個人事業主の持続化給付金申請レポート

5月1日から、中小企業・個人事業主を対象とする持続化給付金の申請受付が開始されました。

100~200万円というまとまった給付を受けられるため、多くの事業者が申請したいと考えていることでしょう。

しかし、予想外の影響が広がっている中、対応に追われてなかなか申請できない事業者も少なくないはずです。

実際には、申請手続きはそれほど煩雑なものではありません

そこで本稿では、なかなか手が回らない事業者を後押しするためにも、具体的な申請の手順をレポート形式で解説していきます。

個人事業主向けの申請手続きをベースに解説していきますが、中小企業向けの手続きと共通する部分が多々あるので、ぜひ参考にしてみてください。

※当サイトでは、持続化給付金の情報をまとめた記事も公開しています。詳しくはこちら

持続化給付金申請の流れ

持続化給付金の申請は、全てオンラインでできるようになっています。

政府の支援が遅い、不十分であると非難する意見も少なくありません。

しかし、これまで様々な手続きのデジタル化が遅々として進まなかったことを考えると、短期間でオンライン申請の環境を整えているのですから、政府の本気度がよく分かります。

オンライン申請は以下のページから行います。
持続化給付金
令和二年度補正 持続化給付金には、申請受付の期間により、2つのホームページがあります。ご自身の状況に合わせて、それぞれのホームページで情報の確認、申請の手続きを行ってください。

申請ページにアクセスすると、ページ下部に申請するのボタンがありますので、ここをクリックします。

ボタンの表示にある通り、2:00~3:00に限り、システムメンテナンスのため申請手続きはできません。

 

申請するのボタンをクリックすると、仮登録画面が表示されます。

この画面では、申請に必要な書類が記載されています。

これらの書類は、この後の申請手続きで全て必要になるものですから、この段階で揃えておくようにしましょう。

書類を揃えたら、事業形態を法人(中小法人)・個人事業主のうち該当するものにチェックを入れ、メールアドレスを入力し、同意事項にチェックを入れ、次へをクリックします。

 

次へをクリックすると、仮登録完了画面が表示されます。

登録したメールアドレスに以下のような仮登録完了メールが送信されます。

仮登録完了メールには、本登録用のURLが記載されています。このURLをクリックすると、本登録画面に進みます。

 

本登録に進むと、「持続化給付金 申請マイページ」が表示されます。

まずは、ここでログインIDとパスワードを設定します。

申請マイページとは、

  • 申請前の内容修正
  • 申請後の内容確認
  • 不備通知後の不備内容の修正

などを行うページです。

必要に応じて確認・修正し、滞りなく給付を受けるためにも、ログインIDとパスワードはメモしておく必要があります。

パスワードについては、普段から利用しているものを使うこともできますが、サイト側が設定する文字列を利用し、パソコンに自動保存しておくこともできます。

どちらを選ぶかは個人の好みで良いでしょう。

 

ログインID・パスワードを設定し、次へをクリックすると、基本情報の入力画面に進みます。

本稿では、個人事業主向けの申請を進めているため、事業形態は個人事業主となっています。

画像のように複数の情報を入力していきますが、多くは基本的な情報ばかりであるため、迷わず入力できることと思います。

強いて挙げるならば、「業種」と「設立年月日(開業日)」に戸惑うかもしれません

特に、個人事業主やフリーランスの中には、あまり一般的ではない業種に属していることも多いです。

業種の大分類・中分類・小分類が分からない場合には、大分類の右隣にある分類一覧をみるのボタンをクリックし、e-Statのページで以下のように調べます。

 

e-Statのページは、このように表示されます。

キーワード検索の欄に、事業に関連するキーワードを記入し、虫眼鏡のボタンをクリックします。

例えば、ライターとして活動しているフリーランスであれば、「ライター」と記入して検索すると、画像のように分類コードと項目名が表示されます。

一口にライターといっても、コピーライター、シナリオライター、小説家など色々な分類がありますが、画像で表示されている項目名の中では「著述家業」もしくは「他に分類されない専門サービス業」が該当すると考えられます。

