競争激化で赤字へ…売上回収と紐づけて無担保プロパー融資を引き出す

全く新しい商売を始める場合を除けば、どの会社にも必ず競合相手がいるものです。

また、新しい商売を始めた場合にも、いずれは他社の参入を受けて競争することになるでしょう。

この時、様々な要因から競争が激化することもあり、その影響で業績が低下する、あるいは赤字に転落してしまうことがあります。

そのような会社は、当然ながら融資交渉が難航することも多いのですが、いったいどのように交渉していくのが良いのでしょうか。

本稿では、売上金の回収口座と紐づけた融資交渉のアプローチを紹介していきます。

業界の環境と業況の関係

中小企業は、それほど経営基盤が強くないのが普通であり、だからこそ外部環境に大きな影響を受けやすいものです。

特に、その会社の属する業界が、社会の流行や国の政策などの影響を受けた場合や、競争が激化した場合などには、大きな影響を受けて経営難に陥ることが多いです。

業界自体が順風満帆であれば、その業界に属する会社の多くが順調に儲かっていることも多いです。

順調に儲かっていれば、儲けのタネとなる様々なコスト負担も順調に発生し、銀行への融資交渉の機会も増えます。

しかし、そのような会社は、銀行も安心して返済を期待することができますから、交渉が難航することは少ないです。

ところが、業界内の環境があまり良くない、競争が激化していて業績が悪化していると言った場合には、まったく異なる状況になります。

例えば、競争が激化していれば、競合他社に取り残されないために販促活動にコストをかけたり、値下げ競争によって利益率が小さくなったり、業績には大きな悪影響が出ます。

これにより、赤字に転落してしまう会社も多いです。

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真っ先に検討すべきは銀行融資

赤字に陥ったとき、赤字分の補填ができず、資金繰りがショートしてしまえば、その会社は倒産してしまいます。

そうならないためには、何らかの方法で赤字をカバーする必要があります。

この時、手元資金からカバーする、資産を売却した資金でカバーするなどのほか、銀行から融資を受けてカバーするなどの方法が考えられます。

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この中でも、真っ先に検討すべきは銀行融資だ!

手元資金は会社の体力に直結しますから、できるだけ減らすべきではありません。

資産の売却は、不要な資産を整理しながら資金を調達し、財務のオフバランス化を図るならば良いでしょう。

しかし、資産によっては売却に時間がかかることも多いですし、十分なカバーができないこともあります。

経営に必要な資産まで売却すれば、大変なマイナスになります。

銀行から融資を受けるならば、自社の手元資金を減らす必要はなく、資産の売却を検討するともなく、カバーのための資金を調達することができます。

しかし、競争激化によって業績が悪化している会社に対して、銀行が簡単に融資を出すことはありません。

銀行は、元金がきちんと返済されて、その上で利息も支払われて、初めて利益を確保することができます。

年利3%の利息のために1000万円の元金が貸し倒れてしまえば、年間の期待利益30万円のために1000万円の損失が発生し、差し引き970万円の赤字となります。

これを取り返すためには、同様の条件で3億2000万円を1年間貸し付けてようやくマイナス分をペイできます。

このように、リスクある会社への貸付けは、あまりにも採算が合わないため、銀行は極端に嫌います。

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競争激化、赤字転落、交渉はどうする!?

では、業界内の競争が激化し、赤字に転落してしまった会社は、どのように融資交渉を進めるべきなのでしょうか。

このような場合の交渉で効くのは、保全を提供することです。

銀行は貸し倒れによる損失を危ぶんでいるのですから、そのリスクが小さくなるように、信用保証協会の保証付き融資にしたり、不動産などの担保をつけたりすることによって、融資交渉がかなりやりやすくなります。

