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【超重要】銀行が意外に注目する「販売管理費」について

銀行に対し、融資を始めとした色々な交渉を行う場合、かならず決算書を提出するものです。

銀行は、決算書の内容をしっかりと確認したうえで、審査や交渉に役立てていきます。

決算書を構成するのは貸借対照表と損益計算書ですが、損益計算書における各項目を銀行員がどう見るかを知っておくと、決算書づくりに役立てることができます。

本稿では、損益計算書における「販売管理費」を銀行員がどう見るのかについて解説していきます。

銀行員の見方を知る

本稿で紹介する販売管理費とは、「販売費および一般管理費」の略です。

資金繰りの解説書などでは「販管費」と表現されていることもあります。

販売管理費は、営業活動をする上で必要となる費用であり、可能な限り圧縮されている方が、効率的に営業活動ができていることの証明となります。

したがって、売上に占める販売管理費が高いと、銀行員は好ましいとは思いません。

特に、売上が下がって販売管理費が増えているような場合には、より悪い兆候としてみなします。

ただし、銀行員は販売管理費の全ての項目を重視するわけではありません。

なぜならば、正直なところ銀行員には、その会社における販売管理費の適正な内訳が分からないからです。

例えば、ある会社では宣伝広告費の割合が大きかったとします。

その中には、売上に結び付かない宣伝広告費もあるかもしれません。

しかし、本来の適正な宣伝広告費がどれくらいであるかを銀行員はわかりませんから、このような項目に対しては、銀行員はそれほど重視しません。

では、銀行員は販売管理費をどのように見るのかと言えば、銀行員は販売管理費における生々しい情報を重視します。

生々しい情報とは、社長の役員報酬や接待交際費など、公私混同に陥りやすい情報のことです。

また地代家賃なども、銀行員から見ても問題が見えやすいコストですから、このようなものも銀行員は注視します。

では、これらの販売管理費を銀行員がどのように解釈するのかを見ていきましょう。

 

 

人件費

販売管理費の人件費の中には、役員報酬や賞与、給料手当、福利厚生費、法定福利費が計上されています。

 

役員報酬

この中で銀行員が最も注目しているのは、社長と役員が受け取っている役員報酬です。

役員報酬は、低すぎても高すぎてもいけません。

低すぎる場合には、黒字化するために無理に低くしていると思われますし、高すぎる場合にはそれが事業を圧迫する可能性があるからです。

 

役員報酬が低すぎる場合

役員報酬を少なめに計上し、不足分を社長への貸付金などとして賄っている会社は、実際に結構あるものです。

例えば、ある会社では100万円の赤字になるため、本来なら社長へ600万円の役員報酬を支払うところを400万円に引き下げて赤字分を賄い、社長への不足分は社長への貸付金として処理し、赤字隠しを図るようなケースがあります。

しかし、このように赤字隠しをしても、銀行員にはバレてしまいます。

なぜならば、決算書には貸付金の明細が付与されるからです。

赤字隠しのたえに役員報酬を低く設定しても、銀行にはきちんとチェックされていると心得ておくことが大切です。

 

役員報酬が高すぎる場合

正常に運営されている会社では、役員報酬が高かったとしても、それを銀行に指摘されることはほとんどありません。

高すぎると指摘されるのは、リスケの時くらいです。

銀行にリスケ依頼する際には、リスケの上で会社を立て直していくのですから、社長の覚悟が求められます。

リスケを依頼していながら、社長はちゃっかり役員報酬をもらっているというのでは、銀行は納得しません。

したがって、銀行員は役員報酬が高いと指摘し、減額を求めてくるのです。

平常時には、そのようなことはありません。

銀行員は、役員報酬が高すぎると思っていても、それを指摘することはなく、その役員報酬がどのように流れているのかを見ています。

高すぎる役員報酬は、株や不動産などの個人資産に流れているのか、ローンなどの返済や生活費その他に流れているのか、個人的な借金の返済に流れているのかなど、色々なケースがあるでしょう。

銀行員はそれを聞き出し、把握に努めます。

これは銀行員が、特に中小企業においては会社と社長が一体であり、社長の個人資産が会社の返済力や財務体質にかなり関係していると見なしているからです。

融資の際には、社長が連帯保証人になります。

そのため、社長が個人的に定期預金を積み立てていたとすれば、万が一返済不能に陥った場合には、銀行はその積立預金を解約し、返済に充てることができます。

株や不動産にしても、同様に差し押さえることが可能です。

銀行に融資を依頼した時、銀行は社長に対して、定期預金を依頼することが多々あります。

これも、万が一の場合、社長の個人資産が返済原資になるためです。

逆に、社長が個人的にたくさんの借金を抱えているような場合には、万が一の場合に頼りになる社長の個人資産もないわけです。

社長の生活は楽ではなく、会社の経営が悪化した時にも、役員報酬の引き下げも厳しいでしょう。

そのため、役員報酬が多く、社長の資産状況が思わしくない場合には、銀行員はマイナスに見ます。 

このように、役員報酬一つをとっても、銀行員は色々な角度から見てきます。

販売管理費の影響が決して小さくないことが分かるのではないでしょうか。

 

