会社の資金繰りに役立つ法認定の知識

法認定とは、法律に基づいて会社の計画を認定し、認定した計画を国が支援する仕組みのことです。

法認定を受けた会社は、補助金や融資、信用保証などを有利な条件で受けられたり、減税措置を受けられたりするため、法認定をうまく活用すれば、会社の資金繰りに役立てていくことができます。

しかし、法認定の知識はあまり一般に知られていないものです。

そこで本稿では、法認定の基礎知識や優遇される内容ついて解説していきます。

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法認定の基礎知識

法認定とは、法律によって会社の計画を認定し、法律に基づいて計画を支援していく仕組みのことです。

法律を施行するのは国ですから、法認定を授けるのもまた国であり、法認定を受けた計画は、いわば国からのお墨付きをもらったようなものだと言えます。

したがって、法認定を受けることによって、会社には様々なメリットがあります。

具体的には補助金や融資、信用保証などの条件が有利なものとなったり、減税措置を受けられたりするのです。

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法認定の効果が顕著に表れているのが補助金だ!

補助金の要件を見てみると、法認定を受けていることが条件になっているものもあります。

そのような補助金は、法認定を受けなければ要件が満たされないというハードルがあるものの、補助金の上限額が3000万円や5000万円などと高く、さらに補助率も2/3と高率になっている場合が多いです。

中小企業が法認定を受けられる法律の代表的なものとしては、

  • 中小企業新事業活動促進法(経営革新・新連携の二種類がある)
  • 中小ものづくり高度化法
  • 下請中小企業振興法
  • 中小企業地域資源活用促進法
  • 農商工等連携促進法
  • 地域商店街活性化法

などがあります。

法認定の目的

法認定を受ければ、会社にとって様々なメリットがもたらされます。

しかし、なぜ国はわざわざ法認定などというものを設け、会社にメリットを提供しているのでしょうか。

それぞれの法律によって細かい目的は異なります。

例えば、中小企業新事業活動促進法の目的は、中小企業の新事業展開を促進することです。

中小ものづくり高度化法の目的は、中小企業のものづくりの技術を高度化することです。

これらを通し、国レベルでの経済の発展を期待しているとも言えます。

しかし、中小企業の新事業展開を促進するにせよ、ものづくりの技術を高度化するにせよ、なんらかの仕組みがなければ机上の空論です。

そこで、会社がそれぞれの目的に合う事業計画を作成し、それが認められるものであるならば、国は様々な支援措置を講ずるのです。

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つまり、法認定とは、法律に基づく認定を行なうことで、色々な支援を提供するものだと言えるわ。

法認定は、補助金が直接企業の資金繰りのプラスになるような、直接的な支援ではありません。

認定計画に対して補助金を優遇したり、融資条件を優遇したり、減税措置をとったりすることで、間接的に支援していきます。

したがって、法認定を受けたからといって、資金繰りに直接的な影響はありません。

法認定を受け、それを活用していくことによって、資金繰りに良い影響が現れてきます。

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例えば、補助金を受けるならば、上限額は大きく、補助率は高くなるよ!

政府系金融機関から融資を受ける際にも、大きな金額を長期・低金利で受けられるようになります。

保証協会の保証を受けるにしても、通常の保証枠以上の保証を受けらます。

これらは全て、認定計画を国が支援することを、法律が定めているからにほかなりません。

法律が定める認定であるからこそ重みがあり、様々な点で有利なのです。

したがって、補助金を受給したいと考えている会社、政府系金融機関の融資を受けたいと考えている会社、保証協会の保証を利用している会社などは、法認定を受けておくと有利になります。

会社の資金繰りにも良い影響を与えることができるに違いありません。

法認定の流れ

ここまで読んで、ぜひ法認定を資金繰りに役立てたいと考えた会社は多いのではないかと思います。

そのためには、以下の流れによって認定を受けることになります。

  1. 指針の公表(国や都道府県が法認定の指針を策定し、公表する)
  2. 計画の策定(公表された指針に合わせ、事業者は計画を策定する)
  3. 申請(策定した計画の認定を申請する)
  4. 審査(認定審査が行われる)
  5. 認定(審査で問題がなければ、計画が認定される)
  6. 支援(認定計画を進めるにあたって、支援策が利用できるようになる)

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どんな支援を受けられるか

では、法認定によって受けられる支援を、より具体的に見ていきましょう。

補助金

まず、補助金から見ていきましょう。

法認定を受けた場合には、法認定の必要がない補助金と比べて、補助金の上限額と補助率が高くなるという特徴があります。

各法認定がどれくらいの補助金と補助率になっているかを見れば、そのことがよくわかると思います。

法律 受けられる補助金 補助金額 補助率
中小企業新事業活動促進法

(新連携)

中小企業
小規模事業者連携促進支援補助金
3000万円 2/3
中小ものづくり高度化法 ものづくり中小企業
小規模事業者等連携事業創造促進事業
初年度:4500万円

3年間で9750万円

2/3
下請中小企業振興法 下請中小企業
小規模事業者自立化支援対策費補助金
2000万円 2/3
中小企業地域資源活用促進法 小規模事業者等JAPANブランド育成
地域産業資源活用支援補助金
3000万円 2/3
農商工等連携促進法 中小企業
小規模事業者連携促進支援補助金
3000万円 2/3
地域商店街活性化法 地域商業自立促進事業 5億円 2/3

このように、補助金額が一般の補助金よりも大きく、補助率も高くなっています。

日本政策金融公庫の融資

認定計画を実施するにあたって、資金が必要な場合も多いと思います。

その際の資金調達には、政府系金融機関である日本政策金融公庫が役立ちます。

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法認定を受けておくと、長期で低金利の借入が可能となるよ!

