新型コロナウイルス関連助成金で詐欺・誇大広告が増加中!悪質業者の見抜き方・考え方、全部教えます

最近、新型コロナウイルス関連の助成金の拡充に伴い、詐欺や誇大広告が増加しています。

悪質業者に引っかかってしまうと、お金を騙し取られ、資金繰りに無駄な負担が生じます。

それ以上に、不正受給に陥ってしまい、さまざまなペナルティを科せられる可能性があります。

今後、悪質業者はますます増加すると考えられます。苦しい状況に付け込まれ、騙されてしまう経営者も増加する恐れがあります。

そこで本稿では、悪質業者の特徴や見抜き方、本当に相談すべき相手などについて、徹底的に解説していきます。

悪質業者が増加中

皆さんもご存知の通り、政府が新型コロナウイルス対策を強化していく流れが続いており、特に雇用調整助成金などでは制度の拡充が続いています。

制度が充実すること自体は、中小企業にとって非常に好ましいことです。

これまで受けられなかった助成金が自社でも受けられるようになったり、受給できる金額が増えたりしており、さらなる特例措置への期待が高まっています。

しかし、同時に問題も引き起こしています。

新型コロナウイルス関連助成金に関する詐欺や誇大広告が増加しており、今後ますます増加することが懸念されているのです。

特例そのものは好ましいものの、特例が続くほど制度は複雑になり、混乱する事業者も増えます。

これに対応するため、厚生労働省は専用窓口を設けていますが、窓口に問い合わせる人があまりにも多いため、パンク状態となっています。

このことは、実際に電話してみると良く分かるよ!

 

何度問い合わせても「窓口が大変混み合っているため、後程おかけ直しください」といったアナウンスが流れ、一向につながらない状況です。

専用窓口で質問できないとなると、事業者が次に向かうのは社労士などの専門家です。

しかし、社労士も多くの問い合わせを受けており、全ての問い合わせに対応できておらず、社労士にも頼れない事業者が非常に多くなっています。

制度の拡充によって関心が高まり、情報を求める人が急増している一方で、それに応えられる専門家が圧倒的に不足しているのです。

このような場合、情報そのものに価値が出てくるため、情報提供ビジネスを手掛ける業者が増えます。

 

情報提供の担い手が増えること自体は悪いことではないが…

しかし、このビジネスを担うのは専門家ではなく、その他の様々な立場の人々です。

このうち、まっとうな業者はごく一部です。ほとんどは悪質業者であり、詐欺や誇大広告によって儲けようとしているため、注意が必要となります。

緊急時に悪質業者が急増することは、過去の事例に照らし合わせても明らかです。

例えば、リーマンショックや東日本大震災の際にも、政府が様々な支援策を打ち出す流れの中で、悪質業者が急増しました。

おそらく、今回も同じように悪質業者が急増します。既に、ほとんどの事業者の周りで悪質業者が活動を始めていると考えられます。

厚生労働省の注意喚起

現時点で、悪質業者の存在は確認されているようです。このため、厚生労働省も注意を喚起しています。

注意喚起から分かることは、悪質業者が会社や自宅に営業をかけていることです。

経営する会社に営業してくることもあれば、経営者の自宅に営業してくることもあり、多方面から詐欺を仕掛けてくるのです。

具体的には、以下のような事例によって注意を喚起しています。

【自宅に営業してくるパターン】

まず、自宅に営業してくる事例です。

厚生労働省を装い、「費用を肩代わりするので検査を受けるように」「個人情報を聞き出そうとされた」と言われたとのご相談が増えております。また、「50万円の助成金を受けられる」との電話があったとの報告がありました。

厚生労働省では、ご家庭にそのようなご連絡をすることはございませんので、ご注意ください。

これは、経営者を対象とした詐欺ではありません。

しかし、自宅に営業をかけた際、相手が経営者であることがわかれば、助成金関連の詐欺を仕掛けてくる可能性は十分に考えられます。

【会社に営業してくるパターン】

次に、会社に営業してくるパターンです。

近年、厚生労働省から委託を受けたと装って、雇用関係助成金の申請や助成対象の診断、受給額の無料査定などをするといった記載の書面を一方的に送付(FAX)し、助成金の活用を勧誘する事業者が存在するとの情報が寄せられています。

厚生労働省や労働局・ハローワークが、特定の事業者に助成金の勧誘を委託することはありません。これらの事業者は、手数料や報酬などを目的に本来受けることができない助成金について、受給を提案している可能性がありますので、十分ご注意ください。