「著述家業」に該当すると考えるならば、項目名「著述家業」の右端にあるinfoのボタンをクリックします。

infoをクリックすると、「項目の説明」「事例」などが表示されます。

この内容に該当するならば、「詳細情報」の下に表示されている分類を参考にして、「基本情報入力」の「業種(日本産業分類)」に入力します。

この例の場合、

  • 大分類:学術研究、専門・技術サービス業
  • 中分類:専門サービス業(他に分類されないもの)
  • 小分類:著述・芸術家業

を選択することとなります。

 

次に、「設立年月日(開業日)」では、税務署に提出した開業届記載の日付を記入します。

もし、2018年以前に創業した人で、開業届を紛失しており設立年月日が分からない人は、開業日として記載したと考えられる(アバウトな)日付を記入すれば問題ありません。

例えば、「2017年分の確定申告の際、青色申告をするために開業届を提出した」という人であれば、2017年分の確定申告を提出期限である2018年3月15日を記入することで、「開業届記載の日付に近い日付」として問題なく受理されるはずです。

基本情報の入力が完了し、ページ下部に進むと、「特例適用の選択」と表示されます。

これは、持続化給付金の基本的な枠組みに該当しない事業者が、特例によって申請する場合に、該当する特例をチェックするものです。

本稿では、一番上の「一般的な申請方法」、すなわち特例を利用しないものとして解説を進めていますが、もし特例を利用する場合には該当するものを選んでください。

※持続化給付金の特例については、以下の記事で解説しています。

最後に、名義の一致・不一致にチェックを入れ、基本情報の入力は完了します。

次へをクリックします。

 

基本情報に続き、売上入力に進みます。

ここでは、前年の年間事業収入と、2020年1月以降に前年同月比で売上が50%以上減少した月の月間事業収入など、給付金算定のための情報を記入します。

具体的には、以下のように記入していきます。

年間事業収入(A):令和1年分の確定申告書B第一表に記載されている年間事業収入を記入

売上減少の対象月:2020年1月以降、前年同月比で売上が50%以上減少している月を選択(対象月が複数ある場合には任意で選ぶ。基本的には、減少額が最も大きい月を選ぶ)

月間事業収入(B):対象月の月間事業収入を記入

売上減少の対象月の前年度売上額:令和1年分の青色申告決算書の「月別売上(収入)金額及び仕入金額」に記載されている月別の売上金額のうち、対象月の前年同月の月間事業収入を記入

以上の項目を記入すると、

前年の総売上(事業収入)-(前年同月比50%以上減少月の売上×12ヶ月)

の算定式によって、給付予定額が自動的に計算され、表示されます。

 

給付予定額に間違いがなければ、口座情報入力に進みます。ここで入力した口座が、持続化給付金の交付が決定した際の、給付金の振込先となります。

 

次に、入力した口座情報に間違いがないこと、また申請者本人の口座であることを証明するために、口座情報をアップロードする必要があります。

通帳を持っているならば、

  • 通帳の表紙
  • 通帳の表紙の見開き(銀行名・支店番号・支店名・口座種別・口座番号・名義人が記載されているページ)

をプリンターでスキャンしたデータ、あるいはスマホやデジカメで撮影した画像データをアップロードします。

ただし、画像が不鮮明である、必要な情報が見切れているなどの場合には受理されないため、スマホやデジカメで撮影する場合には注意する必要があります。

なお、ネットバンキングを使っている場合、一般的な紙媒体の通帳がないため、ネットバンキングの個人ページの口座情報画面をスクリーンショットで保存し、アップロードします。

 

口座情報の入力と画像のアップロードが終わったら、その他の添付書類をアップロードしていきます。

これらも、プリンターでスキャンするか、スマホやデジカメで撮影したものをアップロードします。

ただし、口座情報データに比べて細かい数字が多いため、スマホやデジカメで撮影したデータよりも、プリンターでスキャンしたデータのほうが確実です。

具体的には、以下の通りです。

【2019年の確定申告書第一表(青色又は白色)】

税務署に提出した際に押印される収受印が確認できるものをアップロードします。

(紛失したなどの理由で収受印が押印されている確定申告書第一表がない場合には、収受印が押印されていない確定申告書第一表と同じ年度の納税証明書も提出する必要があります。)

【2019年の所得税青色申告決算書(1)(2)】

所得税青色申告決算書の1ページ目を(1)に、2ページ目を(2)にアップロードします。

弥生会計などの会計ソフトを使っているならば、所得税青色申告決算書がひとまとめになったデータをPDFで取得できるため、(1)(2)の両方で同じPDFをアップロードすれば問題ありません。

