東京都の会社がテレワークを導入するなら、最大500万円助成の「テレワーク活用・働く女性応援助成金」を

政府が推進している働き方改革では、雇用環境・労働環境の整備が進められています。

これによって、

  • 有給休暇の取得促進、賃金アップ
  • 非正規雇用から正規雇用への転換
  • 設備の導入による業務効率の改善

などが奨励されています。

働き方改革の目的は、多様な働き方ができる社会の実現ですから、新しい働き方の普及にも力を入れており、中でもテレワークの導入・実施に取り組んだ会社では、多額の助成金を受給することも可能です。

本稿では、テレワークの導入に使える2種類の助成金を比較し、東京都内の会社が活用すべき助成金についてお伝えしていきます。

テレワークとは?

テレワークとは、職場という定められた場所だけで働くのではなく、業務に最適な場所で働くことです。

一口にテレワークといっても複数の形態があるのですが、代表的なものはサテライトオフィスや自宅で働く形態です。

自宅でも事業所でも、どちらでやっても業務効率が変わらない業務であれば、自宅でこなしたほうが通勤に時間や体力を奪われることはありません。

そのような業務についてはテレワークを認めることで、従業員のワーク・ライフ・バランスは改善されます。

サテライトオフィスを使ったテレワークは、業務効率化に大きな効果があるわ。

例えば、事業所は郊外にあり、主要な営業先は都市部にあるような会社では、外回りをしている従業員が、ちょっとした事務作業が必要になった場合に、わざわざ会社まで戻らなければならないことがあります。

このように出先と事業所を行き来していると、業務効率が非常に悪くなってしまいます。

このような会社では、都市部のサテライトオフィスを活用したテレワークによって、業務効率を大幅に改善することができます。

非常にざっくりとした説明ですが、これでテレワークのおおまかなイメージは掴めるはずです。

業務の効率の悪さが『場所』に由来するなら、テレワークの導入が効果的かもしれないぞ。

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時間外労働等改善助成金のテレワークコースとは?

テレワークを導入することによって、通勤時間をはじめとした無駄な時間を費やすことがなくなります。

また、その業務に最も適した場所で取り組むことができるため、業務の効率化にも大きな効果が期待できます。

仕事における無駄な時間が減るのですから、時間外労働時間を削減したり、有給休暇の取得を促進したりする結果にもつながります。

厚生労働省は、テレワークの導入・実施によって時間外労働時間を減らしたり、有給休暇の取得を促進したりした会社に、助成金を支給しています。

この助成金は、「時間外労働等改善助成金」という助成金制度です。

時間外労働を改善するための色々なコースを設けている中で、「テレワークコース」によって、テレワークの普及を推進しています。

したがって、テレワークの導入によって、

  • 従業員の育児や介護と仕事の両立を支援したい
  • 従業員の通勤負担を軽減したい
  • ワーク・ライフ・バランスを推進し、従業員のやる気をアップさせたい
  • 優秀な人材を確保したい

といった希望を持っている会社では、時間外労働等改善助成金のテレワークコースを活用し、助成金を受給することでテレワークの導入コストを軽減することができます。

※本稿では、厚生労働省が実施している「時間外労働等改善助成金(テレワークコース)」と、東京しごと財団が実施している「テレワーク活用・働く女性応援助成金(テレワーク活用推進コース)」を比較していきます。

互いに名前が似ており、読みにくくなってしまう恐れがあるため、本稿では

  • 厚生労働省が実施する時間外労働等改善助成金のテレワークコースを単に「時間外労働等改善助成金
  • 東京しごと財団が実施するテレワーク活用・働く女性応援助成金のテレワーク活用推進コースを単に「テレワーク活用助成金

と呼び分けます。

時間外労働等改善助成金の目標

時間外労働等改善助成金の助成金額は、成果目標によって変動します。

成果目標とは、テレワークを導入した結果として、目指すべきとされる目標のことで、

  1. 評価期間に1回以上、対象労働者全員に、在宅又はサテライトオフィスにおいて就業するテレワークを実施させる。
  2. 評価期間において、対象労働者が在宅又はサテライトオフィスにおいてテレワークを実施した日数の週間平均を、1日以上とする。
  3. 年次有給休暇の取得促進について、労働者の年次有給休暇の年間平均取得日数を前年と比較して4日以上増加させる。

又は所定外労働の削減について、労働者の月間平均所定外労働時間数を前年と比較して5時間以上削減させる。

という、3つの目標が設定されています。

政府が時間外労働の削減を推進している様子がよくわかるね。

助成額

成果目標の達成状況 補助率 1人当たりの上限額 1企業当たりの上限額
全て達成 3/4 20万円 150万円
1つでも未達成 1/2 10万円 100万円

成果目標を全て達成しているかどうかによって、テレワークの導入コストに対する助成率と、助成上限額が異なる仕組みです。

※時間外労働等改善助成金のテレワークコースについて、詳しくはこちら

成果目標を達成できなくても、ある程度の助成金が支給されるのがポイントよ。

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テレワーク活用・働く女性応援助成金とは?