経営者は、こちらのパターンに遭遇する可能性が高いです。

なお、ここではFAX DMで営業する業者に注意すべきとしています。

確かに、現在でもFAX DMは基本ツールとなっていますが、メールや電話で営業する悪質業者も多いため、方法に限らず警戒すべきです。

悪質業者の特徴

では、悪質業者とはどのような業者を指すのでしょうか。

悪質業者の典型的なパターンは、コンサル系、マーケティング系、研修系、IT系、マッチング系、セミナー系などです。

特に、コンサルタントを名乗っている業者が多いです。これは、コンサルタントという肩書に資格は不要であり、悪質業者でも名乗ることができるためです。

コンサルタントの中には実績もあり、信頼できる人もいます。

とりわけ、平常時に名を知られているコンサルタントであれば、実績の裏付けがある場合も多いです。

このため、コンサルタントという肩書だけで安心してしまう人も少なくありません。

資格も不要で信頼もあるため、悪質業者にとってこれほど好都合で無難な肩書はなく、多くの悪質業者がコンサルタントを名乗ることとなります。

コンサルタントは信頼の証ではない

冷静に考えてみると、コンサルタントという肩書だけでは信用に値しないわ!

実績があって信頼できるコンサルタントは、コンサルタントの肩書で活動していても、実際には社労士や税理士といった資格を伴っていることが多いものです。

助成金関連の提案をしてくるコンサルタントであればなおさらです。

実際に、専門家として活動した後、助成金関連のコンサルタントとして活動するケースが圧倒的に多いです。

さらに、コンサルタントとして実績を挙げるためには、専門家レベルの知識や経験を求められます。

資格を取得できる水準にあるならば、助成金業務に精通していることを証明するためにも、資格を取得するのが普通です。

コンサルタントの肩書だけを名乗っているならば、非常に不自然であるといえます。

それでも騙される理由

コンサルタントを名乗る悪質業者は、考えてみれば不自然きわまりないのですが、それでも騙される経営者が後を絶ちません。

なぜならば、悪質業者はの多くは営業力があり、巧みな提案を仕掛けてくるためです。

よくあるのが、「まずは無料で相談を」といった提案によって近づくパターンです。このように提案されると、「情報がなくて困っていたところだし、無料なら相談してみよう」と思ってしまうのです。

しかし、これが間違いのもとだ!

最初の提案に乗ってしまう経営者は、藁にもすがりたい気持ちであり、騙されやすい性格でもあります。

巧みにアドバイス・提案することで、その気にさせることも容易であり、無料相談に応じる経営者は、悪質業者にとって「カモ」なのです。

もちろん、無料なのは相談だけです。詳細な情報提供や申請の補助などの際には、コンサル料や着手金などの形で数十万円の費用を求められます。

この費用を求められる段階になっても、おかしいと感じない経営者は多いです。

依頼費用を支払っても、それ以上の助成金を受給できると信じ込み、支払いに応じてしまうのです。

 

その後、実際に受給できるかどうかに限らず、悪質業者が一切の責任を持たないことは言うまでもありません。

したがって、悪質業者を避けるには、コンサルタントの肩書に警戒しておくと同時に、悪質業者の具体例を知り、怪しいと思える感性を身に着ける必要があります。

悪質業者には色々なパターンがありますが、アプローチには共通点が多いため、それを知っておくことで、悪質業者を見抜きやすくなります。

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ブラックな業者

まず、完全にブラックな業者から見ていきましょう。

ブラックな業者は、助成金についてそれほど知識がありません。

そのため、詐欺に至るまでの論理プロセスが幼稚であり、「そんなうまい話はないだろう」と見抜ける場合が多いです。

いわば、「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる」方式で営業をかけているため、グレーな業者に比べてかなりわかりやすいです。

具体的には、以下のようなアプローチがよく見られます。

「丸投げOK!」

「丸投げOK」は、ブラックな業者の常套句です。これは、「うまくやりますから、丸投げしてもらえればあとは待つだけで助成金がもらえます」ということです。

しかし、新型コロナウイルス対策で非常に忙しく、また大きな不安を抱えている経営者も多いです。

このため、丸投げできる業者に魅力を感じてしまうことがあります。

ここがおかしい

このようなセリフを聞いたら、即座に悪質業者と判断すべきだよ!

