な支援策は、緊急対応期間を軸に組み立てられています。

雇用調整助成金の特例措置なども、緊急対応期間中の特例とされているぞ。

つまり、緊急対応期間の延長は、支援期間の延長にほかなりません。

多くの中小企業は、6月30日以降も新型コロナウイルスの影響を受け続けるため、緊急対応期間が延長されたことでひとまず安心といったところです。

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助成金額の日額上限の引き上げ

次に、今回の拡充の最大の目玉ともいえる、助成金額の上限引き上げです。

これまで、雇用調整助成金の日額上限は8,330円でした。

複数回の特例措置でも上限額は据え置きとなっており、このために思い切って休業できない会社も少なくありませんでした。

今回の拡充では、先日から言われていた通り、日額上限を15,000円に引き上げることが決まりました。

なお、対象となる従業員1人当たりの月額上限は33万円です。

従来の上限額から2倍弱の増額となります。

世界的にも非常に高い水準で支給されるため、企業は休業に伴う負担が大幅に軽減され、思い切って休業しやすい仕組みとなりました。

また、緊急対応期間の特例措置の一つに、臨時雇いの従業員やパート社員など、雇用保険に入っていない従業員も助成の対象とする「緊急雇用安定助成金」がありますが、緊急雇用安定助成金の日額上限も15,000円に引き上げられました。

中小企業の助成率を引き上げる

このほか、中小企業の助成率の引き上げも決定されています。

従来の仕組みでは、中小企業の雇用調整助成金の助成率は、支給した休業手当の4/5、解雇等がない場合には9/10とされていました。

また、中小企業特例として、休業要請を受けて休業する中小企業は10/10、休業手当の支払率が60%超の場合には、超えている部分に対して10/10の助成率が適用されるものでしたが、これが分かりづらい点でもありました。

今回の拡充によって、中小企業の通常の助成率は4/5で変更されていないものの、解雇等がない場合には10/10へ引き上げることが決まりました。

この10/10の助成率は、中小企業特例に関係なく、「解雇等がない」という基準によって適用されるものです。

したがって、休業手当の支払率60%超の部分に対するものではなく、休業手当全体に対して100%助成される仕組みであり、非常に分かりやすい仕組みとなりました。

日額上限が15,000円に引き上げられることに加えて、100%支給されるとなれば、多くの会社が休業に踏み切りやすくなるはずです。

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過去にさかのぼって増額分を支給する

今回の決定を受けて、既に雇用調整助成金を受給していた会社や、申請していた会社の中には、「もう少し待っておけばよかった!」と考える人もいるかもしれません。

しかし、さかのぼって支給することも発表されているので、心配は無用よ。

既に受給した会社は、緊急対応期間が開始された4月1日から現在までに受給した雇用調整助成金について、拡充後の助成率と日額上限を適用し、差額分が支払われます。

また、既に申請した会社も、拡充後の条件を適用した上で支給されます。

さらに、これらの会社は、増額分の受給を改めて申請する必要もありません。

申請の際に提出した資料に基づいて、ハローワークや労働局が計算して支払ってくれるため、待っていればOKです。

ただし、既に受給している会社や申請した会社で、その後休業手当を増額している場合には、追加支給のための手続きが必要となります。

なお、差額は7月以降、順次支払っていくとのことです。

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まとめ

雇用調整助成金の拡充について、注目の4つのポイントをまとめました。

本稿の内容によって、経営者の皆さんが押さえておくべき点は概ね網羅できたと思います。

ここに書かれている内容をより詳しく知りたい方は、厚生労働省の公表しているリーフレット、またはプレスリリースを参考にしてください(リーフレットは非常に簡潔にまとめられており、プレスリリースはやや詳しくまとめられています)。

リーフレットhttps://www.mhlw.go.jp/content/11603000/000639422.pdf

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