時間外労働等改善助成金では、テレワークの導入にあたって最大で150万円の経費助成を受給できるため、 かなりの経費削減につながることと思います。

しかし、東京都の中小企業(常時雇用する労働者の数が999人以下の企業)では、これ以上に充実した助成金制度を利用することができます。

公益財団法人・東京しごと財団が実施する助成金に、「テレワーク活用・働く女性応援助成金」という制度があります。この助成金は名前からもわかる通り、

  • テレワーク活用推進コース
  • 女性の活躍推進コース

の2つのコースによって構成されています。

テレワーク活用・働く女性応援助成金のテレワーク活用推進コース(以下、テレワーク活用助成金)を利用することで、テレワークの導入コストを最大で500万円も助成してもらえます。

テレワーク活用助成金で助成対象となる事業は、

  • テレワーク機器導入事業(在宅勤務、モバイル勤務などを可能とする情報通信機器などを導入し、テレワーク環境を整備する)
  • サテライトオフィス利用事業(サテライトオフィスを活用してテレワークを導入にする)

の2つであり、それぞれに要した経費の2分の1を、助成上限250万円まで受給できます。

時間外労働等改善助成金よりも助成額がかなり多いな!

テレワーク活用助成金を優先的に利用しよう

上記でも述べた通り、テレワークの導入の際には、時間外労働等改善助成金を利用できます。

しかし、時間外労働等改善助成金とテレワーク活用助成金には明確な違いがあるので、それを知った上で使い分けていくことが大切です。

両者の違いを考える上で役立つのが、実施元の違いを把握しておくことです。

時間外労働等改善助成金を実施しているのは厚生労働省であり、テレワーク活用助成金を実施しているのは東京しごと財団です。

単なる実施元の違いに見えるかもしれませんが、実施元が違えば助成対象も目的も違いますから、これによって色々な違いが現れます。

実施元が国か、都かによって、どんな違いなのかな?

基本的な違い

まず、助成対象と助成額ですが、これはすでに述べている通り、

【助成対象企業】

時間外労働等改善助成金

全国の中小企業

テレワーク活用助成金

東京都内で事業を営んでいる中小企業

【助成額】

時間外労働等改善助成金

最大150万円

テレワーク活用助成金

最大500万円

という違いがあります。

助成上限額が大きくなるのですから、東京都内の会社は、時間外労働等改善助成金よりもテレワーク活用助成金を優先的に活用すべきと言えます。

まずは、対象を東京都内に限定するかどうか、そして分かりやすい助成額の違いを確認よ。

目的の違い

また、時間外労働等改善助成金とテレワーク活用助成金では、テレワークを導入する目的が異なります。

時間外労働等改善助成金

主に時間外労働の削減、有給休暇の取得促進

テレワーク活用助成金

主に仕事と子育て・介護等の両立などができる職場環境の形成

突き詰めて考えれば、テレワークの活用によって時間外労働が削減されたり、有給休暇の取得が促進されたりして、その結果として子育てや介護との両立ができるとも言えます。

したがって、時間外労働等改善助成金とテレワーク活用助成金の目的は、違うようで同じともいえるのですが、制度的には明確に分けられています。

極端に言えば、テレワーク導入によって時間外労働の削減や、有給休暇の取得促進に成功していても、仕事と子育て・介護などの両立を目的としていなければ、テレワーク活用助成金の受給はできないということです。

テレワーク活用助成金には、両立支援の側面があるんだね。

受給要件の違い

受給要件も異なり、これがリスクの大きさにも影響しています。

時間外労働等改善助成金

テレワーク導入のために定められた取り組みを実施し、時間外労働の削減や有給休暇の取得促進を目指す。成果目標が定められており、その達成状況によって助成上限が増減する。

