融資の審査で資産はどうみられる?流動資産が特に重視される理由は?

会社が銀行に融資を申し入れると、銀行は決算書その他の資料から審査していくことになります。

この時、資産はかなり重視され、実態の資産を把握するための洗い替えが行われます。資産の中でも、流動資産は特に重視されています

この時、疑問が生じた場合には、銀行員は資料の精査や社長への聞き取りを通して、疑問点を明らかにしていくよ!

本稿では、銀行の審査では資産をどのように見ているか、流動資産が重視される理由は何なのかについて解説していきます。

資産を把握する重要性

融資の判断で資産が重視される理由は、言うまでもなく貸し倒れリスクを量るためです。資産内容が良く、倒産のリスクが低い会社ならば、安心して融資できる可能性が高まります。

また、融資先の資産内容を正しく把握することは、貸し倒れリスクを下げるだけではなく、銀行経営全体にも影響してくる要素です。

というのも、金融機関に対して行われる、金融庁の検査や日銀の考査などでも、ラインシート面接では融資先の資産の部について質問されるからです。

つまり、融資先の資産についてどう見ているのか、適切な融資判断ができているかどうか、融資に問題はないか、銀行としての健全性に問題がないかをみられるのです。

このため、銀行が資産内容についてしっかり把握することは、一つの融資案件の判断に重要であると同時に、銀行の健全性を保つためにも重要なことなのです。

資産の洗い替えとは?

しかし、決算書などに表面的に表れている資産は、必ずしも信頼できるものとは限りません。実際には記載されているよりも価値が低かったり、ほとんど価値がなかったり、実在しない場合などが考えられるためです。

このため、銀行員が資産を見る場合には、貸借対照表の資産の部に記載されている科目を一つずつ見ていくことで、実際の資産内容を見極めていきいます。

これを、資産の洗い替えと言うよ!

資産の洗い替えで特に注目されるのは、

  • 突然増加している科目はないか?
  • 本来ならば少ないはずの科目が大きく計上されていないか?
  • 不透明な科目はないか?

ということです。

このような科目が見られた場合、決算書全体の情報や、決算書と同時に徴求される勘定科目明細の情報、普段から得られている情報などをもとに、科目の内容を徹底的に調べていくことになります。

これにより、銀行が融資判断を誤るリスクは大幅に抑えられます。粉飾の多くが見抜かれるのも、このような徹底的な調査によるものです。

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社長に聞き取りが行われることも

もっとも、決算書からの推測だけでは疑問が解消しないこともあります。その場合には、社長との面談で色々なことを聞いていく必要があります

新人の銀行員に対する教育でも、決算書などの書類に疑問が生じた場合には、社長や経理担当者に聞き取りをするように指導されています。

色々質問されたとき、社長の中には警戒してしまう人もいると思います。

しかし、疑問を抱かせる内容だったから質問しているのであって、疑いに端を発した質問なのです。

そこでガードを固めてしまうと、さらに疑われる可能性が高いよ!

銀行員は、最初から疑いを投げかけるような質問はしませんし、推測するようなことも言いません。

できるだけ警戒させないようにしておき、社長の発言、態度、表情などを見ています。

このため、銀行の肚が分からずに警戒する社長もいますが、質問には率直に答えるべきです。

粉飾の意図はなく、何らかの理由から決算書の科目に不自然な点が生じているならば、それを説明すればよいだけです。

粉飾している場合にはどうする?

もし、最初から粉飾する意図があったならば、率直に答えることはできないでしょうし、かといってごまかすことも難しいと思います。

しかし当サイトは、あくまでも健全で賢明な資金繰りをお教えするものです。

粉飾の方法や、粉飾を疑われた場合の逃げ方を解説するものではありませんから、粉飾の上で調査されている場合の対応についてはお教えできません。

強いて言うならば、このような場合には「税理士や経理の者と相談して、後日回答させていただきます」と答えておくのがベターでしょう。

決算内容を社長が把握していないだけでも問題視されますが、多少の時間稼ぎにはなります。

おそらく、粉飾の意図があった社長は、粉飾の重大さを分かっておらず、銀行員の分析力・調査力に対する甘さがあったはずです。

つまり、安易な考えから粉飾に至っているため、税理士や経理担当者と相談したうえで、「在庫状況を把握できておらず、棚卸資産を全て仕入れ値で計上していた」など、”苦しい言い訳”をすることで、粉飾を認めるよりもマシな結果につながる可能性があります。