助成金は丸投げで申請が通るほど甘いものではなく、「丸投げOK」とアピールしてくる業者は、自ら悪質業者であることを宣言しているようなものです。

社労士に依頼する場合でさえ、社労士と会社が連携しながら申請していくのが普通です。

厚生労働省は、不正受給が起きないために仕組みを作っているのですから、丸投げで申請が通るはずがないのです。

「裏技あり」「独自ノウハウあり」

次に、「裏技がある」「独自ノウハウがある」などと持ち掛けてくるケースも多いです。

「裏技」といった表現であれば、およそビジネス的な表現ではないため、簡単に見抜けると思います。

しかし、「独自のノウハウがあります」といった表現をしてくる場合もあります。

言っている内容は「裏技あり」と大差ないのですが、「ノウハウ」という表現はビジネス的でもあるため、魅力を感じてしまう人もいます。

 

もちろん、単に「裏技あり」「独自ノウハウあり」とアピールするだけではなく、

「普通ならば100万円しかもらえませんが、裏技・独自ノウハウによって200万円の受給が可能です」

といったアプローチを仕掛けてきます。「ウチに任せないと損ですよ」という雰囲気で迫ってくるのです。

このようなことを言われると、申請したいと考えていた経営者は、「どうせ申請しようと思っていたし、受給額が増えるなら任せたい」と騙されてしまうことがあります。

ここがおかしい

しかし、一旦冷静になって、シンプルに考えてみて!

助成金制度は、長い時間をかけて抜け道をなくすように構築されてきました。

ある意味ガチガチに固められた仕組みですから、簡単に受給額を増やせる裏技や独自ノウハウが通用するはずがないのです。

仮に、そのようなノウハウを持っているならば、専門家以上に助成金制度に精通しているのでしょう。

ならば、なぜ社労士資格も持たず、しがないコンサルタントとして活動しているのでしょうか。

また、そのような優れたノウハウがあれば、引く手あまたの売れっ子コンサルタントになれるはずです。

売れっ子コンサルタントが、全く縁のない自社に営業をかけてくることなどあり得ません

「申請が通るひな形があります」

ブラックの中でも分かりにくいのが、「申請が通るひな形があります」「申請を通せるフォームがあります」といったアプローチです。

これも、言っていることは「丸投げOK」「裏技」「独自ノウハウ」とほとんど同じなのですが、これらに比べて露骨ではありません。

また、実際には、

「助成金をもらうには、提出資料の書き方が大切です。ポイントを押さえていなければ、本来もらえる助成金がもらえなくなることもあります。

当社では、多くの会社を支援してきた経験から、申請が通るひな形・フォームを用い、申請を通すことができます。まずはお気軽にご相談ください(相談は無料です)」

といったアプローチをかけてくるため、興味を抱きやすいのです。

ここがおかしい

説得力があるようにも感じられるが、少し考えるとおかしいと見抜けるぞ!

そもそも助成金は、ひな形やフォームといった「書類の形式」ではなく、「書類の内容」によって審査されるものです。

極端にいえば、助成金の受給要件を満たしているならば、書類の形式がよほどおかしくない限り受給できるものです。

つまり、「内容ありき」であって、申請が通るひな形・フォームなどというものは存在しないのです。

助成金の申請には、賃金台帳・出勤簿・就業規則などが必要です。

これらの情報を業者に渡すと、「申請が通るひな形・フォームに、情報を正確に記載したもの」のではなく、「申請が通るように改ざんした情報を、ひな形・フォームに記載したもの」を渡され、「これを提出すれば助成金がおります」と言われるはずです。