従業員の給料

人件費の中でも、従業員の給料に対して、銀行が何か言ってくることはほとんどありません。

しかし、会社経営に精通していない銀行員から見ても、明らかに給料が高すぎるとか、従業員数が多すぎるとかの場合には、銀行は何らかの(部門の閉鎖や売却)などをアドバイスしてくることがあります。

銀行員がこの判断をする際には、従業員一人当たりの売上高がどうであるか(売上高÷従業員数)、あるいは従業員一人当たりの人件費がどうであるか(人件費÷従業員数)と言うように、一人当たりの数値で見てきます。

また、賞与資金を短期的に借り入れたいとする会社には、従業員一人当たりの賞与支給額を見て、大きすぎる場合には問題視する場合もあります。

 

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接待交際費

販売管理費のうち、問題視されやすいものの一つが接待交際費です。

接待交際費は、社長や重役の個人的な飲み食いが経費として計上されることが多いからです。

したがって、接待交際費が多いことに対して、銀行はマイナスの評価はしても、プラスの評価をすることはまずありません。

もし、赤字の会社が多額の接待交際費を計上していれば、「赤字のくせに見栄ばかり張っている」と思われることも多く、あまり良いこととは言えません。

 

地代家賃

事務所家賃は、銀行員も注目する項目です。

なぜならば、家賃はコストとして見えやすく、業績が良くないのに高い家賃を支払っていると、銀行員でも「もっと家賃を抑えられないのか?」と考えるからです。

とくに中小企業でよく見られるのは、社長が個人的に所有している不動産を会社に貸し、家賃収入を得ているケースです。

そのような場合、銀行は上記の役員報酬だけではなく、社長が会社から地代家賃も得ているものとしてみなしてくることに注意してください。

会社から社長に家賃が支払われる場合、ほとんどは税務的に問題のない範囲内で、できるだけ低い家賃で借りている方が、銀行の評価は高まります。

もちろん、逆に社長が割高な地代家賃を受け取っているなどのケースでは、銀行はネガティブな評価をします。

 

減価償却費

減価償却とは、その資産を使用していくことによって徐々に価値が下がっていく固定資産に対し、帳簿価額を減少させていく手続きのことです。

例えば、ある機械設備を購入し、その機会の耐用年数が5年であったとします。

この時、機械設備の価格を5分割し、年毎に減価償却費を計上して、最終的には帳簿価額がゼロになるようにします。

もし、機械の価格が100だったとすれば、年々20ずつ減価償却費を計上し、5年目にはゼロになるということです。

このようにしていくと、貸借対照表と損益計算書が、機会の老朽化を織り込んだものとなるため、より実態に近いものとなるわけです。

減価償却費は、費用として計上されるため利益を圧迫します。

しかし、それは帳簿上だけのことで、実際は会社から現金がなくなってしまうわけではなく、キャッシュは残るのです。

より正確に言えば、その資産を購入した時にキャッシュアウトが終わっています。

その一方で、減価償却費は、税法の規定の範囲内で会社が決めることができます。

減価償却費をかなり小さくすることもできるわけです。

中小企業では、この仕組みを利用し、業績が悪い時には減価償却費を計上せずに黒字にしたり、赤字を軽減したりすることが良くあります。

銀行員も、そのことは良く知っています。

したがって、不定期的に減価償却費を過小に計上していると、銀行員は赤字隠しを疑う可能性が高いです。

もし、それが赤字隠しではなかったとしても、経理処理がずさんなのではないか、赤字以外の何かをかくしているのではないか、などの疑いを抱かれる可能性があります。

 

 

その他

販売管理費には色々な項目があるため、金額の大きいものを中心に見ていくのが普通です。

例えば運賃荷造費は、売上に大きく左右される費用であり、大きく下がっていれば売上の低下するものです。

もし、そのような時に横ばいだったり、逆に増えていたりすれば、銀行員は不審に思うことでしょう。

「その他販管費」のくくりで計上している額が大きく、その内訳の中で雑費が大きく増えている場合などは、決算書の印象が非常に悪くなります。

だからこそ、注意したいのは雑費です。

雑費が多い会社は、経理がずさんであるのはもちろんのこと、表に出せない出費を雑費として計上していることがよくあります。

したがって、雑費はできるだけ減らし、当該箇所にきちんと振り分けて計上していくのが望ましいです。

 

まとめ

販売管理費について学んでみると、銀行が決算書をどのように見るのか、銀行員が会社や社長に何を求めているのかが見えてくると思います。

それを知り、適切に販売管理費を処理していくと、銀行からみて好ましいと思える決算書を作り、融資を有利に進めることもできると思います。

 

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