白色申告の個人事業主・フリーランスは、所得税青色申告決算書を作成していないため、提出する必要はありません。

【2020年の対象月の売上台帳等】

「売上入力」で選択した対象月の月間事業収入が分かる書類をアップロードします。利用できる書類は、

  • 経理ソフトから抽出した売上データ
  • エクセルで作成した売上データ
  • 手書きの売上帳のコピーなど

などです。

ただし、対象月の事業収入であることが確認できるように、必ず「2020年○月」などと記載されていることが条件となります。

会計ソフトを使っている個人事業主・フリーランスであれば、売上データを抽出したものを提出するのが簡単です。

例えば「弥生会計」であれば、対象月の売上データを抽出することで、取引日や取引先、売上金額をまとめた「取引帳」が取得でき、これをそのまま提出書類として使うことができます。

なお、売上がゼロの月を対象月とする場合には、

  • 売上をゼロと記入した書類を提出する
  • 2020年の全ての月の売上を記入した書類を提出する(対象月の売上が「記帳無」の書類を提出する)

といった方法によって、売上がゼロであることを証明すれば良いでしょう。

 

最後に、本人確認書類を提出します。これは、中小企業には求められず、個人事業主にだけ求められる書類です。

利用できる本人確認書類は複数あり、

  1. 運転免許証(両面。返納している場合は、運転経歴証明書で代替可能。)
  2. 個人番号カード(オモテ面のみ)
  3. 写真付きの住民基本台帳カード(オモテ面のみ)
  4. 在留カード、特別永住者証明書、外国人登録証明書(両面。在留の資格が特別永住者のものに限る。)

のいずれかであれば、1種類だけ提出すればよいため簡単です。

ただし、

  • 申請を行う月において有効なものであること
  • 記載された住所が申請時に登録する住所と同一であること

が条件となります。

もし、これらの本人確認書類を持っていない場合には、

  • 住民票の写し及びパスポートの両方(パスポートは顔写真の掲載されているページ)
  • 住民票の写し及び各種健康保険証の両方 (各種健康保険証は両面)

というように、2種の本人確認書類を同時に提出する必要があります。

本人確認書類も、プリンターでスキャンするか、スマホやデジカメで撮影したものをアップロードします。

 

本人確認書類のアップロードを終え、確認画面へをクリックすると、最終確認ページに進み、「宣誓事項」のチェックと、全ての入力内容の確認を行います。

申請手続きを提出した後、申請内容の修正はできなくなります

このため基本情報、、売上、給付予定額、口座情報、添付書類などに間違いがないか、今一度確認しましょう。

 

宣誓事項のチェック、全ての入力内容の確認を終えたら、完了ページに進みます。

「ご申請ありがとうございました。」のページに記載されている通り、申請に不備・不明点があれば登録したメールアドレスに連絡が入るそうですが、どのような連絡が行われるのか現時点ではわかりません。

これにて、個人事業主向けの持続化給付金の申請手続きは全て完了となります。

筆者が5/5に持続化給付金の申請を行ったところ、5/18に入金されました。約2週間のスピードでの入金となりました。

入金の際には、特に通知などはありませんでした(申請の冒頭でメールアドレスを登録しますが、入金完了メールなどは送られず、単に口座に入金されるだけです)。

なお、本稿は実際に申請しながらまとめたものです。

これによって受給できたことから、本稿と同じ流れ・書類で申請すれば、書類の不備や口座情報の誤りなどがない限り受給できるものと思います。

ぜひ、参考にしてみてください。

まとめ

本稿では、個人事業主向けの持続化給付金の申請手続きを、時系列で詳細に見ていきました。

いくつか分かりにくい項目もありますが、本稿の解説によって理解できたことと思います。

実際の手続きを見てみると、それほど面倒なものではなく、難しいものでもありません。

多くの個人事業主は確定申告を終わらせたばかりであり、手元に資料もそろっていることでしょうから、簡単に手続きできるはずです。

政府の発表によれば、持続化給付金の振り込みは早ければ5月8日から開始するとしていますが、助成金や補助金の支給にはある程度の時間を要するのが通例であり、一部では「数ヶ月後になるのでは?」といった意見もあります。

できるだけ早く受給するためにも、持続化給付金の申請手続きはすぐにやっておくことをおすすめします。

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