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なぜ銀行に新規融資を申込むと保証協会に誘導されるのか?

銀行に新規融資を依頼したことがある中小企業経営者ならば、保証協会付き融資でなければ借りられなかった経験があると思います。

銀行は、保証協会を使うことを非常に好み、なにかと理由をつけて保証協会付き融資を提案してくるのですが、新規融資はその格好の機会だからです。

その詳しい理由とは、いったいどのようなものなのでしょうか。

本稿では、新規融資と保証協会付き融資の関係について考えていきます。

保証協会付き融資に誘導したい銀行

中小企業が銀行に融資を希望すると、ほとんどの場合、保証協会付き融資を提案されることと思います。

この理由としては、まず銀行にメリットが大きいことが挙げられます。

保証協会付き融資の最大のメリットは、万が一貸し倒れになった際、そのほとんどを代位弁済してもらえるため、貸し倒れリスクがなくなるということです。

いわば銀行にとって保険になるのですから、銀行としては保証協会付き融資に誘導しようとします。

お金が必要ならば、会社としても保証協会付き融資を受けるメリットがないわけではありません。

しかし、高い保証料を支払って利用するため、調達コストはどうしても高くなってしまいます。

ですから、できるだけプロパー融資を受けることを目指しながら、必要に迫られて保証協会付き融資を利用するというスタンスが良いでしょう。

とはいえ、新規融資を希望した時、なぜ銀行は必ずと言っていいほど保証協会付き融資に誘導してくるのでしょうか。

 

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新規融資で保証協会を勧める理由

これまで融資を受けたことがなかった銀行に対して新規融資を申し込んだならば、ほとんどの場合において保証協会付き融資を提案されることになります。

これは単純に、新規融資ならば保証協会付きに誘導しやすいからです。

まず、新規融資でプロパー融資が出ることはほとんどありません。

ほとんどが保証協会付き融資であり、2~3年は保証協会付き融資を続けることになるでしょう。

そのため、新規融資ならば保証協会付き融資でも仕方がないと考えている経営者も多く、何の疑いもなく保証協会付き融資を受けています。

初回以降は、保証協会付き融資とプロパー融資の分かれ目は、決算内容によります。

決算が良ければプロパー融資も可能ですが、決算が普通の会社には保証協会付き融資で融資しますし、多少悪い会社には保証協会付き融資でも簡単に出そうとはしません。

しかし、「決算内容に左右される」といっても、漠然としていてわかりにくいでしょう。

最も分かりやすい指標は、自己資本比率です。

以下のように、プロパー融資を希望する際に、業種ごとに望ましい自己資本比率があります。

業種 自己資本比率
小売業 25%以上
卸売業 30%以上
製造業 35%以上
建設業 20%以上
運送業 25%以上
IT業 35%以上
サービス業 35%以上

もちろん、いくら自己資本比率が高くても、判断はあくまでも総合的に行われますから、この表の自己資本比率を満たせば即プロパー融資を受けられるというわけではありません。

 

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そもそもなぜ新規融資を求めるか

新規融資が、銀行にとって保証協会付き融資を勧めるチャンスとなるのは、「そもそも、なぜ新規融資を求めるのか?」ということを考える必要があります。

それは、単純にあまり事業がうまくいっていないからです。

新規融資からプロパー融資が出るケースがあるとすれば、自己資本比率が上記の表を満たしており、たくさんの利益を出しているような会社に限られます。

しかし、そのような会社は銀行から「借りてほしい」とお願いに来ることが多いですから、保証協会付き融資と無縁というだけのことで、例外中の例外です。

もちろん、このように業績の良い会社でも、経営者が有能ならば、好調な時期に取引銀行を増やしておこうと考え、銀行を訪問することがあるでしょう。

この時も、形としては新規融資のお願いをするのですが、銀行はプロパー融資を提案します。

なぜならば、色々な銀行からプロパー融資を提案されている会社に対し、

「初回融資なら保証協会付き融資になります」

などと言えば、

「ならば、保証料も取られることですし、別の銀行から借りることにします」

と断られてしまうからです。

この意味でも、銀行はプロパー融資を提案します。

このように、業績の好調な会社は新規融資を開拓する必要がなく、仮に開拓するにしてもプロパー融資を受けることができます。

それ以外の会社は、新規融資を開拓する必要があり、開拓の際には保証協会付き融資になるのです。

このような構造を知っておくと、新規融資で保証協会付き融資を提案される理由が良くわかるでしょう。

 

保証上限額を忘れない

以上のようなことを踏まえ、業績が図抜けていい会社でないならば、保証協会付き融資で初回融資を受けるのは普通のことです。

なんら悪いことではありません。

したがって、取引銀行を増やす意味でも、保証協会付き融資にて複数の銀行から融資を受けておくのは良いことだと思います。

しかし、保証協会には保証限度額というものがあります。

これは、無担保ならば8000万円まで、担保付きならば最大2億円までという枠です。

多くの中小零細企業は、それほどたくさんの担保は持っていないでしょうから、無担保枠の8000万円が基準となるでしょう。

新規融資を申し込む銀行が複数の場合、銀行は複数であっても、依頼する保証協会は一つです。

保証協会の支店を巧妙に変えたとしても、各保証協会の支店は全国信用金庫連合会で横のつながりがあるため、8000万円の枠を超えるわけではありません。

したがって、A、B、Cの三つの銀行に保証協会付きで新規融資を依頼した場合、三行合わせて8000万円の上限となります。

各銀行で8000万円までというわけではないので、その点を踏まえて資金繰りに活用していく必要があります。

 

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まとめ

本稿によって、多くの会社が新規融資を依頼するときに、保証協会付き融資を求められる理由が分かったと思います。

保証協会付き融資が悪いわけではありませんが、保証料を取られ、調達コストが割高になってしまいます。

銀行は保証協会付き融資が普通かのように、当然のような顔をして求めてきます。

しかし、保証協会付き融資以外にもプロパー融資というものがあり、会社にとってはこちらの方が好都合なのです。

したがって、初回融資は保証協会付き融資で仕方ないとしても、できるだけ早いうちにプロパー融資に切り替えられるよう、努力していくことが大切です。

 

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