成果目標を達成できなかった会社は、助成上限額は低くなるものの、助成を受けられないわけではない。

テレワーク活用助成金

テレワーク機器導入事業は、テレワーク対象者1人につき、月4日以上のテレワーク勤務実績 のテレワーク勤務実績が必要となる。

1つの機器を複数のテレワーク対象者で使用する場合は、機器1台につき、月4日以上の使用実績が必要となる。

このような取り組みは、のちに実績報告の結果によって支給の可否が決まる。

達成の度合いによる助成上限の増減はない。

受給要件を比較すると、時間外労働等改善助成金はうまくいかなかった場合にも受給できる可能性があり、助成金額は低くなるものの、リスクを抑えることができます。

テレワーク活用助成金では、うまくいかなければ受給できない仕組みとなっていますから、助成金額は大きいものの、失敗したときにはコスト負担を軽減できないため、リスクは高いです。

もっとも、様々なメリットを期待してテレワークを導入するのですから、失敗した場合のリスクを過大に捉えることなく、積極的に検討していきたいものです。

金額を取るか、リスクを取るかの違いだが、テレワーク活用助成金を受給するハードルが高すぎるわけでもないんだ。

助成対象経費

特に意識したいのは、助成対象経費です。

時間外労働等改善助成金

  • テレワーク用通信機器の導入・運用(Web会議用機器、社内のパソコンを遠隔操作するための機器 など。パソコン、タブレット、スマートフォンは支給対象にならない)
  • 保守サポートの導入
  • クラウドサービスの導入
  • サテライトオフィス等の利用料

テレワーク活用助成金

  • モバイル端末等整備費用
  • ネットワーク整備費用
  • システム構築費用
  • 関連ソフト利用料
  • 上記環境構築を専門業者に一括委託する費用
  • 民間サテライトオフィスの利用料

顕著な違いは、時間外労働等改善助成金ではパソコン・タブレット・スマートフォンなどを対象としていないのに対し、テレワーク活用助成金ではそれらの消耗品の購入費用を、税込み単価10万円まで認めているということです。

また、テレワーク活用助成金では、研修費用や研修時のテキスト費用なども経費助成の対象としています。

テレワークを導入する際には、対象となる従業員にノートパソコンやタブレットなどを買い与えることが重要です。

テレワークを実施しようとしても、そのようなガジェット類を導入することができなければ、思うように効果が出ないはずです。

したがって、テレワーク活用助成金ではノートパソコンやタブレットの購入し、またそれを活用するための研修費用を助成対象経費としていることも、大きなメリットと言えるでしょう。

パソコンやタブレットを揃えるにはお金がかかるけど、それも助成対象になっているのが魅力的ね。

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テレワーク活用助成金の注意点

上記のように、テレワーク活用助成金は時間外労働等改善助成金よりも助成内容が充実しているため、東京都内の中小企業はぜひ利用すべき助成金です。

なお、ここまで、「テレワーク活用助成金を“優先して”活用しましょう」と書いてきましたが、これは時間外労働等改善助成金とテレワーク活用助成金を同時に受給することができないからです。

テレワーク活用助成金では、助成金の受給を認めないケースの一つとして、

助成金の支給事由と同一の事由により支給要件を満たすこととなる各種助成金のうち、国、都又は区市町村が 実施するもの(国、都又は区市町村が他の団体等に委託して実施するものを含む。)を受給する又は受給した場合。

と記載しています。

同じテレワークの導入でも、時間外労働等改善助成金のテレワークコースでは、業務効率の改善や時間外労働時間の削減を前面に押し出しているのに対し、テレワーク活用助成金では仕事と子育て・介護などの両立ができる職場環境の形成を目指すために、テレワークの導入を促しています。

目的が違えばダブルで受給できるようにも思えますが、東京しごと財団に電話で確認を取ったところ、

「時間外労働等改善助成金とテレワーク活用助成金では、どちらも同じ取り組み(テレワーク機器の導入や、サテライトオフィスの利用など)によって支給要件を満たすことになるため、併用はできない」

とのことでした。

したがって、テレワーク活用助成金よりも時間外労働等改善助成金を受給してしまうと、テレワーク活用助成金を利用できなくなってしまうので、テレワーク活用助成金を優先的に利用するようにしましょう。

東京都内の対象企業は、積極的に利用していこう!

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まとめ

テレワークの導入には、テレワークが可能となる職場環境を整備するために、様々なコストを負担する必要があります。

その経費を助成してくれる助成金があるのですから、利用しない手はないでしょう。

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特に、助成額が大きく、対象経費も広く設定されている「テレワーク活用助成金」を利用できる会社は、積極的に活用することをおすすめするよ。

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