この業者がやっていることは、内容の改ざんにほかならないのです。

以上のように、ブラックな業者のアプローチは分かりやすく、考えるまでもなく見抜けるもの、少し考えれば見抜けるものがほとんどです。

業者に知識がないのですから、安直なアプローチしかできないのです。

少しでも興味を抱いてしまったら、まずは根掘り葉掘り質問してもいいでしょう。

おそらく、具体的な回答はできず、ちぐはぐな説明しかできないはずです。

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グレーな業者

やっかいなのが、グレーな業者です。

グレーな業者は、ブラックな業者に比べて知識があり、営業・提案も巧みで、法的に微妙なところでうまくビジネスを構築しています。

詐欺にひっかかる経営者のほとんどが、グレーな業者に騙されています。

グレーな業者のアプローチは、ブラックな業者のように単純ではありません。それでも、比較的よくみられるアプローチを知っておくと警戒しやすくなります。

「○○万円の助成金をもらえる可能性があります」

これは、騙されやすいアプローチの筆頭といえます。「○○万円の助成金をもらい忘れていませんか?」といった宣伝文句もよく見られます。

具体的には、以下のように営業してくることが多いです。

「現在、新型コロナウイルスに伴う特例措置によって、支給対象が~~~~へと拡大されました。まだ申請していない会社は、●●万円を受給できる可能性があります。

なお、この特例措置は×月×日までを予定しているため、できるだけ早く申請することをおすすめします」

グレーな業者は知識があるだけに、受給できる会社の例や具体的な受給額なども示しながら、論理的にアプローチしてきます。

心理学的にも、人間は漠然とした情報を信じにくく、詳細な情報を信じやすいとされています。

その情報が真実でなかったとしても、詳しい説明によって信じてしまうのです。

ここがおかしい

ここで提示されている金額は、数百万円単位の大きな金額になっているのが普通です。

しかし、ごく一部の会社が対象となる最大の金額であったり、正しくない計算によって操作された金額になっていることがほとんどです。

また、要件を過大に解釈し、もらえない会社ももらえると説明していることも多いです。

これも、よく考えてみるとおかしいことが分かるよ!

助成金の多くは、会社ごとに受給できる金額が異なり、多額の助成金を「いくらもらえます」と一概にいえる仕組みではないのです。

例えば、現在、休業した会社が雇用調整助成金によって受給できる金額は、従業員1人当たり1日最大8330円です。
当然、休業する従業員の人数や休業する日数によって受給額は大きく変わります。

営業をかけてくる業者は、受給額の根拠となる自社の情報を知らないのですから、「いくらもらえる」などと言ってくること自体おかしいのです。

これが社労士であれば、「受給額は会社によって変わりますから、まずは計算してみましょう」となるはずです。

「ほぼ100%受給できます」

このセリフだけをみると、ブラックな業者にも見えますが、「100%ではない」という意味を含ませて逃げ道を作っていること、具体的な金額や事例を示しながらアプローチしてくることなど、グレーな業者ならではのやり口で仕掛けてきます。

ここがおかしい

まず、「ほぼ」という不確実な言葉と、「100%」という確実な言葉を組み合わせている時点でおかしいといえます。

しかし、このような言い回しは悪意に関わらず、誰もが日常的に使いがちな表現ですから、ひとまず置いておきましょう。

それよりも、「100%」という表現を使っていることがポイントです。

繰り返しになりますが、助成金は「要件を満たしているかどうか」によって判断されるものです。

要件をほぼ満たしている会社でも、意外な点で引っかかって受給できないこともあります。

「100%受給できます」などと断言することは不可能であり、そもそも100%もらえる助成金などありません

 

社労士に依頼した場合、まずは経営者にヒアリングし、助成金を受給できる見込みがあると判断してから、初めて資料の確認などに移ります。

申請手続きを請け負う段階になっても、100%受給できるなどと断言することはなく、受給できない可能性もあることを経営者に理解してもらった上で手続きを進めます

また、「100%受給できる」といった誇大広告によって営業した場合、社労士は法律違反となり、社労士資格を剥奪されてしまいます。

100%という判断が不可能であり、またデメリットしかないため、絶対にあり得ないのだ!