とはいえ、粉飾は銀行を騙す行為であり、重大な背信行為であり、言い逃れを図っても信用を大きく損なうことは避けられません。

損なった信用を取り戻すのは大変なことよ。

お金の絡まない個人間での信用でさえ回復が困難なのですから、巨額のお金が絡む会社対銀行の付き合いならばなおさらです。

リスクを冒してもイチかバチかで粉飾するか、良くない現状を正直に伝えるかを比較すれば、後者を選ぶほうが間違いなく賢明だと知るべきです。

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流動資産は特に重視される

資産を把握していく上で、特に重視されるのが流動資産です。資産には、流動資産と固定資産の二つ(場合によっては繰延資産も記載される)に分けられます。

銀行が資産を把握していくにあたり、まず取り掛かるのが流動資産の洗い替えです。

なぜ流動資産が優先されるのかと言えば、資産に占める割合が大きいからです。

流動資産は当座資産・棚卸資産・その他流動資産に分けられますが、普通の会社では、資産の7割以上を当座資産・棚卸資産が占めています。

つまり、営業に必要となる資産が大部分を占めているということだ。

会社の安全性を把握するために資産の洗い替えを行うのですから、割合の低い固定資産から調べるよりも、割合の大きい流動資産から調べたほうが効率が良いというわけです。

流動資産が優先されない場合もある

もっとも、すべての会社で流動資産の割合が高く、流動資産が優先的に重視されるわけではありません。

特に、事業のために機械や不動産などの固定資産がたくさん必要になる業種では、固定資産の割合が高くなります。

このような業種を「装置産業」とも言います。ホテル業、製造業、倉庫業、運送業などがこれにあたります。

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流動資産を優先的に改善していこう

以上のように、銀行の融資判断では資産が重視され、中でも流動資産が重視されます。したがって、銀行からの評価を高めるためには、業績よりも財務、特に流動資産を優先的に改善していくべきです。

業績も重要であることは間違いありませんが、財務が安定していて、資金繰りが安全に回ってこそ、事業も回って利益も出るのです。

この順番を間違えてしまうと、業績は良くても財務は成り立たない、黒字倒産の危険も出てきます。

そのような会社は、銀行からの資金調達に苦労するよ!

また、業績と財務の改善では、財務の改善のほうが早期に効果を得られやすいのもポイントです。

販路を開拓したり、新規事業を展開して業績を高めるには、かなりの時間と資金が必要となります。

そのため、

  • 業績の改善を図ったものの時間がかかりすぎ、その間に財務が深刻な状況に追い込まれた
  • 業績の改善を図り、多額の資金を投入したものの、期待する効果が得られず財務が悪化した

など、逆効果になることもあります。

しかし、財務の改善は、短期のうちに効果を出すことも可能だ!

経費を見直して無駄な出費を減らしたり、必要なリストラを行ったり、節税を見直して無駄な節税策を廃止したりすれば、手元資金の流出を抑えることができます。

また、取引先と交渉して売掛金の回収を早めたり、買掛金の支払いを遅らせたりすれば、資金繰りは改善されます

既存の取引先に交渉することが難しいとしても、今後の新規取引で交渉努力をすることで、財務に良い影響が出る取引条件を引き出せるはずだ!

このような財務への取り組みによって、業績に比べて短期のうちにプラスの影響が出てきます。

特に、短期で効果が出る取り組みの多くは、流動資産への取り組みですから、ここを重点的に改善していくことがポイントです。

銀行が優先して把握に努めており、資産内容への影響も大きい流動資産が改善されれば、銀行の評価は明らかに変わってくるものです。

融資をスムーズに進めたければ、流動資産を優先的に改善していくことを考えましょう。

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まとめ

銀行が融資を検討する際には、必ず資産の把握に努めます。もし疑問点があれば、疑問が解消しないうちに融資判断を下すことはなく、徹底的に調査するものです。

したがって、銀行に疑問を抱かせてしまえば、あらぬ疑いをかけられたり、融資実行までに時間がかかってしまったりと、良いことはありません。

決算書を作る際には、疑いを抱かれない内容を心掛けることが大切です。

また、資産の中でも流動資産は特に重視されます。

会社側としても、銀行の見方に沿って、流動資産から整理していくこと、改善していくことを意識すれば、融資交渉にも役立つはずです。

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