もっとも、法認定を受けておけば簡単に借りられるというものではなく、法認定の審査とは別に、融資のための審査も行われることに注意しておきましょう。

どれくらい融資条件が有利になるのか、ひとつ例を見てみましょう(日本政策金融公庫の融資制度は多岐にわたるため、ここでは一例を紹介するにとどめます)。

日本政策金融公庫の融資制度の一つに、新事業活動促進資金というものがあります。

この融資制度は、中小企業新事業活動促進法(経営革新・新連携の両方)、中小企業地域資源活用促進法、農商工等連携促進法のいずれかの法認定を受けている場合に受けられる融資制度です。

融資条件は以下の通りです。

  • 融資限度額・・・
    直接貸付の場合は7億2000万円(うち運転資金2億5000万円)、代理貸付の場合は1億2000万円
  • 融資期間・・・
    設備資金の場合は20年以内(うち据置2年以内)、運転資金の場合は7年以内(うち据置3年以内)
  • 融資利率・・・
    融資額2億7000万円までの場合は特別利率3(日本政策金融公庫には基準金利と特別金利1、2、3の区別があり、特別金利3は最も低い金利)、2億7000万円超の場合は基準金利

となっています。

最も大きなメリットは低金利であることです。

大きな金額を借り、なおかつ低金利なのですから、返済が資金繰りに与える影響も小さく留めることができ、資金繰り上でのメリットが期待できます。

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小規模企業設備資金貸付制度

都道府県中小企業支援センターが提供する、小規模企業設備資金貸付制度というものがあります。

これは、小規模企業の創業や経営強化のために必要となる設備投資資金のうち、一定の割合を無利子で融資するものです。

小規模企業設備資金貸付制度は、通常の場合でも無利子で融資を受けることができますが、中小企業新事業促進法(経営革新のみ)、農商工等連携促進法の法認定を受けている場合、優遇措置を受けることができます。

両者を比較してみましょう。

通常の場合 法認定を受けた場合
貸付限度額 4000万円 6000万円
貸付割合 1/2以内 2/3以内
貸付金利 無利子

この制度は、都道府県によって実施している場合としていない場合とがあるので、確認したうえで利用するようにしてください。

高度化融資

中小企業が組合などを設立し、連携して経営基盤の強化や経営環境の改善を図ることがあります。

それに伴って工業団地や卸団地、ショッピングセンターの建設や建物取得などの必要がありますが、それを支援する制度として高度化融資をいうものがあります。

高度化融資は、法認定なしでも受けることができるのですが、中小企業新事業活動促進法(経営革新・新連携の両方)の法認定を受けていると優遇措置を受けられます。

通常の場合 法認定を受けた場合
貸付割合 80%以内 90%以内
貸付期間 20年以内(うち据置期間3年以内)
貸付金利 0.75%など 無利子

信用保証

次に、保証協会の保証について見ていきましょう。

保証協会とは、金融機関からの融資の際に、一定の保証枠を設けて保証するものです。

この保証により、万が一返済不能となった場合には保証協会が代位弁済することから、金融機関の貸し倒れリスクが減り、融資を受けやすくなるのです。

法認定を受けていない場合にも、保証協会の保証を受けることが可能です。

その場合、保証条件は以下の通りとなります。

保証の種類 個人・法人 組合等
普通保証 2億円 4億円
無担保保証 8000万円 8000万円
無担保無保証人保証 1250万円 1250万円
新事業開拓保証 2億円 4億円

これが、法認定を受けているとなると、以下のように保証枠が広がります。

保証の種類 個人・法人 組合等
普通保証 通常枠+2億円 通常枠+4億円
無担保保証 通常枠+8000万円 通常枠+8000万円
無担保無保証人保証 通常枠+1250万円 通常枠+1250万円
新事業開拓保証 3億円 6億円

「通常枠+」というのは、法認定を受けることによって、通常の保証枠に加えてということです。

例えば無担保保証の場合には、通常の保証枠として設けられている8000万円に加え、さらに8000万円の保証が受けられることとなり、合計で1億6000万円までの保証が受けられるということです。

もちろん、法認定を受けていることで枠が1億6000万円であったからと言っても、それは1億6000万円の保証枠いっぱいの融資を受けられるということではありません。

上限枠が広がることで、申請できる保証額が引き上げられるというだけのことで、審査に通るかどうかはまた別問題です。

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また、実際問題として、保証枠いっぱいに借りられるケースは極めて少ないものよ!

しかし、保証上限が8000万円の場合と1億6000万円の場合とでは、例えば3000万円の保証を受けたい場合、後者の方が受けやすいことは言うまでもありません。

さらに、現在保証枠の8000万円まで保証を受けてしまっている会社ならば、法認定を受けることによって、さらに8000万円の保証枠を獲得できるということもありますから、やはり法認定は保証の際にも有利に働くと言えます。

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まとめ

本稿で紹介した通り、法認定を受けたことで様々な支援を受けることができれば、会社の資金繰りに大きなメリットがあります。

補助金をよい条件で受ける、日本政策金融公庫での融資を長期・低金利で受ける、保証協会の保証枠が増えるなど、色々なメリットがあるのです。

法認定を受けるためには、コンサルタントなどの支援を受けながら手続きしていく必要がありますが、それだけの価値があるとも言えます。

皆さんの会社でも、自社の展開しようとしている事業計画が法認定とマッチしているならば、法認定を取得するのがよいでしょう。