かし、中小企業の中には担保があまりないことも多いでしょうし、すでにそれまでの融資で担保を使い切っていることもあると思います。

保証協会の保証枠も同様です。

となると、赤字という苦しい状況の中で、無担保プロパー融資を引き出すほかないわけですが、これは通常、かなり困難な融資交渉となります。

では、どうやって融資交渉していくべきなのでしょうか。実際の例を見ていきましょう。

競争激化で赤字転落のE社

E社は中堅のシステム会社で、監視カメラをはじめとした色々なシステムを販売していました。

品質を認められ、公的機関や大規模企業にも高く評価されており、業績は安定して推移していきました。

しかし、先端技術を売りにする新興企業の参入、大手企業のシステム分野参入などの煽りを受けて、徐々に競争が激化。

採算割れの取引を強いられることも増えた結果、大幅な赤字に転落してしまいました。

大幅赤字を二期連続で続けたE社は、多くの金融機関が要注意先とみなすようになり、資金繰りも困難となりました。

それでも、受注を絶やすわけにはいかず、運転資金も絶えず発生し続けます。

E社は資金繰りの安定のためにも、メインバンクのA行に融資を打診しました。

当時、E社の累積赤字は数千万円、担保も保証もすでになく、無担保プロパー融資を出すには危険すぎる会社です。

しかし、メインバンクとしても、追加融資を出すか、ここで見切りをつけるかを迫られる状況です。

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限られたカードをフル活用する

大幅赤字・連続赤字であり、取引金融機関から危険視されているため資金調達余力も低く、保証枠・担保枠もない会社にとって、交渉に使えるカードは限られています。

E社の場合、次のの三点でした。

  • 社長の経営能力がメインバンクから評価されていること
  • 会社の技術力が高く評価されていること
  • 会社の持っている技術を他の分野に応用し、新規の取引先の開拓を進め、徐々に結果が出つつあること

このような長所は、銀行にとっても好ましいものですが、具体的にどれくらいの返済能力をもたらすのか具体的に把握することが難しいのも事実です。

これらのポジティブな要素をどう融資に結び付けていくか、そしてどう保全を組み立ててていくのか、そこが交渉のポイントとなります。

売上金を保全にしてしまう

E社の社長は、具体的な数値計画も作成し、新規取引先開拓の進捗状況と結果を数値で示し、業績回復の実現性がかなり高いことを説明しました。

融資担当者が納得し、「保全さえ何とかなれば融資できる」と考えるところまで持ち込んだのですが、担保も保証もないE社が保全をどうするのか、そこが大きな問題です。

社長は、不動産や保証協会の保証といった、確実正確な保全を提供できないものの、充分に保全効果があるものとして、以下のような提案をしました。すなわち、

「新規受注先との契約はほぼ確定しており、今後も増えていくものと思われる。今後、新規の受注先からの売上金は、A行の口座に集中する」

ということです。

新規受注先からの売上がA行口座に集中すれば、E社のA行口座の残高は増加します。

E社の資金繰りによって、その預金は増減するものの、一時的であれ確実に預金を確保できるのです。

そして、入金状況を確認することによって、A行はE社の新規受注状況や売上回収状況を正確に把握することができ、業績と財務を把握する良い手がかりにもなります。

このように、新規受注先からの売上金をA行に集中させたことにより、A行は「広義の保全は確保できている」とみなし、無担保プロパー融資を実行しました。

さらに、その後E社の新規取引先開拓は順調に進み、A行への預金残高は1億円の増加となりました。

A行は、E社の業績は確実に改善のトレンドに入ったことを認め、保全も充足し、その後のE社は融資交渉が容易になりました。

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まとめ

本稿で解説した通り、競争激化によって業績が悪化している会社に対して、銀行は、

  • 業績が悪化のトレンドにあり、返済力の悪化が続き、貸し倒れリスクが高まっている
  • 保全を確保しなければ融資は困難である
  • 保全不足の場合、保全の代わりになるものと、充分な改善の見通しが必要

と考えます。

競争激化、業績悪化、さらに具体的な方策も立っていない状況では、融資を受けることは困難です。

しかし、具体的な方策を立て、それを頼りに広義の保全を提供できれば、融資を受けられる可能性が見えてきます。

ぜひ、融資交渉が困難な時こそ、「広義の保全」に着目した交渉を図ってください。

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