もちろん、グレーな業者は社労士ではなく、資格を剥奪されるリスクがありません。

言論の自由によって、このようなアプローチを取り締まる法律もないため、積極的に仕掛けてきます。

そこに騙されることなく、「100%もらえる助成金などないのに、大した自信だな、怪しいな」と考えて見抜くことが大切です。

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グレーな業者を避けるために

ブラックな業者は分かりやすいとしても、グレーな業者は法的にスレスレのところで活動しているため、騙されてしまう経営者も多いです。

では、グレーな業者を避けるためにはどうすればよいのでしょうか。

そのための最良の方法は、ホワイトな業者だけを頼ることです。

その業者がホワイトであることを確認することは非常に簡単であり、悪質業者を避けるためには、

「ホワイトな業者以外は悪質業者の可能性が高い」

と考えておけば、まず間違いありません。

ホワイトな業者とは、社労士の資格を持っている業者です。

また、弁護士や税理士の中には社労士の資格を持っている人もいるため、このような人もホワイトといえます。

社労士資格をもっているコンサルタントも同様です。

つまり、ホワイトであるかどうかの判断は、社労士資格を持っているかどうかを基準としておけば間違いありません。

社労士であればホワイトといえる理由

ところで、なぜ社労士であればホワイトといえるのでしょうか。

これは、助成金制度が厚生労働省の仕組みであり、社労士法という法律によって規制されているためです。

助成金の申請代行業務は社労士の独占業務であり、社労士以外が代行手続きをすることは法律違反となります。

悪質業者が申請代行を提案してくることがあっても、社労士資格を持たない以上、代行などできるはずがないのです。

このような提案をしてきた時点で、悪質業者であると見抜くことができます。

要注意ケース

もっとも、悪質業者これを踏まえて、社労士資格を持っていると嘘をついたり、提携する社労士が代行すると言ってくる場合もあります。

しかし、これも簡単に見抜くことができます。

ケース1・社労士を名乗る業者

まず、社労士は社会保険労務士会に登録されており、インターネットで検索できます。

したがって、本当に社労士であるかどうかを調べてみれば、悪質業者の嘘はすぐに見抜けます

また、すでに書いた通り、現在は社労士が圧倒的に不足している状況です。

完全な売り手市場ですから、社労士がわざわざ営業をかけてくること自体、かなり不自然と考えるべきでしょう。

ケース2・社労士と提携していると言ってくる業者

提携する社労士が代行すると言ってくることもあります。

この場合、まずは悪質業者の常套手段であるという理由から、避けることをおすすめします。

もちろん、提携先の社労士の名前や事務所名を聞き、検索によって実在の社労士であることを確かめ、その社労士に問い合わせてみれば、提携が事実であるかどうかを確かめることができます。

しかし、そのような手間をかける価値があるかどうか、甚だ疑問よ!

また、コンサルタントと提携している社労士もいますが、コスト面でのデメリットがあります。

コンサルティング費用と社労士報酬を同時に支払うことになるため、社労士に直接依頼するよりも割高になるのです。

このような理由から、「提携する社労士が代行する」といったパターンも避けるのが無難です。

例外的なケース

社労士の資格をもっていなくても相談できる例外的なケースとして、税理士への相談が考えられます。

税理士の中には、社労士の資格を持っていなくても、税理士としての経験によって、意外と助成金に詳しい人がいます。

普段から付き合いのある税理士であれば、会社のためを思ってアドバイスしてくれるのですから、十分に信頼できます。

もっとも、上記の通り申請代行業務は社労士の独占業務ですから、税理士に期待できるのはアドバイスまでです。

しかし、税理士や社労士は横のつながりが非常に強いものだ!

税理士と社労士が両方所属している事務所もありますし、税理士Aの知り合いである税理士Bが社労士の資格を持っている、といったケースも考えられます。

このように、付き合いのある税理士への相談を通して、アドバイスをもらえたり、社労士を紹介してもらえることがあります。

不正受給のリスク

悪質業者にはいくつかのパターンがあります。すなわち、

  1. 誤った情報を教えてコンサル料を受け取り、受給できなくても責任をとらない
  2. 着手金を受け取り、実際には手続きをせずに逃げる、もしくは受給できなかったと報告する
  3. コンサル料を受け取って資料を改ざんし、助成金が受給できたら成功報酬も受け取る

といったパターンです。

1と2のパターンでは、実際に手続きを進めることはなく、不正受給に陥ることもありません。

問題となるのが3のパターンです。なぜならば、不正受給を問われてしまうからです。

悪質業者の利用=不正受給

悪質業者を取り締まるための有効な手段はなく、厚生労働省も不正対策には手を焼いています。

現在、相次ぐ特例措置によって入口が広がっており、どしどし申請を受け入れている状況であり、スピーディな支援が求められているため、不正防止の徹底が難しい状況です。

このため、厚生労働省では、多少疑わしい申請も受理し、とりあえず助成金を支給しておき、自体が収束した後に再度調査するという方針をとっています

したがって、悪質業者に依頼することで助成金を受給できるケースもあるでしょうが、後日の調査で不正が露見するものと考えておくべきです。

改ざんされた資料で助成金を受給すれば、後日の調査で確実に不正を問われます。

申請の際に提出した資料と、調査の際に提示した本当の資料が違うのですから、言い逃れは不可能です。

 

また、改ざん資料が審査に引っかかる可能性も高いです。

なんといっても、助成金の審査は、審査を生業にしているプロによって行われています。

改ざんされた資料、すなわち実際に現場で使っていない資料によって申請するのですから、多くの場合、条件が整いすぎている不自然な資料となります。

プロの目で見れば、すぐに「これはおかしい」と分かってしまいます。

悪質業者が浅い知識で改ざんを図っても、騙し通せるとは考えにくいです。

審査の時点で改ざんが発覚した場合にも、不正受給となります。

不正受給は「不正に受給したかどうか」ではなく、「不正に受給しようとしたかどうか」によって判断されるためです。

つまり、悪質業者に依頼して申請すれば、不正受給のリスクは避けられないのだ!

不正受給が発覚したらどうなる?

不正受給が発覚した場合、会社には以下のようなペナルティが科せられます。

1.助成金が使えなくなる

これは、不正を行った助成金がもらえないというだけではありません。不正受給とみなされた会社は、その後5年間にわたって、一切の助成金を利用できなくなるのです。

働き方改革の推進によって、助成金の活用の幅は広がっています。

企業規模にもよりますが、積極的に活用すれば、5年間で何百万円、何千万円といった助成金を受給できるはずです。

目先の小さな助成金を得るために不正を犯し、もらえるはずの大きな助成金を逃してしまうのは、あまりにも馬鹿げています。

他社が助成金を活用しながら事業を展開していく中で、自社ではそれが活用できないとなれば、非常に不利な状況となります。

競合他社に取り返しのつかない差を付けられるかもしれません。

2.悪評が広まる

不正受給を行った企業は、企業名が公表されてしまいます。それなりに知名度の高い会社であれば、地域の新聞に掲載されることも多いです。

そのようなことになれば、悪評が広まることは避けられません。

「不正を働く会社」というレッテルを張られてしまうと、取引先は「自分も騙されているのではないか」という疑いの目を持ちます。

取引を避けられ、売上が減少する可能性もあります。

ただでさえ、新型コロナウイルスの影響で売上が減少しているのです。

不正によって取引の縮小に拍車がかかれば、新型コロナウイルス収束後の経営立て直しもうまくいくはずがありません。

3.助成金の返還を求められる

さらに、不正に受給した助成金は返還しなければなりません。

このとき、受給した金額に加えて20%の上乗せを求められます

もちろん、悪質業者にも費用を支払っていますから、コスト的には大幅なマイナスとなってしまいます。

助成金を5年間使えなくなることや、悪評が広まることに比べれば小さなペナルティです。

しかし、これらのペナルティは目に見えないマイナスであるのに対し、返還に伴う20%の上乗せは目に見えるマイナスである点で異なります。

悪質業者は追及されない

不正受給とみなされた会社のほとんどは、悪意なく不正を犯しています。

中には、ペナルティについても知っており、「知識のない自社だけで申請したら不正になるかもしれない。協力が必要だ」と考えて悪質業者に依頼し、結果的に不正を犯してしまう会社もあります。

そのような会社には、不正を犯している意識が全くありません。

だからこそ、不正が露見した場合に罪の自覚はなく、

「業者に資料の作成を依頼して、自社はそれをただ提出しただけだ。悪いのは業者ではないか」

と考え、言い訳もするでしょう。

しかし、残念ながらそのような言い訳は通用しません。

 

なぜならば、そのころには既に悪質業者は行方をくらましており、悪質業者の関与を確かめることができず、不正に受給した事実だけで判断せざるを得ないからです。

実際に、厚生労働省の注意喚起には、以下のように明記されています。

経営コンサルタントを名乗る事業者に指南されて虚偽の申請書等を提出した場合や、申請代理人が不正行為を行った場合でも、事業主が不正受給を問われることがありますので、十分ご注意ください

罪の意識に関係なく、厚生労働省はこのように判断します。だからこそ、悪質業者を徹底して避けるほかないのです。

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まとめ

厚生労働省の注意喚起の資料は、具体的な特徴や見抜き方については言及しておらず、悪質業者対策の役には立ちません。

だからこそ、本稿では悪質業者の特徴や見抜き方について、徹底的に解説してきました。

いくつかの分類に分けて色々な解説をしましたが、結論としては、

「助成金関連業務を手掛ける業者のうち、ホワイトといえるのは社労士だけであり、それ以外は基本的に避ける」

と考えておけば、悪質業者に騙されることはないはずです。

社労士も対応に追われており、相談しにくいかもしれませんが、社労士以外に相談するリスクは避けましょう。

助成金

社会保険労務士法人ミライズ、代表社員・特定社会保険労務士。キャリアアップ助成金の専門家。受給数1000件以上、多い企業だと1000万円を超える助成金を引き出す。しかも、完全成功報酬型なので受給するまで負担なし。リスクゼロの助成金申請。面倒な書類作成等も全部やってくれるので申請する会社の負担なし。

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